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「九条の会・わかやま」 137号を発行(2010年7月3日付)

 137号が7月3日付で発行されました。1面は、「和歌山障害者・患者九条の会」が総会と4周年の集い、本当の平和の実現は「軍備による脅迫」から「平和による共和」に置き換えること(大江健三郎さん)、それぞれの「九条の会」が意識的に相互のネットワークを、九条噺、2面は、衆院比例定数の80削減を狙う 民主党臨時国会に提出へ、各党のマニフェスト(選挙公約)を見る です。
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[本文から]

「和歌山障害者・患者九条の会」が総会と4周年の集い開催

 6月27日(日)13時より、和歌山市・ふれ愛センターで「和歌山障害者・患者九条の会」総会と4周年の集いを開催しました。初参加の方を含め35名が集い、会場は熱気に溢れました。まず、4周年総会を行ない、活動のまとめや今年度の活動方針、予算案等が承認されました。参加者から、障害者自立支援法を巡る闘いがとても重要になるとの意見が出されました。その後、「紙芝居九条の会」の神谷米子さんをお迎えして、ベトナム戦争の実態や、広島の原爆の悲惨さを演じていただきました。
 続いて「憲法9条をとりまく状況とこれからの運動」というテーマで、今年度より「憲法九条を守る和歌山県民の会事務局長」に就任された藤井穂住さんをお迎えしての記念講演。「9条を守る運動はやがて、日米安保条約の是非を巡るところに発展する必然性をもっていること。そして、9条を守る運動は平和的生存権を守る闘いであること。今後は9条と25条を一体化した闘いが必要であること」などが話されました。閉会式では、世話人代表の一人である山東浩二さんが、「憲法九条は世界の宝」と書かれた横断幕を示しながら、「この宝をいっそう大きなものにしていきたい」と力強く挨拶。会は5周年に向けて新たな一歩を踏み出しました。(総会事務局員の野尻誠さんより)

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本当の平和の実現は「軍備による脅迫」から
「平和による共和」に置き換えること


 「九条の会」は6月19日、「井上ひさしさんの志を受けついで 九条の会講演会『日米安保の50年と憲法9条』」を東京・日比谷公会堂で開催し、大江健三郎さん、奥平康弘さん、澤地久枝さんが講演しました。その要旨を「九条の会ニュース」から順次ご紹介します。今回は大江健三郎さんです。



大江健三郎さん(作家)


 加藤周一さんの志を受けつぐ講演会で、井上ひさしさんは、「日本の憲法は自分の友だちの一人だ。とくに9条、25条は親友中の親友だから、彼らを裏切ることはできない。それが私の考えた加藤周一さんの志をつぐということです」と述べられた。広く豊かに、感情もこめて井上さんの心を表現していると思います。
 私はこの4月、5月、沖縄のことを日々考えていました。沖縄の巨大な米軍基地、端的にいえば、沖縄におけるアメリカの核戦略の基地であります。アメリカの核戦略の基地が世界を覆っている、その要を沖縄が担っているということです。
 鳩山前首相は、二度沖縄に行ってこう言いました。「自分は、沖縄の米軍基地の戦争を防ぐ力というものを知って、日本にその抑止力が働いているのだから、それを沖縄から取り除くことは不可能だと理解した」と。この抑止力という言葉は英語ではパワー・オブ・ディターランス(Power of Deterrence)といいます。ディター(Deter)とは威嚇する、武器をもって脅かすことです。そしてアメリカがやっている威嚇の一番の中心は、自分たち以外の核兵器を抑止すること、それが自分たちの世界戦略だと彼らは言っている。ですから前首相は、「核による威嚇的な暴力を、沖縄を根拠地としてアメリカが持ちつづけることにしか平和はないのだから、自分たちはこれを支持する。アメリカが持っている脅かす力の貫徹のために、私たちは沖縄を犠牲にする」というべきだったのです。
 本当の平和主義を実現するために、日本がしなければならないことは、国家の根本的な態度を軍備による脅迫ではなく、平和による共和に置き換えることでなければならない。そのときに憲法は平和の力を発揮するし、日米安保条約は無用なものとして廃棄できる。そういう未来をめざしたい。そういうことを井上さんの魂に伝えたい。

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それぞれの「九条の会」が意識的に相互のネットワークを結んで

 6月19日に開催された「九条の会講演会」に先立ち呼びかけ人会議が開かれ、事務局から「憲法セミナー」、ブロック別交流集会、「会」の結成状況などについての報告を受け、今後の「九条の会」のあり方等についての呼びかけ人による懇談の結果、左記の内容が確認されました。
◎これまで各地でおこなってきた「九条の会憲法セミナー」については、「九条の会」講師団を再編・充実させ、そのときどきの憲法状況に見合った内容で積極的におこなっていく。
@全国各地の「九条の会」はよりいっそう草の根での活動を重視し、その根をさらに広く深く張っていく努力を続ける。
A各地域の段階で、それぞれの「九条の会」が意識的に相互のネットワークを結んでいくことを大切にし、お互いに協力し合いながら日常活動を展開していくことをめざす。
B職場・分野などの「九条の会」の活動内容を交流し合い、相互の連携を強めていく。

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【九条噺】

 〔日本国憲法を守ろうとする私たちは、数十年前から「憲法が危ない!」と叫び続けてきた。それは、あのイソップ物語の「羊飼いの少年」とは違っていたずらではなかった。憲法を食べてしまおうとする狼は実際にいて、本当に少しずつ食べてきた。けれども、「憲法が危ない!」という叫びは、慣れっこになって、その叫びを聞いても慌てて走ってくる人は次第に少なくなってしまった。それを見て、憲法を最後まで食べてしまいたい人間は「今だ!」と考えているようだ〕(ダグラス・スミス著『憲法は、政府に対する命令である』より)▼憲法をめぐる状況は、例えば「9条の会」の急速な発展と広がりを見るだけでも、ダグラス氏のいうように悲観的ではない。それでも警告≠ニして誠実に受け止めたい▼それにしても、「先進国」でこれほど頻繁に政府の顔ぶれが変わる国も少なかろう。だが幾たび変わろうと、「憲法が危ない」状況は変わらない。菅首相も「日本の国のあるべき姿を示す新たな憲法をつくる」(2004年民主党大会)と創憲≠フ立場にたつ。ただ現在は「憲法改正は喫緊の課題ではない」(日本経済新聞6月15日)というだけのこと。安倍晋三元首相は菅政権を「史上まれにみる陰湿な左翼政権」だとののしるが、それでも共に「憲法を食べる」側であることに変わりはない。警戒を怠る暇は未だ来たらずである。(佐)

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衆院比例定数の80削減を狙う
 民主党、臨時国会に提出へ


「9条を守れ」などの声を国会から締め出すもの

 6月26日付朝日新聞によると、民主党は25日、「衆院比例定数の80削減」を参院選後の臨時国会に提出し、菅首相が掲げた財政健全化に向け、国会が身を削る姿勢を示すと言っています。  枝野幹事長は「参院で過半数をいただければ民主党だけでも議員定数の削減ができる。原則として秋の臨時国会に改正案を出す」と表明したと言います。
 民主党は昨年のマニフェストに「衆院比例定数の80削減」を盛り込み、今回は「参院定数の40程度削減」も明記しました。参院の定数削減について枝野氏は「若干の検討時間が必要」と、衆院の定数削減を先行させる考えを示しました。

「二大政党」が議席独占を狙う

 これは消費税増税が争点に急浮上し、批判が強まる中、「国会が身を削る姿勢を示す」とか言って、議員定数削減を言うことで消費税増税を国民に押し付けるものです。しかし、議員定数削減は「国会が身を削る」ものではなく、「国会が民意を削る」ものと言わなければなりません。真の狙いは、消費税増税や普天間基地の辺野古移設などで、今や「大連立」状況の民主、自民などの「二大政党」が議席独占を狙い、護憲勢力を始めとする少数政党を議会から締め出すことにあることは明らかです。
 昨年の総選挙で民主党が多数の支持を得たからといって、国民はマニフェストに書かれた全てを支持したわけではありません。どれだけ多くの国民が「衆院比例定数の80削減」を支持したというのでしょうか。

日本の国会の議席は多いのか?

 下のグラフ(自由法曹団99年意見書のデータより作成)は主要7カ国の国民百万人当たりの議員数です。日本はアメリカに次いで少なく、イギリスの約3分の1です。アメリカの定数が極端に少なのは、アメリカが50州からなる連邦国家だからです。州は合衆国憲法の範囲内で、連邦とは独自に立法・行政・司法権を持っており、軍事・外交権限がないほかは国家に準ずるものです。日本の衆議院と比較する場合、州議会議員数も考慮する必要があります。アメリカ50州の州議会下院議員定数(96年)は5488人で、それも加えると国民百万人当たりでは22.02人となり、アメリカと比較しても日本の衆議院の定数が多いとはいえないのです。
 議員120人(衆80+参40)を削減しても49億円、政党助成金は320億円。「国会が身を削る」なら、削るのは議員定数ではなく、政党助成金ではないでしょうか。



 人口百万人当りの下院議員数
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各党のマニフェスト(選挙公約)を見る
──各党は「普天間基地の移設問題」をどのようにしようとしているのか ──

民主党(菅直人)
 普天間基地移設は日米合意に基づいて、沖縄の負担軽減に全力
自由民主党(谷垣禎一)
 (普天間・辺野古の言及なし)沖縄をはじめ地元の負担軽減を実現する在日米軍再編を着実に進める
公明党(山口那津男)
 沖縄の負担軽減を最優先に、地元の理解を得ながら着実に実施
日本共産党(志位和夫)
 日米合意の白紙撤回。普天間基地の無条件撤去。アメリカと本腰を入れて交渉を始める
社会民主党(福島みずほ)
 普天間基地の閉鎖・返還を求め、辺野古への新基地建設など、基地機能の強化に反対
国民新党(亀井静香)
 沖縄だけに負担が集中するいびつな構造を、訓練の移転などを通じて是正
みんなの党(渡辺喜美)
 安全保障の確保。沖縄の基地負担軽減の観点から、地元・米国との合意形成
たちあがれ日本(平沼赳夫)
 普天間基地について「ぶれずに誠実に」解決を図る
日本創新党(山田宏)
 (普天間・辺野古の言及なし)日米同盟の深化
新党改革(舛添要一)
 (普天間・辺野古の言及なし)日米安保条約を基軸とし安定した安全保障を維持
幸福実現党(石川悦男)
 普天間基地の移転を日米合意通りに進める


【民主】要するに辺野古に移設するということ。【自民】もともと辺野古移設を決めた張本人。わざわざ書かなくてもということか。【公明】相変わらず何が言いたいのか分らない。「地元の理解を得ながら」なら辺野古移設反対を言えばいいじゃないか。【国民新】辺野古陸上案。【みんな】地元の総意は決まっている。【たちあがれ】「ぶれずに」どうするのか。【創新】【改革】日米同盟強化のみ。【幸福】辺野古移設積極推進派。

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(2010年7月14日入力)
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