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「九条の会・わかやま」 158号を発行(2011年3月15日付)

 158号が3月15日付で発行されました。1面は、「守ろう9条 紀の川 市民の会」第7回総会、民主党は憲法を改正しない政党ではない(由良登信弁護士@)、当会呼びかけ人・月山和男さんが緑十字金章、九条噺、9条を楯にとり米軍駐留を正当化 メア氏暴言、9条を軸とする自前の安全保障は(西晃弁護士A) です。
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[本文から]

「守ろう9条 紀の川 市民の会」第7回総会開催

 3月6日、和歌山市河北コミュニティーセンターで41名の会員の参加のもと、「守ろう9条 紀の川 市民の会」第7回総会が開催されました。
 開会に当り原通範代表委員は、「21世紀は私たちが世界の中で戦争もなく平和に幸せに生きることを追求する世紀なんだということを、この講演会、総会の中で考えていきたい」と挨拶されました。

 総会に先立ち、由良登信弁護士が「憲法9条をめぐる危険な動向〜民主党政権は何を目指しているのか?〜」と題して講演(要旨は別掲)され、憲法9条を守る運動を続ける重要性を訴えられました。
 由良弁護士は民主党の改憲方針は一貫しているとして、民主党「憲法提言」以降の様々な事例を挙げて詳しく説明され、民主党政権は明文改憲を先送りして解釈改憲の道をとっている。今や自民党の路線となんら変わるところはない。こうした政策を進めるために、「衆議院比例定数80削減」を企んでいる。民主党は期待を集めて政権を取ったが、期待に反して、自民党政権ですらダメと言っていたものを、なし崩しで突破しようとしている。改憲手続法が施行され、国会発議があれば国民投票ができる状態で、民主党の方針と動きは非常に危険であり、憲法9条を守る運動は休んでいいといった情勢ではなく、さらに強化・継続しなければならないと訴えられました。
 続いて、総会に移り、10年度活動報告、会計報告、および@憲法フェスタの開催、A地域のネットワークづくり(様々な企画に取り組み、輪を広げる)、B署名・宣伝活動の強化、C第8回総会開催、D日常の組織活動の強化(事務局体制再整備、ニュース発行・配布体制強化、会員拡大、財政確立、等々)、E他の9条の会との連携、などの11年度活動方針と予算が承認され、新しい運営委員8名を選出して終了ました。

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民主党は憲法を改正しない政党ではない

「守ろう9条 紀の川 市民の会」第7回総会での由良弁護士の講演要旨を3回に分けてご紹介します。今回は1回目。

由良登信(ゆら・たかのぶ)弁護士 @

 05年10月に「自民党新憲法草案」が発表されたが、「九条の会」をつくり、9条改悪反対の声をストレートにぶつけることができた。その時民主党は何を言っていたのかということと、民主党政権になって、自民党の時のようにはっきりとダメと言っていいのかと、少し躊躇が出てきているのではないかと思う。民主党は改憲にどんなスタンスで、どんなことを述べているのかを見てみたい。
 自民党の「憲法草案」と同時期に民主党は「憲法提言」を出した。9条に関わるところでは、「自衛権があることを明記する」としており、これは9条を変えるということだ。「国連が主導する集団安全保障活動への参加の明確な規程を設け、多国籍軍やPKOへの参加を可能にする。武力行使を含むものでも日本国が自主的に選択する」としている。これは、従来の自民党の政府見解「9条が戦力の保持を禁止しているから、集団的自衛権行使はできない、国連の多国籍軍であっても武力行使を伴う活動には参加出来ない」を超えて、「武力行使ができる国連活動に参加」に憲法を変えようというものだ。民主党は「自衛軍という軍隊を認める」規程、「海外での武力行使を可能にする」規程を設けるということだ。平和主義と言いながらそういうことを自民党と同時期に提言している。
 そのために憲法を変える手続法を民主党も提案してきた。ただ最終盤で自公の強行採決になったが、ギリギリまで自民党と摺り合わせてこの法律を通そうとしていた。09年のマニフェストでは「現憲法に足らざる点があれば補い、改めるべき点があれば改めることを・・・提案していきます。民主党は・・・憲法提言をもとに、今後も国民の皆さんとの自由闊達な憲法論議を各地で行い、国民の多くの皆さんが改正を求め、かつ、国会内の広範かつ円満な合意形成ができる事項があるかどうか、慎重かつ積極的に検討していきます」と、選挙公約だから改憲を明確に言わなかったが、結局状況を見て改憲世論が多くなると改憲を提案するということだ。 09年5月に「新憲法制定議員同盟」で、鳩山由紀夫幹事長の代理として出席した長島副幹事長が「改憲に反対の政党にあまりにも気を使いすぎて、民主党が憲法審査会規程の制定に後ろ向きの印象を与えていることをおわびしたい。1日も早く制定しなければいけない」と述べた。今年2月15日には民主党参議院執行部は今国会に規程案を提出すると言っている。(つづく)

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当会呼びかけ人・月山和男さんが緑十字金章を受章

 (財)全日本交通安全協会は交通安全功労者への最高位の章である「緑十字金章」を当会呼びかけ人の月山和男さんに贈りました。月山さんは(財)県交通安全協会和歌山西支部長を務められています。

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【九条噺】

 ペルーのガルシア大統領は親日家だといわれる。08年以来、日本の首相と4度首脳会談をした。しかし、会うたびに人は変わった。自由貿易協定を福田首相に提案した。麻生首相がその交渉開始を決め、鳩山首相はその早期締結に意欲を見せ、そして菅首相と合意したのだ。大統領は「きっと誰に何を話したか覚えていられないことだろう」と「素粒子」(朝日新聞2月19日)もいう。そのうち「日本の首相はどうやら輪番制らしい」などと世界各地で噂されたりして(呵々)▼そのうえ菅内閣はどうかといえば、肝心の与党内部の不協和音は高まるばかり。とうとう身内役員からも「本質的には菅政権ではダメだ。はっきり言えばこの政権は小泉・安倍亜流政権だ」などという鋭い批判すら飛び出す始末。おまけに支持率(各紙世論調査)も無惨に落ち込む一方で、もはや風前の灯≠ニ見受ける▼この政権がやろうとしていることも感心しない。消費税増税を財源に見込んで法人税を下げたり、子ども手当を支給しても、喜ぶのは大きな企業だけだ。菅首相が「平成の開国」と豪語するTPPも、結局アメリカの産業を大いに潤し、日本の産業は逆に大打撃を受けて、食料自給率も推定13%程度に激減するというではないか。加えて憲法審査会の実動化という大問題もある。政治的混乱のドサクサでこんなことが相次ぎゴリ押しなどされたら、それこそ大変です。(佐)

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9条を楯にとり米軍駐留を正当化
ケビン・メア氏、暴言


 3月7日に新聞報道された昨年12月のケビン・メア米国務省日本部長のワシントンでの発言は、沖縄県民と日本国民を愚弄し、侮辱するものだと抗議の声が全国に巻き起こっています。
 メア氏は、「沖縄の人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人だ」「沖縄の人は怠惰でゴーヤーも栽培できない」「沖縄県知事に対し、もしお金がほしいならサインしろと言う必要がある」「沖縄の人はいつも普天間飛行場は世界で最も危険な基地だと言うが、彼らはそれが本当でないと知っている。福岡空港や伊丹空港も同じように危険だ」などと述べたと言います。これらの発言は全く不当なもので、沖縄県議会をはじめ多くの自治体で抗議の決議を全会一致で可決しています。
 問題発言はこれだけではありません。「沖縄で問題になっている基地はもともと田圃の中にあったが、沖縄が米施設を囲むように都市化と人口増を許したために今は市街地にある」と述べていますが、占領下で住民を収容所に閉じ込め、土地を奪い強大な基地を造ったのです。
 また、全国紙はあまり取り上げていませんが、「憲法9条を変えるべきだとは私は思わない。憲法が変わることは米国にとって悪い。日本に在日米軍が不要になるからだ。憲法が変われば米国は日本の国土を米国の国益を促進するために使えなくなる。日本政府が支払う高価な受け入れ国支援(思いやり予算)は米国の利益だ。我々は日本でとてもいい取引をしている」と、何と、日本国憲法9条を楯に取って、米軍駐留を正当化し、米国の国益を最優先させようとしています。米政府はメア氏を更迭したそうですが、それで一件落着とはいきません。

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9条を軸とする自前の安全保障は

 2月25日、和歌山市勤労者総合センターで「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」が講演会を開催。西晃弁護士(大阪弁護士会)が「日本の安全保障と日米同盟再考」と題して講演されました。その要旨を3回に分けてご紹介しています。今回は2回目。

 日米同盟強化という視点は、取り返しのつかない大きな損失だ。私たちの国のこれからを担う若い世代に、世界の尊敬を集める日本のこれからを自律的に考えていく思考能力を発揮する契機を奪ってしまう。アメリカに付いて行きさえすればいいという発想だからだ。
 日米同盟再考の視点から見るとどうなるか。日米安保条約は10条で日本国政府は一方的に破棄の通告ができ、1年後には安保条約は効力を失う。そして日米友好条約に切り替えるのは最終の目標である。しかし、それを最初に言うとそれ以上議論が進まない可能性がある。自衛隊も同じだ。日米安保条約はいらないという政治状況をつくっていくことが大前提だろう。2番目に大切なことは自分の立ち位置、自分の平和に対する理念がどうだったかをよく自覚しないといけない。私は、安保条約は米軍基地をどこかに押し付けてきたことを自覚しないままに平和や憲法9条を語っていたということがよく分った。世論調査で9条と安保はともに7割以上の支持率だ。アメリカの庇護の下に安全保障政策は全面的に「おんぶに抱っこ」、国内的には軽武装、低予算で、ひたすら経済的な発展を目指してきた国だった。そこから来る帰結は、自前の戦略論・安全保障論を持たない、持てない国であった。これは保守も革新もない。自前の安全保障論を考える契機があまりにもなかったことを自覚すべきだ。
 改めて自前の戦略論として9条を軸とする安全保障論はどういうものとして存在し得るかを考えたい。自衛隊は9条に真っ向から違反する存在である。でも、あえて自衛隊をどうするかという議論は必要だと思う。自衛隊は25万人の国家公務員からなる最強精鋭部隊・暴力装置である。国際的に見てもこれほどの高い能力をもった部隊はそれほどあるものではない。それをどうするか、私は国民的合意で現行の自衛隊を専守防衛、災害救助、国際人道貢献の3つの部隊に再編してはどうだろうかと考える。だから、米軍との一体化構想、動的防衛力構想は絶対に見直しが必要だ。専守防衛の枠は絶対に外してはいけない。「新安保懇」の提言では「日本の安全保障の要諦は、憲法から考えるのではなく、日本をどうしていくのかの必要性から考える」となっている。「新防衛大綱」もそのようになっている。そんな考えは見直さなくてはならない。紛争予防システムの先導的役割を担う国を目指し、紛争後処理へは限定的介入(従来型PKO)に徹すべきで、アフガン・イラク介入の反省と検証、アメリカへの無限定な追随の見直しが必要だ。(つづく)

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(2011年3月16日入力)
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