「九条の会・わかやま」 78号を発行(2008年8月31日付)

 78号が8月31日付で発行されました。1面は、給油継続を福田首相が米大統領に明言、今は弾丸の飛ばない戦争状態(むのたけじ氏)、岡本三夫氏講演会のお知らせ、九条噺、2面は、毎日新聞が県内「9条の会」の活動を紹介、県交流集会「わが会の紹介」集を発行 です。
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[本文から]

インド洋での給油継続を約束
福田首相、米大統領に明言


 8月23日付の共同通信によれば、7月の主要国首脳会議に合わせて行われた日米首脳会談で、福田首相がインド洋での海上自衛隊による給油活動の来年1月以降の継続を「約束する」とブッシュ大統領に明言していたことが分かりました。
 会談ではアフガニスタン本土への自衛隊派遣断念も伝えたとのことです。給油活動の根拠である新テロ特措法は来年1月15日で期限切れとなるので、首相発言は9月召集見込みの臨時国会で、新テロ特措法延長法案の成立が前提となります。再び3分の2の再議決を行う意思の表明と言わなければなりません。

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今は弾丸の飛ばない戦争状態
   ジャーナリスト・むの たけじ さん(93)

 「戦争をやれぬ」とは兵隊になる人間が一人もいなきゃいいということですよ。兵隊は365日、いかにして人を殺すかという訓練やらされるわけでしょ。それをやる人間がいなきゃ兵器があったって動かないわけだから。自衛隊が海外に行くのは人道主義だって言うんでしょ、だったら武器置いて、労働着で行けばいいじゃないの。そうじゃないでしょ。自衛隊も軍隊なの。だから私ども、自衛隊には一人も入らないという秋田県をつくろうと思うんですよ。行かなくったって山仕事でも田んぼ仕事でも人並みの仕事ができる秋田県をつくりたいのよ。
 そういう運動が本当に強くなれば当然、国家権力困るから必ず「職業選択の自由に対する挑戦だ」となる。そこで丁々発止やればいい。自衛隊は軍隊じゃないのか。兵隊は職業と言えるかどうか。そういう平和運動じゃなければだめだ。祈りや願いじゃ変わらん。
 戦争には、砲弾の飛ぶ段階と飛ばない段階がある。42年3月に陸軍はジャワで軍政布告したけれど、記者として従軍していた私は、その前に台湾で、関係する極秘文書を見たの、日本軍の高級将校を酔わせて。3カ月後はどうする、半年後はどうすると書かれたシナリオよ。その通りに進んだな。
 作られたのは40年春だ。実行に移る2年も前。弾は飛んでいないけれどその時点で戦争は始まっていたわけだ。それを朝日が書いていれば、多分私たちは「情報を捏造して国家に反逆した」として死刑だろうな。
 そういう弾丸の飛ばない戦争状態に今は入っちゃっている。今度の第3次世界大戦では必ず核爆弾を使う。人類が地球上に存在できるのはあと数十年間かも知れないし数万年もしれない。どうなるかは北京オリンピックが終わり、再来年の上海万博が終わって、それからの10年で決まる。本当にそういうところに来ていると思ってますよ。確認しておかにゃならんことは「戦争はやめられる」ということ。人類の歴史から見れば戦争はつい最近始まった。それまではずっと知恵を出し合い、協力して生きてきた。だからみんながやめようと思えばやめられるんだ、という確信を持つことが大事なの。それを言いたくてついおっきい声になるわけだ。(朝日新聞8月22日)

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主催:「九条の会・わかやま」「第9条の会わかやま」
講演会「憲法第9条を見る世界の目」
    講師:岡本 三夫 氏(日本平和学会理事・元会長)

    <略歴> 日本平和学会会長などを歴任。現在、日本学術会議会員、アジア・太平洋資料センター理事、NPO法人「世界ヒバクシャ展」理事長、第九条の会ヒロシマ代表、広島修道大学法学部教授
日時:2008年10月11日(土)
   午後2時~4時
場所:わかやま市民生協組合員ホール
(和歌山市大田430-7 TEL:073-474-8640)
【入場無料】

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【九条噺】

 何とも痛ましく悲しい。27日、アフガン東部の辺境の地で拉致されたボランティアワーカー伊藤和也さん(31)が遺体で発見された。つい先日、NGО「ペシャワール会」からニュースが届き、「一同元気の知らせに〝まずはホッとする〟」と、当コラム(76号)でも書いたばかりだ▼伊藤さんは大学で農業を学んだ。9・11「同時テロ」の後、アメリカがアフガンへの総攻撃をはじめた頃、中村哲医師の講演に感動して「ペシャワール会」に入会、「アフガンで農業を」と決意した。以来、異国で現地の人たちと一緒に農業の再生に情熱を注ぎ、農地の砂漠化とも懸命に向き合ってきた。いつも現地の人々と同じ目線にたち、人々と暮らしに溶け込み、現地の人々に信頼され慕われていたという。拉致されたとき、数百名もの村人が必死に捜査したというニュースもそれを裏付ける▼それにしても、選りにもよってこんな人を、と思うのである。犯人がタリバーン勢力なのか、タリバーンを名乗る一味なのか、まだ詳細は不明だ。だが、アフガンはもはや味方も敵も判然としないような治安悪化と混乱の最中にあることだけは確かで、その根源にはアメリカによる出口のない戦争、アメリカと多国籍部隊による乱暴極まる「掃討作戦」にあることも事実だ▼伊藤氏を「天声人語」は「本物の国際貢献に身を投じた日本の誇り」(28日「朝日」)とした。中村哲氏は「伊藤さんの遺志を引き継ぐためにも事業は続行。絶対に逃げない」と決意を語る。「憲法9条を具現化する」その活動はまさに命がけなのである。(佐)

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毎日新聞が「9条の会」の活動を紹介

毎日新聞(和歌山版)が、県内の「9条の会」の活動を報じました。その一部を記事からの抜粋でご紹介します。

音楽通じ平和願う
  [和歌山うたごえ九条の会]

 音楽を通じて憲法9条と平和を守ろうと、市民団体「和歌山うたごえ九条の会」が発足した。「歌う自由さえ奪う戦争を繰り返してはならない」と訴え、平和を願う式典での公演依頼も舞い込んでいる。
 5月6日、大阪の舞洲アリーナであった「9条世界会議・関西」。そのオープニング行事で、全国の約400人が9条や平和に関する歌を合唱した。
 県内では、地域や年齢の違う28人が集まった。「平和の歌をキーワードに、仲間の輪を広げよう」と大阪からの帰途、九条の会結成を決めた。
 6月19日、和歌山市内で開いた結成総会には79人が出席し、101人が入会。「今こそ平和の歌を、憲法九条を守る盾に」という結成宣言を採択した。会長に就任した由井勝さん(76)はあいさつ代わりに、自作の詩を披露。広島市の中学生による「ねがい」のメロディーで、「もう二度と戦争するために歌いたくない」「憲法9条は日本の宝です」と歌った。  由井さんは終戦当時、旧制中学2年生。今でも軍歌の歌詞をそらんじることができる。だが、終戦後に聴いたロシア民謡や黒人霊歌に心奪われたのは覚えている。「あの時代、何かが失われた。子どもたちに同じ思いをさせたくない」と語る。  中北幸次さん(57)も「反戦歌だけじゃない。平和憲法成立後に歌われるようになった子どもの幸せを願う歌、沖縄の歌もみんな平和の歌。これらを歌うことが9条を守ることにつながる」と言う。
 7月には県内の護憲関係約50団体が参加した交流集会で公演し、10月にも記念行事に出演する。(8月17日)

戦争体験語り合う 平和のつどい
   [九条の会貴志川]

 9日、紀の川市の中貴志コミュニティセンターで「平和のつどい」が開かれた。約30人が参加し、戦争体験を語り合い、平和への願いを確かめ合った。
 平和憲法を守ろうと活動する「九条の会貴志川」(遠藤守代表)主催。疎開先での飢えやいじめについて語った小川美枝子さん(74)は「おなかを壊しても不調を訴えられない。食料を減らされるから」と振り返り、「戦争は抵抗できない弱い者がえらい目にあうもの」と総括。
 旧満州(中国東北部)で終戦を迎えた能島外雄さん(83)は、シベリア抑留について証言。収容所では栄養失調で倒れる同僚が続出し、「朝起きたら隣のベッドで冷たくなっていた。裏山に埋めた戦友の遺体は夜の間にオオカミに食べられた」という。
 ある女性(82)は、和歌山大空襲の1週間後に大阪から帰ってきた。「顔を真っ黒にした人がぞろぞろ歩き、あちこちでトタンの下に死体が横になっていた」。自宅にたどり着くと、焼け跡に父親の毛筆文字の「家族は無事」。避難先で父母と再会し泣いて喜び合ったが、そばでは空襲で両親を失ったいとこが悲しみをこらえていた。「今、子供たちに『なぜ戦争に反対しなかったのか』と聞かれると言い訳もできない。二度とあんなことにならないよう、力を合わせて戦争に反対したい」と力を込めた。(8月10日)

映画「靖国」 県内初の上映
   [9条ネットわかやま 他]

 ドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の自主上映会が24日、和歌山市民会館で開かれ、2回の上映とも定員650人の小ホールが満員となった。「靖国」の県内上映は初めて。 無職の男性(68)は「偏った内容ではなかった。A級戦犯の合祀(ごうし)が問題だとよく分かった」。また、男性会社員(39)は「8月15日の境内での騒動が、冷静に描かれていた」と語った。実行委員会代表の藤井幹雄弁護士は「私自身も考える材料ができて勉強になった。知ることの大事さを痛感した」と話した。(8月25日)

人間魚雷「回天」の基地 語り継ぐ活動
   [九条の会ゆら]

 由良町の白崎海岸は戦時中、本土決戦に備えた自爆特攻艇「回天」の基地だった歴史がある。「九条の会ゆら」は、次世代に戦争の悲劇を伝えていこうと、終戦の日前後に語り継ぐ会を開くなど活動を続けている。
 回天は敵艦艇を撃沈する目的で、弾頭を取り付け、艦艇に突入して自爆する計画だった。
 基地には4艇配備される予定だったが、四国からの輸送船が敵機の襲撃に遭い、回天が届かないまま終戦を迎えた。今も、回天を格納するためのトンネルや弾薬庫の跡などが残っている。
 「九条の会ゆら」の事務局長の池本護さん(71)は大阪市で生まれ、戦時中は父の故郷の由良へ疎開した。和歌山大を卒業後、高校の教諭になり大阪や和歌山で38年間務めた。退職後は由良に住み戦争や憲法、社会福祉の問題などに取り組んでいる。
 池本さんは「戦争を知る人が高齢化している。戦争の悲劇を伝えるために、もっと若い人に参加してほしい。特に子どもを持つ若いお母さんの参加を呼びかけ、自分の子どもを戦地に送らないようにと訴えていきたい」と話している。(8月25日)

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和歌山県「9条の会」交流集会運営委員会事務局が
「わが会の紹介」集を発行・配布

 和歌山県「9条の会」交流集会運営委員会事務局は、交流集会開催に当たり、各「9条の会」から提出された「わが会の紹介」を冊子にまとめ、各会の事務局(長、連絡先)に発送しました。
 7月5日の交流集会には56団体から218人が参加し、会場いっぱいになり、21の会の経験や活動についての多彩な発言や、場内展示などを通して、さまざまな活動のヒントを熱心に楽しく学びあいました。
 しかし、当日は都合で参加できなかった会や、時間の関係で発言ができなかった会も多くありました。そこで運営委員会事務局は、集会の趣旨「活動を交流し、学びあい、励ましあって、さらに発展を!」に沿って、「わが会の紹介」を冊子にして、参加を呼びかけたすべての会に配布することを企画し、各会から冊子作成を快諾いただき、今回の発送となったものです。  事務局では、この冊子が9条を守り生かす志を共にしている各会の今後の活動の中で参考にされることを願っています。

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(2008年9月21日入力)
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