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「九条の会・わかやま」 209号を発行(2013年1月1日付)

 209号が1月1日付で発行されました。 1面は、安倍内閣発足 憲法9条を変えるために96条改憲を狙う、町民過半数まであと284筆! 9条の会・美浜、国家安全保障基本法案とは A 憲法9条の制約を全て取り払うもの、謹賀新年、九条噺、2面は、日本青年会議所(JC)憲法草案の問題点A  です。

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[本文から]

安倍内閣 発足
憲法9条を変えるために 96条改憲を狙う


 12月26日、国会で自民党の安倍晋三総裁が第96代首相に選出され、公明党との連立による第2次安倍内閣が発足しました。安倍首相は26日夜の記者会見で、「内閣を挙げて外交・安全保障強化に取り組む」と述べたといいます。
 自民党は今回の総選挙公約で「自民党は新しい憲法草案を提示しています」「集団的自衛権の行使を可能とし、『国家安全保障基本法』を制定します」と、明文改憲や集団的自衛権の行使を可能とする解釈改憲を公約しています。
   25日には公明党と連立政権合意文書を交し、「日米同盟の強化を図り、両国の関係を再構築」「領土、領海、領空の保全を図るため、必要な防衛・海保予算を確保」「憲法審査会の審議を促進し、憲法改正に向けた国民的な議論を深める」と、日米同盟強化、防衛力強化とともに、改憲促進を図ろうとしています。
 18日付の毎日新聞の当選新議員のアンケート再集計では、9条改正は72%の342人が賛成。改憲発議要件は「衆参両院の3分の2以上」なので、すぐに発議はできないものの、衆院側では条件を満たすことになります。また、集団的自衛権の政府の憲法解釈を「見直すべきだ」と答えたのは78%の370人です。
 24日付の毎日新聞は、「安倍総裁は、悲願の憲法改正に取り組む構えだ。まずは改憲の発議要件を定めた96条の見直しを目指し、将来的には自衛隊の『国防軍』化など、より保守色の強い改正も視野に入れる」と報じています。「96条の見直し」とは「国会の憲法改正案の発議要件を、衆参各院で総議員の3分の2以上の賛成から過半数の賛成に変える」というものです。現憲法は通常の法律より改正手続きが困難な「硬性憲法」です。この規定は、時の政権が勝手に憲法を変えないように担保しているものです。アメリカ合衆国憲法など世界中のほとんどの憲法が「硬性憲法」です。先ずそれを「過半数」(軟性憲法)にハードルを引き下げ、9条を変えるのが真の狙いです。
 国会や内閣の状況は「9条改憲」や「集団的自衛権行使の容認」など、極めて危険な状況だと言わざるを得ません。
 しかし、毎日新聞・朝日新聞(いずれも12月27日付電子版)の世論調査では、憲法改正の要件(96条)を緩めることに賛成41%、反対43%(朝日)、9条改正に賛成32%、反対53%(朝日)、賛成36%、反対52%(毎日)、集団的自衛権の行使容認に解釈を変更するに賛成28%、反対37%、よく分らない31%(毎日)となっています。国会の状況は危険で、安倍首相や自民党が96条を変えて9条改正を狙い、また、明文改憲の前に解釈改憲で集団的自衛権行使に道を開こうとしても、国民はそれを支持していません。私たちの活動で「9条を守ろう」の声を再び大きくすることができます。私たちの一層の奮起が求められています。

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町民過半数まであと284筆!
9条の会・美浜


 美浜町農業まつりは、寒風吹きすさぶ12月9日、JAグリーン日高美浜支店と和田小体育館で開かれました。農産物の展示・即売をはじめ、漫才、紀州よさこいチーム「夢屋舞組」などのイベントや模擬店もあり、大変賑わいました。その中で、恒例の署名コーナーを設けてもらい、陽のよく当たる場所で「憲法9条を守ろう」と署名を訴えました。朝10時から午後2時まで、2時間交代で6人の事務局員が積極的に声をかけ、135筆を集めることができました。総選挙の真っ只中で、「9条を変えて、戦争をする国にする」などと、とんでもないことが叫ばれていましたが、その影響もあってか、敏感に感じ取ってくれる人も多く、若い人から年配の人まで快く署名に応じてくれたように感じました。
 現在までの累計署名数は3039筆、目標とする町民過半数まで284筆になりました。残りをやり上げるための取り組みを大いに論議したいと思っています。(大谷眞さんより)

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国家安全保障基本法案とは A
憲法9条の制約を全て取り払うもの


 弁護士・井上正信氏の論文「ここまで来た集団的自衛権憲法解釈見直しU」の内容を要約してご紹介しています。今回は2回目で、最終回。

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 第4条では、国民に国の安全保障の施策に協力し、寄与する努力義務を課しています。国家安全保障基本法は他の国内法制の上位法ですから、この規定を根拠にして、更に国民の責務を具体化する法制を作るでしょう。この点は、明文改憲と密接に関わります。自民党憲法改正草案では、第12条で、基本的人権の行使について「責任と義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」と規定しています。「公益及び公の秩序」とは、「国家の安全と社会秩序維持を含む概念」と説明しています。第4条は、この改憲草案第12条の先取りといえます。更に自民党改憲草案は、第99条3項で、緊急事態宣言の下では、「何人も…国その他公の機関の指示に従わなければならない」と、努力義務ではなく、服従義務を課しています。緊急事態は国家安全保障上の最も厳しい事態です。第4条は、ここでも、改憲草案を先取りしていると言えます。  第5条は財政上の措置も国に義務づけています。財政上の措置を義務づければ、予算編成上、軍事予算が聖域となるだけではなく、軍拡になりかねません。日本の防衛という限られた任務を遂行する自衛隊ではなく、米国と共に海外で戦争をする任務を負った軍隊になるわけですから、自衛隊の装備や編成はこれまでとは大きく変わるでしょう。  第6条で政府が安全保障基本計画を策定することを義務づけています。これまでは防衛計画大綱でした。これは、自衛隊の装備の整備計画という色彩が強く、米国のように、政府の安全保障基本政策を規定する文書が作成されたことはありません。これを作成しようというのです。  第8条は、自民党改憲草案第9条の2と酷似しています。違いは国防軍と自衛隊という呼称ぐらいでしょう。この点でも憲法改正の先取りといえます。第8条で自衛隊は、「国際の法規及び確立した国際慣例」に則り行動するとの規定があります。この条文だけで、自衛隊は国際法(武力紛争法)で認められているあらゆる軍事行動ができることになります。国内法制でいくら規定したとしても、一旦海外での戦闘行為となれば、あらゆる交戦権行使が可能であり、これまで憲法9条でできないとされていた、戦時臨検、他国の占領行政、他国領域内での武力行使も可能になります。つまり、国家安全保障基本法案は、単に集団的自衛権行使を認めるに止まらず、個別的自衛権行使に課せられた憲法上の制約や海外での武力行使の禁止をも、この際取り除こうとしているのです。  第10条は集団的自衛権行使の規定です。国連憲章上の集団的自衛権が丸ごと行使できる規定となっています。第10条は国連憲章上の集団的自衛権を、国内法で制限するというものではありません。これまでの防衛法制は個別的自衛権行使の法制度ですから、集団的自衛権行使を認めるため、国内防衛法制を大きく変更しなければなりません。法案はそのために、自衛隊法の改正を考えています。具体的には、わが国に対する武力攻撃事態に際して防衛出動を規定する自衛隊法第76条に、集団自衛事態での出動を規定する第76条の2を付け加えるのです。その際の自衛隊の出動を規定する集団自衛事態法を更に制定しようというのです。集団自衛事態法とは、現行の有事法制の基本法である武力攻撃事態法を、若干修正したものになるでしょう。  第11条は国際平和協力活動の規定です。これを実行するための下位法として、国際平和協力法案を予定しています。これは、自衛隊海外派兵の恒久法案であり、現行のPKO法を廃止し、これに代わる法律になるものです。海外での武力行使を公然と認める内容となっており、憲法9条に丸ごと反するものです。  第12条は武器輸出入規定です。政府は11年12月27日、武器輸出3原則を緩和し、国際平和協力の場合と武器の国際共同開発に限り包括的に可能にしました。武器輸出3原則は閣議決定であり、包括的緩和は官房長官談話の形をとっています。第12条で法制化されれば、これらの原則よりも第12条が優先します。第12条では、国際共同開発とか国際平和協力活動とかに限定されていません。ほとんど制約なしに武器輸出が可能となっています。武器技術や部品だけではなく、完成品の兵器も輸出可能になるでしょう。  以上見てきたように、国家安全保障基本法案は、憲法9条が政府に課していた制約のすべてを取り払うものになっています。憲法9条のもとでは絶対に考えられない法制です。しかも、日本の防衛のためではなく、米国との同盟関係を強化して、財政難から国防予算を10年間で5000億ドルも削減を迫られている米国を軍事的に肩代わりをするものです。今以上の防衛予算をつぎ込み、国民生活を一層圧迫することになります。さらに、私たちの平和と安全を脅かすものになります。日本だけではなく、東アジアの諸国民にとっても、平和と安全を脅かすものになるでしょう。9条改正を巡る政治情勢は、正念場にさしかかっています。(おわり)

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謹賀新年
 本年も会紙「九条の会・わかやま」をよろしくお願いいたします
  2013年元旦
  「九条の会・わかやま」事務局一同

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【九条噺】

 年の瀬に総選挙があった。あわただしい中での選挙。政党名が全部覚えられないほど沢山の政党から立候補があったがその割には盛り上がらない静かな選挙戦。結局、民主党が完敗して再び安倍自公政権に戻った。翌日の新聞には大勝に満面の笑みを浮かべた安倍総裁の顔があった。浮かれているのは本人ばかりなり、というわけでもなかろうが、世間は意外に冷めており、朝日夕刊にも「もう顔を見たくない、と民主の写真を裏返したら、自民がにっこり笑っていた。風吹かず、人騒がず、心躍らず」(「素粒子」)とあった。まさに敵失による勝利の典型≠ニもいえそうな選挙だった▼野田政権は結局何をしたのだろう。公約(マニフェスト)にもなかった消費税増税は確かにやった。朝鮮人学校に通学する生徒だけを無償の対象から外し続けた。生徒らには何の咎もない。政府による許されない民族差別ではないか。沖縄の普天間基地移転問題も未解決で、そのうえ危険満載のオスプレイ配備を受け入れ、オスプレイの海外遠征費用まで日本政府が負担するのだとか。安倍政権も日米関係を基本とする政権故にこういう係りをさらに深めていくのであろう▼しかし絶望することはない。沖縄全土から那覇に集結したオスプレイ反対の集会、毎週金曜日の夜に官邸前を揺るがす反原発の声、うたごえ集会があり、政権を痛烈に笑い飛ばす狂言もあり、そして、草の根の「九条守れ」の声・・・希望の芽が何本も育っているではないか。(佐)

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日本青年会議所(JC)憲法草案の問題点A

10月12日に発表された日本青年会議所の憲法草案の問題点を順にご紹介しています。今回は2回目。(前回は10/30付第204号)



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(2013年1月2日入力)
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