--------------------------------------------------
【九条噺】
なんと上勝町(徳島県)という、小さな自治体の地域おこしが映画になった。題名は「人生いろどり」。御法川修監督で、出演は藤竜也、吉行和子、富司純子他。料理を引き立てるために器に添える葉っぱなどを「つまもの」というが、上勝町はそのつまものに用いる木の葉を都会の料亭などにネット販売する事業をすすめてきた。この事業を「彩り(いろどり)産業」と称し、それが映画のタイトルにもなった。里山の木の葉を売ろうという発想自体が驚きだが、この商売で今や100人を超えるおばさんたちが一人当たり年に200~250万円も稼ぐというからびっくりする▼小泉政権のもとで半ば強制的に推進された市町村合併、即ち「平成の大合併」は、自治体と地方公務員を大幅に削減するとともに、地方自治を根底から破壊して中央集権をはかるという危険なねらいをもっていた。しかし、国や府県の圧力を跳ね返し、かなり多くの自治体が合併を選択しなかった。国や府県は〝単独では財政が破綻し、何もできなくなる〟という脅しを繰り返したが、多くの自治体は、小さい自治体でこそ住民は参加でき願いも実ることを充分承知していたからである▼そして、上勝町のように、自らの知恵で元気にがんばる自治体はどこも合併など願わなかっただけでなく、合併問題で悩む全国の自治体に「町おこしのヒナ型」としての見本を示し、希望をもたらしていたのである。(佐)
--------------------------------------------------
国連での核非合法化声明、日本加わらず
10月23日の時事通信は、「核兵器の非人道性に懸念を表明し、各国に核兵器の非合法化に向けた努力を求めた国連加盟30カ国以上による共同声明が22日、国連総会第1委員会(軍縮)で発表された。日本は声明に加わらなかった。核兵器使用によって生じる人道上の問題に深い懸念を表明した上で、『すべての国は核兵器を非合法化するための努力を強化し、核兵器のない世界を実現しなければならない』と強調している。日本外交筋は、『声明にはわが国の安全保障政策と相いれない部分があった』と述べた」と報じています。
唯一の被爆国であり、憲法9条、非核3原則を持ち、福島原発事故を経験した日本は、国際的な努力への逆行をやめ、核兵器のない世界の実現のために誠実に努力すべきです。
--------------------------------------------------
日本青年会議所(JC)の憲法草案の問題点①
10月12日に発表された日本青年会議所の憲法草案の問題点を順にご紹介しています。今回は1回目。
|