「九条の会・わかやま」 156号を発行(2011年2月18日付) 156号が2月18日付で発行されました。1面は、「和歌山障害者・患者九条の会」学習交流会 開催、99歳・私の証 あるがまゝ行く 日野原重明さん(聖路加国際病院理事長)、九条噺、2面は、改憲・集団的自衛権容認・武器輸出解禁など経済同友会が外交提言、講演会 日本の安全保障と日米同盟再考 - 脅威を生まない努力と憲法9条 - です。 | ||
「和歌山障害者・患者九条の会」学習交流会開催 |
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橋爪利次さん(日中友好協会和歌山県連合会会長)が「今、読み解く日中問題」と題して講演を行いました。橋爪さんは、「憲法9条には2つの柱がある。1つは戦争で310万人もの日本人が犠牲になり、『戦争は二度といや』という国民の声の反映。今1つは日本軍が野蛮な侵略戦争で中国で1000万人、アジア全体で2000万人を殺したことへの国民としての反省と不戦・平和の誓約である。戦後、中国とアジアの交流ができたのも『憲法9条』への信頼があったからだ」「ところが戦後66年もたつのに日本の政府・政治家・マスコミはことあるごとに中国非難をまきおこす。尖閣諸島事件など中国に問題があったにしても、日本では中国について曲げた情報が多い。北朝鮮と並んで中国非難宣伝が行われている。おかげで昨年の世論調査では『中国嫌い』が80%を超えている」「なぜ中国との友好を嫌うのか。財界は貿易、経済進出が必要だから表面的には『あまり中国を悪く言うな』の意見だが、政府・与党・財界の本当の態度は変わっていない。その理由は、『憲法9条廃止』の口実がほしい。そして、日米同盟、自衛隊強化、沖縄米軍基地強化などの口実がほしいからだ。そのために長期の世論づくりとして教科書改訂、靖国参拝等々、侵略戦争の日本の犯罪を隠し、明治以来の歴史を美化してきた。日本は世界世論とは逆の方向に行っている」「今、世界の流れは大変化している。20世紀に植民地は解放され、資本主義勢力は7分の1に後退し、中南米はアメリカの裏庭を脱却している。日本に世界の流れへのむだな抵抗をやめさせるために、加藤周一さんが言われたように、9条を守るために国際問題、中国問題の理解をひろめよう」と話されました。 |
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講演後のフリートークでは、上海出身の中国人で和歌山盲学校の先生・葉さんは、「日本に来る前は日本に対してとても良い印象をもっていた。過去の戦争は軍部が起したもので日本の国民には責任がないと教育を受けてきた。日本にきて思うことは、中国に対するマスコミ報道がとても偏っていて、全体を捉えていない。政府は過去の戦争に謝罪をしたが、その後も戦争を正当化する発言が跡を絶たず、そのことが色々な感情のもつれを生んでいる。国と国の付合いも近所付合いと同じ、日本人は近所付合いがうまいはずだ」「盧溝橋事件のようにどちらが先に撃ったとかいった議論がされることがあるが、全ては日本国内ではなく中国で日本軍がやったことには違いないから、どちらが先かは主要な問題ではない。お互いに今後のことを落ち着いて話し合う必要がある」と発言されたことが非常に印象的でした。
99歳・私の証 あるがまゝ行く |
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憲法9条をなくそうという改憲政策が、安倍内閣以来、国会の中にうごめいています。国民投票になった場合、日本の若者は、こぞって改憲阻止運動をすべきだと、私は2008年の5月にこの欄に書きました。その時までに日本人の選挙権を20歳から18歳に下げ、若者の力で改憲を阻止しようというのが私の主張でした。
【九条噺】
改憲・集団的自衛権容認・武器輸出解禁など
講演会 |
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中国や北朝鮮を「脅威」とみなし、「動的防衛力の構築」を目指す「防衛計画の大綱」を策定して、ひたすら日米同盟の深化を強調する民主党政権。私たちが真に目指すべき我が国の安全保障の姿と憲法9条の関係につき、共に学びたいと思います。 | ||
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(2011年2月20日入力)
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