総選挙後、改憲の新たな局面に際し「9条改憲NO」の声を
草の根から

                    2017年10月27日 九条の会

  憲法と日本の進路に大きな影響を与える総選挙が終わり、自民党は284議席を獲得し、公明党、希望の党、維新の会合わせて改憲勢力が374議席、全議席の8割を超えた一方、安倍改憲に反対する側は、野党分断の攻撃を乗り越え、立憲民主党、共産党、社民党、無所属を合わせて90議席前後を獲得しました。
 もちろん、改憲諸党のなかでも公明党が9条改憲には消極的な態度を示し、維新の会が教育無償化に重点を置くなど改憲原案取りまとめまでには紆余曲折はあるでしょう。しかしそれは、9条の「改正」に対する国民の警戒心への対策にほかならず、改憲勢力の本命はあくまで9条改憲です。しかも安倍首相は「スケジュールありきではない」といいながら、多数の議席を背景に、あくまで18年通常国会での改憲発議、秋の国民投票実施に照準を合わせています。
  一方、9条に自衛隊を書き込むことについては、選挙後の世論調査でみても、設問の仕方に多少の違いはあるにせよ調査媒体によってまったく反対の結果が出ている(「朝日」賛成36%、反対45%、「読売」同49%、39%)ように、安倍9条改憲の危険性が充分に伝わっているとはいえない状況があります。
 九条の会も参加している「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が提起した3000万人署名の取り組みがいっそうその緊急性を増しています。通常国会での9条改憲発議を阻むために、全国の草の根で、全力で3000万署名に取り組みを強め、改憲勢力が改憲を発議できない状況を作り出そうではありませんか。こうした幅の広い声を結集することで、万一発議が強行された場合にも国民投票でそれを否決する力をつくることができます。
 何よりも3000万署名を軸にきめ細かい対話の運動をすすめましょう。
 九条の会が発行したブックレットやポスターを使って学習会を持ちましょう。
 すべての地域で、新たに選出された地元の国会議員に対し、9条改憲反対のメッセージを伝え、「9条改憲NO」の態度をとるよう訴えましょう。