「九条の会・わかやま」 70号を発行(2008年6月10日付) 70号が6月10日付で発行されました。1面は、自衛隊派兵恒久法 臨時国会に提出か、和歌山県「9条の会」交流集会、九条噺、2面は、08年憲法世論調査にみる民意① 、9条世界会議・関西 海外ゲストのスピーチ① です。 | |
自衛隊派兵恒久法 臨時国会に提出か?
新テロ特措法延長を狙う
アフガンへ陸上自衛隊派遣も検討
【訃報】
活動を交流し、学びあい、励ましあって、さらに発展を!
プラザホープ4F(和歌山市) スピーチ 藤藪庸一さん(牧師)、月山 桂さん(弁護士) 各「9条の会」の発言・交流 運営委員会は各会代表1名だけでなく、たくさんの方の参加を期待しています。また、集会の運営に役立てるために「わが会の紹介」の作成を希望しています。書式は「九条の会・わかやま」のホームページからもダウンロードできます。eメールか郵送でお送りください。 [URL]http://home.384.jp/kashi/9jowaka/9jonokai-waka.htm [e-mail]wakayama9jou@yahoo.co.jp [郵送先]640-8510 和歌山市栄谷930 和歌山大学教育学部柏原研究室気付 和歌山県「9条の会」交流集会運営委員会
【九条噺】
08年憲法世論調査にみる民意 ① ☆
「任期中に改憲を」と大見得を切った安倍・前首相が退陣して、政界での異様な改憲論議が一段落したのと、日本国憲法施行60年の節目を通り過ぎたこともあって、憲法記念日に向けてのマスコミの憲法世論調査報道は今年、一気に減りました。それでも主要紙が行った調査から、憲法と向き合う現時点での民意は確実につかむことができます。同時に、これまでの各種世論調査データも重ね合わせて、憲法擁護の運動が今後、民意の動向で留意すべきいくつかの具体的課題について考えてみました。 (1)すべての指標で「改憲反対」が前進 私の目に届く範囲で、憲法世論調査を実施した新聞メディアは読売、朝日、日経、北海道新聞で、テレビはありませんでした。全国紙3紙の調査結果から言えることは、「九条維持」が多数派を占めただけでなく、憲法全体でも「改憲反対」が勢いを伸ばしたことです。いまや7000を超えるにいたった全国の「九条の会」をはじめ草の根からの市民の地道な運動、護憲政党、護憲団体の踏ん張りが、この結果に寄与したことは、改憲派も、言葉はさまざまですが認めざるを得なくなっています。 読売新聞の調査では、今の憲法を「改正する方がよい」と思う人は前年より3・7ポイント減って42.5%、「改正しない方がよい」と思う人は4.0ポイント増えて43.1%となり、わずかな数字とはいえ非改正派が改正派を15年ぶりに逆転しました。世論調査では普通、1%程度は誤差の範囲内とされ、「改憲賛否ほぼ同数」とうたってもよさそうなのに、1面本記でわざわざ逆転を強調したところに、改憲勢力の牽引車を自負する同紙の危機感が感じられます。 九条についても、「これまで通り、解釈や運用で対応する」36%(前年と同じ)「9条を厳密に守り、解釈や運用では対応しない」24%(4ポイント増)合わせた九条維持派は60%となり、「解釈や運用で対応するのは限界なので、改正する」31%(5ポイント減)の改正派を大きく上回りました。 こうした結果について、読売社説(08・04・08付)は「衆参ねじれ国会の下、憲法改正論議の進展は困難、という判断と、憲法改正への首相のメッセージの乏しさが、影響しているのではないか」と分析していますが、政界再編→大連立→明文改憲への願望を語ったにすぎません。06年、07年、そして今年と、憲法擁護の民意は着実に前進しているのです。
憲法が60年間改正されなかったのは非常にいいものだからだ ☆
マッカーサーは日本政府が民主的な憲法を書けば、それが一番いいと思っていた。マッカーサーが頼んだ松本烝治はどうしても民主的な憲法を書くことができず、いつも明治憲法と同じものを出してきた。それでマッカーサーは新しい憲法を作ることを自分のスタッフに命令した。 私は1946年2月4日に民政局長・ホイットニー准将から「あなたたちはマッカーサー元帥の命令で新しい日本の憲法草案を作るのが任務です」と言われた。ケーディス大佐が草案作成の役割を振り分け、人権に関する草案は3人が担当した。男性2人が「あなたは女性だから女性の権利について書いては」と言い、私は賛成した。マッカーサーの命令は、1週間で草案を作ることだった。民政局のメンバーはいろんな国の憲法を参考にした。また、憲法研究会やその他の団体もGHQに草案を送ってきた。だから、日本の憲法にはいろんな国の歴史的英知が入っている。 日本国民は新しい憲法を喜んで受け入れたが、政府はあまり喜ばなかった。国民は新しい憲法がマッカーサーのスタッフによって書かれたということを知らなかった。1952年に保守的な学者と新聞社がそのことを知り、押し付けられたから改正すべきだと主張した。しかし、マッカーサーが新憲法を日本の政府に押し付けたと言えるだろうか。人が他人に何かを押し付ける時、自分のものよりいいものを押し付けない。日本の憲法はアメリカの憲法よりすばらしい憲法だから押し付けという言葉は使えないと思う。特に、日本の国民に押し付けたというのは正しくない。日本の人々は19世紀から国民の権利を望んでいた。この憲法は押さえられてきた国民の意思を反映したものだ。歴史的に日本はいいものを輸入し、自分のものにしてきた。だから、いい憲法であればそれでいいのではないか。誰が書いたかと詮索することは意味がない。 60年間、改正がなかったことは世界で初めてだ。この憲法が非常にいいものだから改正されなかったと思う。この憲法を他の国々に宣伝すれば、いろんな国に9条がモデルになる可能性がある。みんなで手をつないで平和を作ることができると思う。
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(2008年6月22日入力)
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