「九条の会・わかやま」 80号を発行(2008年9月20日付)

 80号が9月20日付で発行されました。1面は、イラクの空自年内に撤収、誰が首相でもインド洋給油は継続、岡本三夫氏講演会のお知らせ、九条噺、2面は、九条の会貴志川「9条たそがれコンサート」開催、9の日の行動、沢田研二さん憲法への思いを歌う、和歌山市共同センター2周年池田香代子氏講演お知らせ です。
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[本文から]

イラクの空自 年内に撤収
撤収を口実にインド洋給油継続は許されない


 政府は11日、イラクで空輸活動をしている航空自衛隊を年内に撤収させる方針を明らかにしました。多国籍軍派遣の根拠となる国連安保理決議が12月で期限切れになり、米国がイラク駐留米軍の削減方針を打ち出したことなどを受けて判断したとのことです。04年から本格化したイラクでの自衛隊の活動は、06年に陸自が撤収しており、空自の撤収で全面的に終えることになります。今年4月には名古屋高裁でイラク派兵は憲法違反で、イラク特措法にも違反という判決が下されており、撤収は当然のことです。
 イラク特措法は米国などによるイラク戦争開始を受け、03年7月に成立。空自は03年12月からイラクへの派兵を開始。陸自撤収後も、クウェートを拠点にC130輸送機でバグダッドなどへ物資や米兵らの空輸を続けていました。
 イラク戦争は、国連決議にもとづかないアメリカの先制攻撃による侵略戦争でした。「大量破壊兵器の保有」「アルカイダとの関係」という攻撃理由もアメリカ自身の調査で崩れ去っており、日本政府は大義名分もない戦争に加担してきたのです。今月で同時多発テロから7年。戦争でテロはなくせないことは今や明白です。また、アフガンでは米軍の無差別の掃討作戦が民間人の命を奪い、アフガン国民の外国軍への怒りは頂点に達しています。
 政府がこの時期に撤収方針を明らかにした背景には、インド洋での給油活動の必要性を強調する狙いがあります。町村官房長官は「(国際社会は)アフガンへの取り組みを強化している。我が国も少なくともインド洋の補給支援活動を継続する必要がある」と語り、新テロ特措法延長に固執する考えです。朝日新聞(12日)の「素粒子」は「無理に無理を重ね、違憲判決まで出た空自イラク派遣が年内撤収。今度はアフガンシフトになるのであれば、どんな無理を」と書いています。憲法9条に違反し、民意にも反するインド洋給油をこれ以上続けさせてはなりません。

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誰が首相になってもインド洋給油は継続
 自民党総裁選挙で5氏が争っていますが、9月11日の朝日新聞が候補者の発言として伝えるところによれば、誰が首相になっても「インド洋給油継続」の方針を変えるつもりは全くないようです。5人とも、このことに国民の多数が反対していることなど「どこ吹く風」のようです。
【石原伸晃氏】
 「世界の国々に、日本が(給油活動を)止めた時、テロとの戦いに日本は参加し ないというメッセージを発してしまう」
【小池百合子氏】
 「国際連帯、対テロのために頑張っている海上自衛隊を、国内事情でまた引き戻すことは断腸の思いの一言に尽きる」
【麻生太郎氏】
 「アフガンでは状況が悪化し、各国が増派している。日本だけが撤収するというのは常識的に考えられない」
【石破茂氏】
 「なぜ日本だけが逃げるのか。国益が確保されるのか。世界に胸を張って日本人と言えるか。私はそんな国をつくりたくない」
【与謝野馨氏】
 「自民党は、どんなことがあっても他の政党にもお願いし、再度この法律を国会で通過させていただくよう努力しなければならない」

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主催:「九条の会・わかやま」「第9条の会わかやま」
講演会「憲法第9条を見る世界の目」
講師:岡本 三夫 氏(日本平和学会理事・元会長)
<略歴>
日本平和学会会長、日本学術会議会員、アジア・太平洋資料センター理事などを歴任。現在、NPO法人「世界ヒバクシャ展」理事長、第九条の会ヒロシマ代表、広島修道大学法学部教授

日時:2008年10月11日(土)午後2時〜4時
場所:わかやま市民生協組合員ホール(和歌山市大田430−7 TEL:073-474-8640)
入場無料

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【九条噺】
 「ペシャワール会」の伊藤和也さんがアフガンで殺害されるという痛ましい事件のあと、町村官房長官は「テロとの戦いに積極的にコミットする重要性を多くの国民が感じたのではないか」などと述べ、インド洋での給油活動の継続を強調した▼中村医師は「人の死をそういう風に利用するのは侮辱だ」「平和的に物事を解決するのは武力に武力で対決するよりもずっと努力がいる。彼はそれをやった人間だ」と町村発言に憤った。「アフガン農民になりきって、言葉でなく、その平和的な生き方によって人々の心に明るさをともした」(中村医師)のが伊藤さんだ。「テロとのたたかい」「治安」を口実に無差別同然の殺りくを続ける米軍らのいわば対極に中村医師や伊藤さんたちがいる▼「9・11同時テロ」の1ヶ月後、アメリカ全土が「報復戦争」に燃え上がろうという時に、冷徹に事態を見つめ、「報復は相互殺りくを招くだけだ」と訴えた人がいる。言語学で世界的に著名なノーム・チョムスキー教授(マサチューセッツ工科大学)である。そしていま、教授は言う。「アフガン・イラクにおけるアメリカ軍はまさに戦争犯罪そのものであり、アメリカ軍の行為はテロ以外の何ものでもない」と▼インド洋で日本が給油活動をおこなうことは、言ってみれば、チョムスキー教授が言う「米軍のテロ爆撃」を支える、つまり火に油を注ぐ≠アとにほかならない。さらに犠牲を増やし、中村医師らの長年の努力を打ち砕くような暴挙は許せない。(佐)

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九条の会貴志川「9条たそがれコンサート」開催
たそがれのひととき300人が楽しむ


 9月9日、「野鳥の楽園」と呼ばれる紀の川市貴志川町の平池緑地公園で、憲法9条の尊さを再確認しながら音楽を楽しもうと、「九条の会貴志川」が「9条たそがれコンサート」を開催し、300人がたそがれのひとときを楽しみました。日没時に太陽が水面をあかね色に染める平池の光景は「和歌山の朝日・夕陽100選」にも選ばれています。
 夕陽が山の端に沈みかける6時に開幕。代表の遠藤守さんは「9の日には何かの行動をしてきた。今日はすばらしい自然環境と平和な日本を守ることを心に刻んで、ゆっくりと音楽を楽しんでください」と挨拶。出演は「貴志川太鼓・天つ久」「紀の川市交響楽団」をはじめとして、ハーモニカ独奏、フルートとマンドリンのアンサンブル、独唱、合唱など、盛りだくさん。あっという間の1時間半でした。

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9の日の行動 JR和歌山駅前で署名・宣伝活動に取り組む

 「憲法九条を守るわかやま県民の会」と「憲法九条を守る和歌山市共同センター」は9日、JR和歌山駅前で定例の署名・宣伝活動に取り組みました。活動には、18名の方が参加し、109筆の署名を集めました。
 福田首相は、新テロ特措法の延長の見通しがたたないことなどを理由に政権を投げ出しましたが、これは広がる「9条を守れ」の運動の成果であることを訴えました。また、「ペシャワール会の伊藤和也さんが殺害された。紛争は武力では解決できない。9条に基づく外交活動が求められている」と署名への協力を訴え、この日は、多くの女性の方が署名に応じてくれました。ビラを読み日頃の思いを語りながら署名をしてくれる人もいました。

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還暦に憲法への 思いを歌う     沢田 研二 さん(60)

 麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが/忌わしい時代に 遡るのは賢明じゃない/英霊の涙に変えて 授かった宝だ/この窮状 救うために 声なき声よ集え
 変わらぬ艶のある声。バラード風の歌は自身の作詞だ。毎年ライブツアーを重ね、新作アルバムを出す。還暦を迎えた今年のアルバムの9番目はこの歌だ。題は「我が窮状」。
 耳で聞けば、「このキュウジョウ救うために」となる。
 まぎれもない憲法9条賛歌だ。
 なぜ今?
 「60歳になったら、言いたいことをコソッと言うのもいいかな、と。いま憲法は、改憲の動きの前でまさに『窮状』にあるでし言葉に出さないが9条を守りたいと願っている人たちに、私も同じ願いですよというサインを送りたい」
 平和への関心は昔から強い。ある時、バンド仲間と戦争の話になり、一人が喧嘩にたとえて言った。「攻められたら、守るだろう」
 いや、一対一の喧嘩と、国と国の戦争は違う。そう思い至ったときに「少しプチッとはじけた」。戦争には、望まない人まで巻き込まれる。
 これまでも「9条を守ろう」という文化人らの意見広告やアピールに時々、目立たないように賛同してきた。大声で呼びかける柄じゃない、と笑う。歌はソフトに終わる。
 この窮状 救えるのは静かに通る言葉/我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう
(朝日新聞 9月13日付)

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憲法九条を守る和歌山市共同センター結成2周年記念集会
記念講演「100人の村から憲法が見えた」
講師:池田 香代子 氏(翻訳家・作家)
日時:10月18日(土)午後1時30分〜4時
場所:プラザホープ4階ホール(和歌山市北出島1-5-47 TEL:073-425-3335)
参加整理券500円 高校生以下無料

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(2008年10月8日入力)
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