「九条の会・わかやま」 52号を発行(2007年11月23日付)

 52号が11月23日付で発行されました。1面は、2008年5月「9条世界会議」開催! 74氏が呼びかけ、九条の会・わかやま結成2周年によせる呼びかけ人のメッセージC作家 宇江敏勝さん、九条噺、2面は、那賀9条の会「好きなんよ9条」まつり開催、ピース・ナイト9 早稲田大学に1,100人の学生、ストップ「集団的自衛権行使容認」J、品川正治氏講演会詳録のお知らせです。
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[本文から]

来年5月「9条世界会議」開催!
幕張メッセ・仙台・大阪・広島で開催予定

 なぜ「9条世界会議」?
 戦争の放棄と軍隊の不保持をうたった日本の憲法9条は、アジア・太平洋戦争の惨害と反省の上に立って、世界に対する「不戦の誓い」として生まれました。そして60年以上にわたって、日本とアジアの人々の信頼関係の礎となってきました。
 いま世界では、暴力と戦争の連鎖が続いています。イラク情勢は泥沼化し、中東は大きな危機を抱えています。また、朝鮮半島の核問題で、東アジアは新たな軍拡競争にさしかかっています。そんな中、日本の9条は、平和をめざし活動する世界の多くの市民に勇気を与える存在です。日本国内で「改憲論」が高まる今だからこそ、世界の共有財産としての9条の価値を、世界の人々と共に見つめ直したいと思います。

 何をめざしているのか?
 日本の9条は、日本だけではなく、世界の平和をつくり出すための鍵になります。アジアに地域平和メカニズムを作ること、軍事費を減らして貧困をなくすこと、軍事基地をなくして地球環境を守ること、一人ひとりの人間の安全が守られる持続可能な社会を作ること・・・9条は、そういった可能性をもっています。「9条世界会議」は、日本の多くの人たちにとって、9条のもつ価値を再発見し9条をもう一度選び取るチャンスになります。「9条世界会議」はまた、「武力によらない平和」という考え方を世界の常識にするための地球的ムーブメントを起こす場にもなります。

 どんな会議にするのか?
 幕張メッセで予定している会議では、マイレッド・コリガン・マグワイアさんらノーベル平和賞受賞者らによる講演、パネルディスカッションに世界の音楽を織り交ぜた全体会を7千人規模で行います。さらに、数十の分科会や自主企画を行って「9条を使って世界を平和にする方法」を多面的に論議したいと思います。そのほかに、展示やブースのコーナーを多数設けます。ピースコンサートの計画もあります。最後に「9条世界宣言」(仮)のような文書の採択をめざします。

 呼びかけ人(敬称略)
雨宮 処凛(作家)
有馬 頼底(臨済宗相国寺派管長)
池辺晋一郎(作曲家)
伊勢ア賢治(東京外国語大学教授)
伊藤  真(伊藤塾塾長)
井上ひさし(作家)
加藤登紀子(歌手)
小森 陽一(東京大学教授)
佐高  信(経済評論家)
品川 正治(経済同友会終身幹事)
ジェームス三木(脚本家)
辻井  喬(詩人、作家)
日野原重明(聖路加国際病院理事長)
平岡  敬(前広島市長)
ピーコ(服飾評論家、歌手)
アーサー・ビナード(詩人)
武者小路公秀(元国連大学副学長)
森村 誠一(作家)
ジャン・ユンカーマン(映画監督)
吉武 輝子(作家)
渡辺えり子(劇作家、女優)
など、74氏(11月20日現在)

●と き 2008年5月4日(日)〜6日(火)
●ところ 幕張メッセ(5月4日〜5日)
     仙台、大阪、広島の3ヵ所(5月6日)
●ゲスト ジョディ・ウィリアムズ(地雷禁止国際キャンペーン、ノーベル平和賞受賞者) 他多数
●内 容 1.基調講演・パネルディスカッション
     2.分科会・自主企画「9条を使って世界を平和にする方法」をテーマに数十本
     3.展示コーナー・ブース
     4.ピースコンサート、映画、パフォーマンス
     5.「9条世界宣言」(仮)の採択

http://whynot9.jp より

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「九条の会・わかやま」結成2周年によせる呼びかけ人のメッセージ (順不同)
  安倍内閣の残したもの   作家 宇江 敏勝 さん
 九月十二日のそのとき、私は母親の介添をしていた。彼女はもう自分では小便もできない。ベッドから抱いて立たせ、下着も下げてポータブルトイレに座らせてやるのである。まもなくボトボトボト・・・と尿のしたたり落ちる音・・・。
 そのとき台所から妻の声。アベさんが辞めたよう、と叫んでいる。ええーと私も一瞬驚きの声を発した。
 安倍内閣はわずか一年間の短命に終わったが改憲勢力からはたかく評価される仕事もやってのけたのである。その国民投票法とはこれから油断なく向き合わねばならない。
 母親の終末は近いが、自宅で介護しおおせるつもりだ。

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[九条噺]
ジャーナリスト・桜井よしこ氏が11月3日の朝日新聞に日本国憲法について「責任・義務もっと強調を」と書いている。「このような国家をつくりたいから、私たちはこうあるべきだ」ということを書いたのが憲法で、「十七条の憲法」「五カ条のご誓文」「明治憲法」がそうであり、今の憲法もその延長線上にあるべきだと言う。民主主義国家における憲法の本質を理解しない議論だ▼「国民は責任・義務をもっと果たせ」という主張である。憲法とは「国家権力を制限して国民の人権を保障するもの」である。国民の自由や権利が数多く出てくるのは当然と言わなければならない▼前文は「米国が、日本が二度と立ち直れないように押し付けたものだ」そうだ。日本は立ち直っていないのだろうか。もし現在のアメリカ言いなりの政治がそうだとすれば、それは憲法のせいではなく、戦後の自民党政治のせいだろう▼「弱者を平気で切り捨てる風潮は憲法が自由と権利ばかり主張した弊害だ」に至ってはもはや何をか言いわんやである。弱者を切り捨てているのは自公政権や大企業ではないか▼戦後の日本の平和を守ったのは9条ではなく、日米安保条約だそうだ。もし9条がなかったら、自衛隊は今頃、アフガンやイラクで米軍と一緒になって戦争をしていることだろう。9条があったからこそ一人の日本人も、一人の外国人も戦闘で殺すことはなかったのである。(南)

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那賀9条の会
「好きなんよ9条」まつり開催

 11月11日11時より、那賀スポーツ公園で開かれました。年金者組合の増田さんの挨拶で開会しました。
 那賀郡9条の会が結成されてから3ヵ年を迎えました。昨年の祭りでは貴志川9条の会準備会からの報告だけでしたが、本年は、岩出9条の会から結成集会と署名活動など取り組みが報告されました。それぞれ旧町単位で取り組まれているそうで、粉河9条の会準備会から結成総会へむけての取り組みが報告されました。旧那賀全域に結成されるのも時間の問題ではないかと嬉しく思いました。
 プログラムもリレートーク、コーラス、バンド演奏、フラダンス等々、盛りだくさんでした。特に「なが子ども劇場」のみなさんの踊りには参加者の皆さんが元気づけられました。模擬店も年々出店数が増え、賑やかでした。参加者も年々増加してきています。福引き抽選会・全員コーラス(故郷の空)で閉会しました。
 楽しく、和やかに、より多くの人々に9条の大切さを訴える機会になったと思います。
(那賀9条の会・呼びかけ人・亀田忠彦さんより)

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あの感動を今一度
品川正治氏講演会詳録
 300円/冊
誠に恐縮ですが、各「9条の会」などで10冊以上にまとめてお申込み下さい。お申込みは「送付先住所・氏名、冊数、電話番号、FAX番号」を下記の番号へFAXでご連絡下さい。折り返し、代金と送料、振込口座番号などをご連絡させていただきます。
   (FAX番号)073−457−1038
 (お問合せ) 073−451−9247

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Peace Night 9 早稲田大学に1,100人の学生が集結
 11月16日夜、早稲田大学で学生「九条の会」による秋の大集会「Peace Night 9」が開かれ、千百人の学生らが参加しました。早稲田大学・東京大学・中央大学・慶応大学・和光大学・東京学芸大学・東京農工大学・東京農業大学・法政大学・明治大学・名古屋大学・大東文化大学・首都大学東京・立正大学・信州大学など各地の大学から学生が参加しました。
 改憲の動きに対して学生が9条について考えようと千人規模で集まったのは近年にはないことです。
 「九条の会」呼びかけ人・加藤周一さんが「老人と学生」と題して講演。「戦争はある日突然はっきりした形で始まるだけでなく、なし崩しに始まる場合もある。もやもやした形の戦争は賛成することも反対することも難しい。軍産体制を強調したのは68年の日本の学生運動であった。軍産体制は昨日の学生(今日の老人)の問題だけでなく、今日の学生(皆さん)の問題でもある。21世紀は老人主導で始まったが、それだけでは日本は変わらない。しかし学生と老人が協力すれば、この国の明るい未来を開くことができる」と語り、9条を守るたたかいに学生が立ち上がろうと呼びかけました。

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ストップ「集団的自衛権行使容認」J
    「九条の会・わかやま」事務局・南本 勲
  「集団的自衛権」と「自衛隊派遣恒久法」
 「新テロ特措法」の制定が不透明な中で、自衛隊の海外派兵を常時可能にする「自衛隊派遣恒久法」制定の動きが出ている。自公政権は自衛隊の海外派兵を「テロ特措法」や「イラク特措法」などの「特措法」を制定し、それを何度も延長して対応してきた。しかし、参議院の与野党逆転状況の中で、「テロ特措法」の延長が不可能になり、「テロ特措法」は廃止された。「特措法」で対応する方法は、もはや限界になったと言える。
 そこで、「恒久法制定」が福田首相と民主党・小沢代表との密室の党首会談で登場してきた。「恒久法」なら政府の判断だけで「事態に迅速に対応」できるという訳である。
 昨年に作られた自民党の「恒久法案」の原案は、国連決議がなくても、「国連加盟国その他の国」の要請があれば派兵できるとし、国際的な武力紛争が起こっていない地域なら、どこへでも派兵が可能であり、「治安維持活動」を行い、武器使用についても、相手が暴行や脅迫をする高度の可能性がある場合は殺傷もできるとのことである。
 党首会談で明らかになった小沢代表の考えは、国連安保理決議や国連の要請があることを条件として、武力の行使も可能であり、戦闘地域での活動も可能とのことである。それは根底に「国連の活動に積極的に参加することは、たとえ結果的に武力の行使を含むものであっても、むしろ憲法の理念に合致する」という小沢代表の考え方がある。
 自民党原案の「国連加盟国その他の国の要請」ということは米国の要求にいつでも応ずるということである。イラクのサマワを小泉首相が「非戦闘地域」と言い張って自衛隊を派遣したように、今度は「安全確保支援活動」ではなく「安全確保(治安維持)活動」を行い、米国と一緒になって武力行使をすることになる。アフガンのように米国が個別的自衛権の発動といえば、日本は集団的自衛権の行使ということになる。少なくとも「武力行使との一体化」になることは間違いない。
 小沢代表の考えは、国連を条件としているが、過去に正規の国連軍は組織されたことがなく、ISAFのような多国籍軍の軍事行動のようなものになる。これはどう考えても「海外での武力行使」である。例え安保理の決定でも、日本は軍事的に従う義務はないのに、である。
 いずれの場合も憲法違反は間違いない。戦争を放棄し、戦力も放棄した日本国憲法9条の理念に真っ向から反するものと言わなければならないだろう。

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(2007年12月9日入力)
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