自民党内からも異論
自民党の加藤紘一元幹事長は12日、「アフガンでもイラクでも米国の戦略通り進んでいない。米国との問題に、少し客観的な見方を入れる時期に来ている」と述べ、新テロ特措法の延長を断念すべきとの考えを示しました。
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秋田の市町村長経験者ら12人、9条守る会結成
憲法九条の改正に反対する秋田県の市町村長経験者らが5日、「憲法九条を守る秋田県市町村長の会」を結成した。同会によると、首長経験者による九条を守る会は、宮城県に次いで全国2番目という。
呼び掛け人は、元横手市長の千田謙蔵氏ら元市町村長8人で、このほか現職の鈴木俊夫湯沢市長と3人の元市町長経験者が会に加わった。
同会は今後、県民を対象とした集会を開いたり、護憲を守る会など県内約50の関連団体と連携し、改憲反対の運動を広げていく方針。
2004年に作家の井上ひさし氏や大江健三郎氏ら9人が集まって発足した「九条の会」のアピールに賛同しており、政治活動とは切り離し、一党一派に偏らず、賛同者を募る。
呼び掛け人代表の千田氏は「会に賛同する各市町村長は、それぞれの自治体で平和や暮らしを守ってきた自負がある。全国で憲法九条を守る動きは広がっており、会を結成する好機と考えた」と話している。(河北新報【仙台】8月6日)
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第42回全国障害者問題研究大会で ───
「和歌山障害者・患者九条の会」が9条署名を訴える
8月9日、第42回全国障害者問題研究大会の全体会が和歌山市民会館で開催されました。文化行事のトップをきって登場したのが「和歌山障害者・患者九条の会」。
「憲法9条は私たちの宝」と書いた横断幕やのぼりを持った会員、「第2次大戦中、障害者は非国民とののしられてきた歴史があります。9条を変えない署名にご協力ください」と訴える会員、通行人に扮して署名をする会員と、活動を寸劇風にして報告しました。
普段はあちこちの職場にいる会員たち。当日朝のリハーサルが初めての練習。玉木八重子さんの指示に従ってやや緊張気味に始まりましたが、そこは日頃の署名活動などで鍛えた度胸、無事に舞台を終え、大きな拍手を受けました。また、昼休みや休憩時間に署名活動をおこないました。
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【九条噺】
もう100年以上も昔のことだ。新宮市・浄泉寺の高木顕明師は主張した。「極楽世界には他国 之国土を侵害したと云ふ事も聞かねば、義の為ニ大戦争を起したと云ふ事も一切聞れた事はない。依て余は非開戦論者である」(「余が社会主義」)▼浄泉寺は被差別地域にあり、高木師は、差別と貧困に苦しむ檀家にお布施を求めず、按摩の術を覚えて稼ぎ、反差別・非戦の立場を貫いた。だが1910年、幸徳秋水らとともに「天皇暗殺を企てた」とのヌレギヌで逮捕され、死刑を宣告された。「大逆事件」である▼この時弾圧の犠牲になったのは24名、うち6名が大石誠之助医師や高木師ら新宮界隈の人たちだった。高木師にはさらに悲劇が重なる。「本山」の真宗大谷派が逮捕後に高木師を排斥したため、浄泉寺は「逆徒の寺」の汚名をきせられ、家族も遠隔地に姿を隠さねばならなかった。高木師は無期刑になるがこの事態に絶望し秋田刑務所で縊死した▼それから実に80余年後の1996年、真宗大谷派は、戦争に協力した過去を猛省し、「反差別・非戦を貫く高木師を追放し、師やご家族・門徒に多大な苦労を強いたことを深く懺悔する」と謝罪。2000年から毎年高木師を祀る「顕彰碑」で「遠松忌法要」を実施している▼以来この「法要」では、高木師の非戦の思いを受け継いで、「戦争する国にしない」「九条を守ろう」と一同が誓い合う。(佐)
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長崎被爆63年 ―――
平和祈って歩く
和歌山城周辺でピースウォーク
長崎の被爆から63年となる9日、平和の大切さを訴え、和歌山市の和歌山城周辺を行進するピースウォークがあった。カトリック紀北ブロックの平和旬間の集い実行委員会主催。約80人がろうそくを手に、「心に平和のともしびを」というメッセージを込めて和歌山城を1周した。
同ブロックの山本昭一代表(70)は長崎市出身。原爆投下時には市外の親類の家に疎開していたため難を逃れたが、「投下された日の夕暮れ、長崎市から佐世保方面へ逃れていく人たちの行列は今でも鮮明に覚えている」。そして「純然たる平和を願う」と話した。
日本のカトリック教会は、前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世の訪日をきっかけに、82年から毎年8月6日~15日を、特に平和を祈る「平和旬間」と定め、各地で活動している。(以上、朝日新聞・和歌山版 8月10日)
「ピース9の会・パープル」の田村悠紀栄さんによると、紀北ブロックでは03年から「平和旬間」に取り組み、昨年は映画「アンゼラスの鐘」を上映し、今年の取り組みがピースウォークとなったとのこと。「平和を願うのに、宗派も、政党もないと思います。戦争のない平和のみならず、暴力のない、差別や格差のない、弱いものいじめのない、心の平和も願いながら・・・」と語っておられます。
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[断章]
花の 古寺と憲法
「九条の会・わかやま」事務局・佐古田 武士
最近、金原徹雄弁護士の「あたらしい憲法のはなし」(文部省。昭和22年刊)についての所感を拝見しながら、しばしこの復刻本にかかわる懐かしい思い出に耽った。
もう20年以上も前のこと。当時、あることで仏教に興味をもったのだが、用語自体が難解で何度も匙を投げかけた。〝仕事〟上も特に必要はないのだからよせばいいのに、悪い性分でそれができない。例えば「般若心経」の「般若」は「知恵」を意味するがそれだけでは当然満足とはいかず文献をあれこれ漁る。奈良に「般若寺」を訪ねたのも、ただその名前に惹かれてのことだった。
だが、その「般若寺」でたいへんな驚きと感動を得たのだ。
まるで荒れ寺のような古寺の境内。一面がコスモスの花に覆われていた。その一角に不思議な塔。近づいて見ると、非核の願いを込めて「ヒロシマ・ナガサキの灯」をともす「平和の塔」、多くの人々の寄付で建てられたとある。花道をぬって本堂へ。その階段を上がると「雲仙普賢岳被災者救援募金箱」、そして、「非核三千万署名簿」がおかれ、そのヨコには「自由にお取りください」と「あたらしい憲法のはなし」が積まれていた。驚きと嬉しさいっぱいの気分で本堂に入る。右隅に書籍の山。見れば、奈良の歴史的景観や自然環境保全など各地の住民運動に関する本もあり、和歌浦の不老橋に関する本も。そして、宗派にとらわれず仏教本来の姿を著した書籍の数々もあり、アレもコレもと欲張って鞄に詰めた。肝心の拝観はそこそこに、コスモスの見える板の間に座って「あたらしい憲法のはなし」をゆっくり読み、しばらくして住職に話を乞うた。それが工藤良任師だった。工藤師はボソボソと、しかしとても丁寧に話をされ、「般若」の意味はもちろん、仏教本来のあるべき姿についても実に説得力のあるお話をされた。そうして、あの「平和の塔」や募金箱や署名簿も、もちろん憲法の本の提供についても何ら不思議なことではないのだということを理解した。同時にそれをこともなげに言われる工藤良任師をすごい人だと思った。「興奮さめやらぬうちに」と帰宅してからしばらくの間、宮坂宥勝師の「仏教学」に明け暮れた。工藤師も加わる「仏教研究会」の夏季講習における宮坂師の講座記録集である。
工藤良任師は今、「宗教者九条の和」および「奈良宗教者九条の会」のよびかけ人としてますますご活躍である。師は「仏(釈尊)は『殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ』『闘戦の具を備えてはならぬ』と非暴力・平和主義を強調し、命の尊重が幸せの根本だと教えられており、仏弟子としてそれにつとめるのが仏道修行。憲法9条は平和の礎であり人類の普遍的真理、宗教的真理にかなうもの。改憲を許さず、戦争する国づくりに反対の声をあげましょう」(奈良宗教者九条の会)とよびかけられている。
こうして、工藤師の優しい面影をうかべつつ、あらためて「あたらしい憲法のはなし」を手にとったのである。
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