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「九条の会・わかやま」 110号を発行(2009年8月17日付)

 110号が8月26日付で発行されました。1面は本多立太郎さん1,292回目「戦争出前噺」、みなべ九条の会が壁掛け、九条噺、2面は、終戦記念日 国賠同盟がビラ配布、「天啓の宙」の前で平和祈る、自民党の「提言・新防衛計画の大綱について」の問題点B です。
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[本文から]

本多立太郎さん 1292回目の「戦争出前噺」
「平和と憲法を守りたい市民の声」が「8・15市民の集い」開催


 8月15日午後、JR和歌山駅前わかちか広場で「平和と憲法を守りたい市民の声」が主催した「戦争体験と平和への思い ― 風化させないために 8・15市民の集い」の中で約50名の参加者を前に、95歳の本多立太郎さんが「あの日からの日本国憲法」と題して、戦争出前噺をされました。要旨をご紹介します。

 終戦を北千島の占守島で迎えた。8月15日隊長から敗戦を告げられ、兵は「帰れる」と喜んだ。21日大本営の停戦命令。ソ連兵と乗った船は北海道ではなくナホトカに着いた。シベリア抑留については多くの本のほとんどは、飢え・寒さ・労働の恨みを述べているが、私の考えは違った。戦争だから立場を変えれば自分も捕虜をこのように扱うだろうと考え、戦争を始めた者を恨んだ。
 経験を通して今日を見て思うことは、経済発展に突き進む中で文化・道徳などいろいろなものを脱ぎ捨ててしまったことだ。シベリアから帰る時、天皇制は終わっていると思っていた。ところが何も変わっていない。憲法1条から8条を残すために9条を置いたと言われているが、怒りを感じる。しっかり総括すべきだ。
 今我々にできることは憲法9条を守ることだ。ただし、守ることは言われてきたが「9条で攻める」ことが出来ていなかった。「9条は良い」を広め、世界中で「9条を持つのが普通」にするべきだ。こう考えて9条のフランス語訳のチラシをパリで配り対話することを計画した。6月1日出発を予定したが4月に連れが亡くなって喪に服するため、1年延期した。寄せられたカンパはお返しした。
 改憲のハードルは国会発議と国民投票の2つで、今の国会なら寝ていても発議は出来る。国民投票が決定的。改憲反対の人を多数にすることが課題だ。主婦でも運動できるかと問われるが、反対を広げる対話は出来る。ただ、改憲反対の話だけでは対話を避けられるので、話題を豊富にして、その中で出すのが良い。
 話題を広げる参考に本を3つ紹介したい。吉野源三郎『君たちはどう生きるか』(岩波文庫)日高六郎『戦後思想を考える』(岩波新書)鶴見俊輔『教育再定義の試み』(岩波単行本)の3つ。今日起きていることは他人のせいではなく自分自身の問題。これらの書を参考にしてほしい。いずれ政治改革が来て改憲が問われるだろう。改憲派は子どもの世代を狙っている。

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平和への願い布に込めて みなべ九条の会が壁掛け製作

 みなべ九条の会(外山泰子会長)は13日までに、会員がそれぞれの平和への思いを書き込んだ壁掛け3枚を製作した。全体の大きさは縦120a、横210a。「二度と戦争する国にしないで!」「核兵器廃絶」などの言葉を書き入れている。きょう15日は終戦記念日。外山会長(84)は「戦争で大勢の人が犠牲になった。戦いがないということはどれだけ幸せなことかあらためて思う」と、恒久平和の願いを込めて語った。
 みなべ九条の会は日本国憲法第9条を守り、恒久平和を願って活動している組織。「いつまでも9条に対する思いを保ち続けたい」「会員の連帯感を示し、積極的な運動に結び付けたい」と、ことし3月から製作に取り組んだ。30a四方の布を会員250人に配布。それぞれが平和への思いを書き込み、集まった120枚を縫い合わせて製作。中央に本誓寺(清川)の赤松宗典住職が「輝け憲法九条 みなべ九条の会」と大きく書き入れ、その周辺に会員の思いが寄せられた形で仕上げた。布には「憲法九条はみんなの宝」「平和」「No more War」「戦争のない平和を希望します」などと書き込まれている。回収した残りの布を使って、あと2〜3枚を追加で仕上げるという。出来上がった壁掛けはイベントなどで飾り、会の雰囲気を盛り上げるために役立てるという。このほか戦争体験者らの手記を集めて冊子にする活動も行っており、現在は町内の住民6人から集まった原稿をまとめている段階。秋頃に完成する見込みだという。(日高新報8月15日付)

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【九条噺】

 落合惠子さんのエッセイ「積極的その日暮らし」(朝日新聞連載)を毎週楽しみにしている。自然体でしなやかで・・・。最近「冒険がしてみたくなった」という。「(加齢に伴い)減退の一途をたどる記憶力をそのまま放置していいのか、と我が内なる抵抗勢力が頭をもたげた」らしい。で、出先から送る予定の幾つかのファクスの番号を覚えていられるかどうかを試そうと、番号を諳んじて外出し、近場で送付を試みたが、結局、番号を思い出せず、帰宅してファクスするハメに。これによりロスタイムは生じたが、「冒険は、それに費やした時間をムダだとカウントしない思考の上に成立するもの」とか▼「冒険」というのは、この場合は「記憶力を試す」ことだった。読みながら、落合さんに何となく親近感を覚えつつ、しかしそれにひきかえ「我が内なる抵抗勢力≠ヘ近頃少々だらしないなぁ」と反省する。記憶力はもちろん、体力も何もかも、安きに流されず、ささやかでもいろんな「冒険」を積み重ねて行かねば、と思う▼5月3日の憲法集会。ノーベル賞学者の益川敏英さんらとともに落合惠子さんも講演し、「九条を護ることは、次世代に引き継がなければならない宿題」「私たちには真っ当な力がある。平和への力がある」と訴えた(日比谷公会堂)。数多の微力≠ェ集って真っ当な力≠ニなり九条を護る。内なる抵抗勢力=@に大いに奮起を促し、これからも息長く微力≠フ一つであり続けたい。(佐)

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みなべ「九条の会」が街宣活動

 みなべ「九条の会」は終戦記念日にちなみ、8月12日には街宣車で町内の巡回活動を行い、「あの戦争で大勢の尊い命が奪われました。8月15日は二度と戦争を起こさせないと決意した        日です。世界に誇る憲法9条を守りましょう」と各所で呼び掛けました。

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終戦記念日、国賠同盟がビラを配布
JR和歌山駅前で「みんなで守ろう憲法9条」


 8月15日、国賠同盟(治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟和歌山県本部)は、午前11時から約1時間、JR和歌山駅前で終戦記念日にちなんで「みんなで守ろう 憲法9条」というビラ配布活動を行い、「今日8月15日は終戦記念日です。かがやく憲法9条を守って核兵器も戦争もない世界を実現しましょう」と訴えました。
 国賠同盟は「『蟹工船』の作家・小林多喜ニのように、戦前、日本の侵略戦争に反対したため治安維持法によって多くの人が逮捕・拷問され、殺されました。いまの憲法は、そうした尊い犠牲のうえにつくられています。二度と戦争と暗黒政治のあやまちを繰り返さないために、日本の誇り憲法9条を守り、非核平和の世界と日本をつくり、くらしと人権を大切にする政治を実現しましょう」と、毎年8月15日にJR和歌山駅前でビラを配布して訴えているものです。

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「天啓の宙」の前で平和を祈る

 市民団体「平和と憲法を守りたい市民の声」(松浦攸吉代表)は、和歌山市の堀詰橋南東の「天啓の宙(そら)」像前で、昭和20年7月9日の和歌山大空襲で犠牲となった人の慰霊と恒久平和を祈願して黙祷を行った。
 「天啓の宙」像は平成6年に建立。故斎木早苗さんらを中心とする「平和を希う会」のメンバーらが毎年7月9日に和歌山大空襲の犠牲者の慰霊のための祈願を行ってきた。平成15年から市民団体「ピースネット和歌山」が、同16年からは「平和と憲法を守りたい市民の声」がこれを引き継ぎ毎年、終戦記念日に平和への祈りを捧げてきた。同団体メンバーらは、像の周りを丁寧に掃き清め、像を布できれいに拭くなどした後、両手を合わせて、戦争の犠牲になった人々の無念を慰め永遠の平和を祈った。
 松浦代表は「この時代、若い人に戦争の悲劇を伝え語り継ぐことはますます必要になっている」と話していた。(わかやま新報8月18日付)

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自民党の「提言・新防衛計画の大綱について」の問題点B
「九条の会・わかやま」事務局 南本 勲


 「国家安全保障基本法」の制定を提起

 「提言」は、「実効性ある安全保障政策を行うために、憲法改正を視野に入れつつ、・・・自衛隊の意義付け、集団的自衛権行使や武器使用に関する法的基盤の見直し等を安全保障の基盤として的確に意義付ける『国家安全保障基本法』を制定することが必要である」としています。これは、集団的自衛権行使や武器使用基準の拡大などを明文化しようというものです。戦力不保持、交戦権否認の憲法を無視し、最高法規である憲法の上位に法律を作る違憲立法ではないでしょうか。

 海外活動を一層強化

 「提言」は、防衛戦略として「武力攻撃事態の未然防止から排除までの間隙のない抑止・即応体制」の構築とともに、「武力攻撃事態以外の各種事態等に際しても自衛隊の能力を駆使して」対応すること、「国際的な安全保障環境の改善のための国際平和協力活動、わが国周辺の安定的な安全保障環境醸成のための能動的取り組みを積極的に実施する」などとしています。つまり、自衛隊の活動の重点を「日本の防衛」から「海外での活動」に移し、一層米軍の要請に応えられるようにしていこうというものといえます。

 「新日米安保共同宣言」を提起

 「提言」は、「来年は、日米安保条約改訂50周年であり、日米同盟及び日米安保体制をさらに強固なものとするため、『新日米安保共同宣言』を締結すべきである」「今後は、オバマ政権の米国の拡大抑止戦略やスマートパワー重視政策などを考慮し、米国との役割分担に柔軟性の確保が必要となる。また、米国の打撃力に対する自衛隊の支援・補完能力を向上するため、打撃部隊の援護や情報収集支援、後方支援機能の強化が必要である」と言っています。あくまで日米軍事同盟にこだわり、日米の役割分担で日本の米軍支援能力を拡大しようというものです。

 敵ミサイル基地攻撃を提言

 「提言」は、「『座して自滅を待つ』ことのないよう、弾道ミサイル防衛の一環としての、攻撃能力を確保。弾道ミサイルによる脅威に対し、有効に抑止・対処する手段には弾道ミサイル防衛システムによる迎撃と敵ミサイル基地攻撃があり、わが国は、日米安保体制の下での協力により対応しており、現状は、打撃力については米国に依存している。今後は、ミサイルの能力向上、核弾頭の小型化技術の進展に柔軟かつ迅速に対応するためにも、専守防衛の範囲(予防的先制攻撃は行わない)で、日米の適切な役割を見出し、わが国自身による敵ミサイル基地攻撃能力の保有を検討すべきである」と述べています。ミサイル発射の可能性があるから、その基地を攻撃するというのが「敵ミサイル基地攻撃」のはずです。いくら「予防的先制攻撃は行わない」と言っても、「敵ミサイル基地攻撃」は先制攻撃で、武力行使です。国連憲章51条は自衛権を認めていますが、「国連加盟国に対して武力攻撃が発生した場合」と規定しており、自衛のためでも「先制攻撃」は認めていません。明らかに国連憲章に違反し、武力行使を禁ずる憲法9条にも違反します。さらに、保有する攻撃能力は、「巡航型長射程ミサイル又は迅速な即応性を重視した弾道型長射程固体ロケット」という危険極まりないものです。(つづく)

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(2009年9月5日入力)
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