11月29日、和歌山県民文化会館で「きのくに9条市民の会」の第4回総会が40名の参加で開かれました。
バザーのあとに開会。
記念講演で和歌山憲法会議事務局長の坂本文博氏が海外派兵恒久法の危険性、世論と運動の前進、世界に輝く9条(東南アジア友好協力条約、国連「武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ」、6カ国協議、等々)を語り、「9条を守る安定した多数派の形成を」と訴えました。
次に、原水爆禁止世界大会に参加した4名の青年が平和運動の大切さと課題などを話しました。紙芝居「おかあさんのうた」は海南市空襲で養母に抱かれて一人だけ助かった実話で参加者の涙を誘いました。その後の総会では活動報告・会計報告を承認、世話人を選出して終了しました。
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【九条噺】
岐阜県垂水町の明泉寺住職竹中彰元の名が長い間世に出ることはなかった。1937年、日中戦争のさなかに彼は「陸軍刑法違反」で逮捕され、本山の真宗大谷派(東本願寺)も彼の地位を引き下げ、布教師の資格も剥奪した。以来、彼は蟄居生活を余儀なくされ、終戦後間もなくして死去したが、もはや噂にのぼることもなかった▼「戦争はいたずらに殺生するのみであり、人類の敵。戦争は罪悪である」との勇気ある発言が「流言飛語で戦意を喪失させた」とされたのである。その彼に光をあてたのは愛知県一宮市の学生(現在住職)。卒業論文「仏教者の戦時下抵抗」の中で竹中彰元をとりあげたのだ▼真宗大谷派は近年、『一殺多生は仏の教え』など、間違った主張で戦争に協力してきた過去を懺悔し、96年には高木顕明師(「大逆事件」犠牲者)らへの処分を取り消し謝罪したが、竹中師は放置されていた。しかしこの論文がきっかけで関係者らによる名誉回復運動がはじまり、昨年10月、実に70年ぶりに名誉回復・謝罪の供養が実現したのである▼いやはや、歴史を悔い改めるというのは実に大変なことだと教えられる。個人の名誉・人権を守るだけでなく、それを今日に生かすために過去の過ちをただすわけで、例えばそれは、「戦争は罪悪である」という師の言葉をイラクやアフガンにあてはめ、「罪悪」に手を差し伸べるような愚かなことはしないということなのではないか。(佐)
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マジック・歌声などでみんなが楽しみ、交流!
「和歌山障害者・患者九条の会」が集い
「和歌山障害者・患者九条の会」は、「私たちの生命を奪い生活を破壊し、多くの障害者を作りだす戦争に反対して、平和と憲法九条を守る活動を進めること」を目的に、一昨年6月に結成されました。
定期的に色々な取組みを進めてきましたが、今回は11月23日(日)に和歌山市ふれ愛センターで開催した集いを紹介します。
私たちは、視覚や聴覚・肢体など、障害種別の枠を超えて活動しています。そして、いつもは学習会や講演会など、ちょっと硬そうな取組みを行なってきました。そんな中、一度はみんなが楽しめて交流できる文化的な企画はないものだろうかと考えた結果、手品と歌声をやろうということになりました。
会場にあふれんばかりの参加者をとまではいきませんでしたが、行楽シーズン真っ盛りの連休中にも拘らず、23名の方々が参加してくれました。また、手話通訳の方も2名きていただきました。
第1部は森教二先生をお迎えしての手品です。いったい何が出てくるのだろうか、どんな種が隠されているのだろうかと、みんな好奇の目を輝かせながらのひとときでした。視覚障害のある参加者に配慮して、先生にはできるだけ解説を加えながら進めていただきました。休憩時間はコーヒーを販売、お菓子なども用意され、和やかな時間が流れます。
第2部は歌声オールスターズの皆さんをお迎えして、みんながよく聞く歌声を披露していただきました。普通字と点字で用意された歌詞カードに沿って、「青い空は」「折鶴」「願い」「ふるさと」をみんなで大合唱。歌詞に込められた平和への願いを噛み締めながら、「歌声は平和をつくる」というみんなの思いが希望となって会場に飽和していきます。
閉会後、JR和歌山駅前に移動して、九条を守る県民過半数署名活動に取り組みました。「憲法九条を守る国会請願署名にご協力ください」と一生懸命にマイクで訴え、約1時間で83筆を集めることができました。
平和への思い、九条への思い、そしてささやかでも私たち一人一人が平和をつくる主人公なんだ。そんな明日へのエネルギーを感じた一日でした。(会員の野尻誠さんより)
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自衛隊派遣は百害あって一利なし
ペシャワール会・中村哲現地代表の陳述抜粋③
新テロ法延長案を審議している参院外交防衛委員会での11月5日の中村哲氏の参考人として陳述を抜粋でご紹介しています。今回は3回目で質疑です。質問は要旨、回答はポイントの抜粋です。
☆
──日本に対する信頼は今どういうふうに感じるか?(民主)
99%のアフガン人の気持ちに立って見ますと、これは確実に私の言ったとおりに、空から降ってくる爆弾が、日本も加担しているという認識が少しずつ浸透するに従って我々の身辺も危なくなってきているということは是非お伝えしたいと思います。
──現地の治安部隊への外国の応援をどう思うか?(民主)
外国の軍事面の援助は一切不要です。陸上自衛隊の派遣は有害無益、百害あって一利なしというのが私たちの意見でありまして、要するに軍事面に関与せず、そういった地域の自治体制に沿った形での治安体制の確立、これは十分可能なことではないかと思います。
──現地から期待される日本の支援は?(民主)
今の対テロ戦争の破綻はだれの目にも明らか。ただ、それを言うと責められるので、みんな黙っている。その中で、日本が独自に、治安の回復も、米軍に寄らず、NATO軍に寄らず、独自に地元に寄り添って、地元が納得する形で治安の確立を回復しながら支援の道を探っていく。支援の道は明らかです。国際社会という、このマジックのような言葉に踊らされずに、日本独自の道を見出す。誤りは誤りと認めて。まだ間に合う。
──自衛隊が民生支援で現地に入ることはどうか?(自民)
自衛隊派遣によって治安はかえって悪化すると断言したいと思います。これは、米軍、NATO軍も治安改善ということを標榜してこの6年間活動を続けた結末が今だと。これ以上、軍服を着た自衛隊が中に入っていくと、これは日本国民にとってためにならないことが起こるであろうと断言いたします。国連がしようとアメリカがしようとNATOがしようと、人殺しをしてはいけない、人殺し部隊を送ってはいけない、軍隊と名前の付くものを送ってはいけない、これが復興のかなめの一つではないかと私は信じております。
──治安維持ではなく復興支援での自衛隊の運用は?(自民)
私が言いたいのは、軍隊と名の付くものを現地に送る必要が、あえて復興というならばあり得るのかと。治安という意味なら、自衛隊を送らなくとも治安を守る、日本人ワーカーを守る方法は幾らも存在するわけです。その道を探らずしていきなり自衛隊が復興に出てくるのは、私はおかしい、自衛隊派遣は有害無益と強調したいと思います。
──ISAFがいなくなったら治安は改善するか?(自民)
ISAFが来なければどうだったのか。私が経験したタリバン政権時代は今の百倍は治安はましだと。外国軍が入ってきてから治安が悪化したという事実はどうしようもない事実だと、これはアフガン人のほとんどが認めておるところであります。
(つづく)
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9条守っていってくれ
還暦ジュリー6時間ライブ
還暦を迎えた沢田研二さんのコンサート「人間60年・ジュリー祭り」が29日、大阪市西区の京セラドーム大阪で開かれた。ザ・タイガースのボーカルで1967年にデビュー。40年以上のキャリアから「勝手にしやがれ」など計80曲を6時間以上にわたって熱唱し、約2万2千人の観客をわかせた。
休憩を挟んだ第2部の9曲目に、最新アルバムに収録されている自作詞の憲法9条賛歌「我が窮状」を披露。スタンドに1100人のバックコーラスを従える演出で、「我が窮状 守りきりたい」と歌い上げ、ファンも合唱した。(朝日新聞・11月30日)
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