「九条の会・わかやま」 144号を発行(2010年9月25日付)
144号が9月25日付で発行されました。1面は、「九条の会・わかやま」結成5周年を迎える、井上ひさしさんを偲んで「DVDを観る会」に55人、九条噺、2面は、「みなべ九条の会」元世話人の遺志継ぐフランス語訳「9条」大使館に、和歌山市共同センター結成4周年記念 秋の憲法学習会 です。
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[本文から]
「九条の会・わかやま」結成5周年を迎える
「九条の会・わかやま」は、この9月16日で結成5周年を迎えました。この5年間を振り返
り、活動の一端をご紹介いたします。
結成
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「九条の会・わかやま」は、05年9月16日、「いま、憲法を変えようとする動きがかつてなく強まっていますが、こうした悲惨な体験を繰り返さないためにも、そして、和歌山の今後の新たな発展のためにも、また、何よりも子供や孫の世代のためにも、『戦争をしない』ことを定めた憲法九条を守ることがどうしても必要です」「憲法九条を守るという一点で、『九条の会』アピールにご賛同いただくようよびかけます」と呼びかけ、23名の呼びかけ人と若干名の事務局員で結成されました。同日、和歌山県庁記者クラブで、結成の記者会見を行い、「会」の目的と性格、当面の取り組みを発表しました。
「会」の目的と性格
「会」の目的と性格は「いわゆる『運動団体』ではなく、ただ憲法を守る一点で手をつなぎ、『九条の会』のアピールへの賛同を広げることを目的とする『会』とし、会則・役員・会費等は定めず、代表者もおかない」としています。
当面の取り組み
①県民に、「九条の会アピール」への賛同を呼びかける
②「九条の会アピール」への支持・賛同を広げるために、ホームページの開設や独自のリーフレットの作成を予定
③さまざまな分野・地域で結成されている同趣旨の会との共同・連携で講演会等の取り組みも検討、としました。
リーフレットの作成
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リーフレットの作成は05年10月に開始し、年末に完成しました。20万部を印刷し、06年1月から県内の「九条の会」や民主団体に1部7円で購入していただき、それぞれの「会」の活動に役立てていただきました。
ホームページの立ち上げ
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ホームページは、05年10月30日に開設しました。現在、「会紙」「県内の取り組み」「全国的ニュース」「共催した行事」「会の紹介」などのメニューで情報発信を続けています。特に「県内の取り組み」は県下の「九条の会」の行事予定と、その結果をお知らせしています。
会紙の発行
当面の取り組みにはありませんが、会紙「九条の会・わかやま」を発行し、Eメールで配信を続けています。第1号は、「澤地久枝さん講演会」の後、06年6月20日に発行されました。この講演会で作られたネットワークを通じて、「マスメディアが伝えないことを伝えよう」と始まりました。編集子は体調の問題から途中で交代しましたが、第33号以降、現編集子が担当し、概ね月に3回程度のペースで発行を続け、この号で第144号となりました。
講演会などの取り組み
●「輝け!憲法9条・平和のつどい」(澤地久枝さん講演など、06年5月13日)
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当会が呼びかけて、県下46団体共催で開催。2500人の参加で大成功。
●「戦争・人間・憲法九条 品川正治氏講演会」(07年6月2日)
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「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」との共催で開催。330人の参加で大成功。講演内容をブックレットにして、1000部を印刷・発売。
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●「和歌山県『9条の会』交流集会」(08年7月5日)
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当会が呼びかけて、実行委員会を結成。218人、56団体が参加。
●「憲法9条を見る世界の目、岡本三夫氏講演会」(08年10月11日)
「第9条の会わかやま」と共催で、日本平和学会理事・元会長の講演会を開催。
●「月山桂弁護士『法曹界に生きて平和を思う』出版記念講演会」(09年12月10日)
「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」との共催で、呼びかけ人・月山桂弁護士の出版記念講演会を開催。110人が参加。
●「『九条の会』近畿ブロック交流集会」(09年12月13日大阪)
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700人が参加。和歌山県の窓口を担当。県内から23人が参加。和歌山県の活動状況を報告。
映画会の取り組み
「会」として実行委員会に参加したり、協賛したりした映画会は次の通りでした。
●「日本の青空」(07年11月28日)602人が鑑賞
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●「パッチギ!Love&Peace」(08年2月17日)750人が鑑賞
●「アメリカばんざい」(09年10月17日)321人が鑑賞
●「いのちの山河」(09年12月3日)602人が鑑賞
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井上ひさしさんを偲んで
「DVDを観る会」に55人が参加
9月18日、「九条の会・わかやま」は結成5周年を記念して、「~井上ひさしさんを偲んで~DVDを観る会」を開催し、55人が参加しました。開会にあたり、呼びかけ人の江川治邦さん(元和歌山ユネスコ協会事務局長・エスペランチスト)が、「本会は05年9月16日に結成し、翌年には県民文化会館で澤地久枝さん大講演会を共催しました。井上ひさし氏と小林多喜二作品にはエスペラントの縁もあります。今回のDVD鑑賞が運動の糧になることを期待します」と挨拶されました。
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DVDは2つで、井上ひさしさんの講演「ひとの都合では死なない」と澤地久枝さんの講演「井上ひさしさんの志を受けついで」でした。井上ひさしさんの講演は後の方の席で聞き取りにくいところがあり、ご迷惑をおかけしましたが、「日本の憲法9条と同じように非戦・非核の地域が世界中に広がっていることが分りました。この憲法を守るために、小さな行動を積み重ねていきたいと思います」「井上さんの歴史的な平和への歩みを聞いて憲法9条でこれからも他国へ武器を持って上陸するようなことを許さない力を持つ人間で走り続けよう」などの感想が寄せられました。
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【九条噺】
「韓国併合100年」である。36年間におよぶ植民地支配が崩壊して65年もたつが、両国の共通の歴史認識にはなお隔たりがある。その根底にはそもそも「韓国併合条約」を有効とみるかどうかという問題がある。今年5月には日韓の知識人が併合100年に際して共同声明を発表し、声明のなかで「条約は当初から無効」と明言した。しかし8月、菅首相は「談話(閣議決定)」のなかで「植民地支配がもたらした多大な損害と苦痛に対して」「痛切な反省と心からのおわびの気持ちを」と表明したが、「条約は当初から無効」との立場はとらず、韓国メディア等からも厳しい批判を浴びた▼朝鮮の各地から日本軍をソウルに集結・配備し、要所に憲兵を配置するなど、クーデターさながらの厳戒態勢のもとで強行したのが「併合」の実態であり、この野蛮さは、その後の酷い植民地支配にもあらわれている。植民地支配は、国や文化や誇りを奪っただけではない。侵略戦争に狩り出して2万2千人もの命を奪い、多くの家族の離散を生んだ。日本での被爆や諸々の災禍による犠牲も半端ではない▼一部メディアや政治家のなかには「朝鮮半島の近代化に役立った」などと未だに植民地支配を正当化するむきもある。この際、これからの新たな日韓友好とアジアの平和のためにも、きちんと事実にもとづいた歴史認識を広めたい。(佐)
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平和の願い海外へ 「みなべ九条の会」元世話人の遺志継ぐ
フランス語訳「9条」大使館に
写真は仏語訳「9条」を持つ本多さん(09年3月20日毎日新聞)
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約1300回にわたって自らの戦争体験を語り、今年5月に96歳で死去した本多立太郎さんの「海外の人々に日本の平和憲法を知ってほしい」との願いをかなえようと、本多さんが世話人を務めたみなべ町の「みなべ九条の会」が、憲法9条を仏語訳したものを、駐日仏大使館へ送る準備を進めている。亡くなる直前まで渡仏計画を練り、平和の願いを海外に広げようとしていた本多さんの思いを、大使館を通じて海のかなたの市民たちへと届ける。
本多さんは、中国人捕虜を自らの手で殺害したり、シベリアで抑留されたりといった体験を「戦争出前噺」と名付け、学校などで20年以上にわたって繰り返し訴え続けてきた。中国でも講演し、昨年11月の同会の集いで「次はぜひ、知人の住むパリの街角で9条を記したビラを配りたい」と意気込んでいた。
しかし、今年に入って体調を崩し、5月27日に死去。会のメンバーらは、「本多さんの遺志をかなえたい」と、大使館への送付を思いついた。
条文のほか、フィリップ・フォール大使あてのあいさつ状の仏語訳を、メンバーの知人に頼んで進めており、今月中に東京の仏大使館に郵送する。同会の柳田孝二代表世話人(61)は「本多さんの熱い思いを引き継ぎ、戦争放棄をうたった素晴らしい憲法が日本にあることを、海外の人々に広めたい」と話している。(9月1日 読売新聞和歌山版)
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憲法9条を守る和歌山市共同センター結成4周年記念 秋の憲法学習会
日 時:10月16日(土)13:30~16:00
場 所:プラザホープ 4階ホール
講 師:渡辺治さん(一橋大学名誉教授)
演 題:民主党政権の新段階と構造改革、憲法の行方
資料代:500円(高校生以下無料)
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(2010年9月26日入力)
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