「九条の会・わかやま」 233号を発行(2013年12月05日付)

 233号が5日付で発行されました。1面は、「第5回平和を願う町民のつどい」を開催 みなべ「九条の会」、非軍事の国際紛争解決システム作りこそ最優先課題(羽柴 修さん B)、九条噺、2面は、Stop! 秘密保護法 緊急パレード(デモ)実施、各新聞社説 厳しく指弾 特定秘密保護法案の衆院通過受け、自民・石破幹事長が暴言 「デモ=テロ」   です。

    ――――――――――――――――――――――――――――――
[本文から]

「第5回平和を願う町民のつどい」を開催
みなべ「九条の会」


 11月24日、みなべ町・南部公民館で、みなべ町長参加の下、「第5回平和を願う町民のつどい」が、80名の参加で開催されました。

 (小谷町長の挨拶)

 最初に柳田孝二世話人代表が挨拶をされ、その後、小谷芳正みなべ町長が挨拶をされました。次に、「みなべ読み聞かせの会」のメンバー3名による「語り〜紀州ばなし〜」と、みなべ「九条の会」のメンバー4名による「ビデオプロジェクト〜村一番の桜の木」の上演がありました。

 続いて「憲法9条を守る和歌山県民の会」代表の坂本文博さんによる「日本を戦争する国にしないために」と題する講演がありました。坂本さんは、「憲法はかつてない危機になっている。明文改憲の動きとともに、解釈改憲・立法改憲の動きも強まっている」と警告され、その背景、改憲を許さない活動の展望、よく出される質問などについて、資料を駆使しながらていねいに話されました。その後、総会議事が行われ、今後2年間の役員、取組みを決め、予定の時間をはるかにオーバーして、石井玄三副代表の閉会挨拶で終了しました。

    ------------------------------------------------

非軍事の国際紛争解決システム作りこそ最優先課題

 11月3日、「守ろう9条 紀の川 市民の会」の「第10回憲法フェスタ」で兵庫県弁護士9条の会代表呼びかけ人・羽柴修さんが「安倍政権は憲法をどう変えようとしているのか」と題して講演されました。その要旨を3回に分けてご紹介しています。今回は3回目で最終回。

羽柴 修さん B

 「日本版NSC設置法案」も「特定秘密保護法案」もおそらくアメリカに関連する情報が非常に多いということだと思う。「日本版NSC設置法案」は、既にある「安全保障会議設置法」を改正する法律案として提案されている。何がどう変わるかだが、「国家安全保障会議設置法」と頭に「国家」を付けた。関係する大臣が多すぎると緊急事態には動きがとれないので4大臣会議で決める。内閣に100人規模の国家安全保障局を設置し、その内の40人ぐらいを佐官クラスの制服組自衛官が占めている。初代局長は谷内正太郎氏に決まっている。局長人事まで決まっているのだから、通るのは当り前と報道される事態になっている。アメリカのNSCに対応する形で準備がされ、アメリカの国家安全保障問題大統領補佐官と同じ立場が谷内局長だ。
 「特定秘密保護法案」については国民の8割がその内容を知らないのに、反対の人は5割を超えており、賛成は3割ほどだ。「特定秘密保護法案」は外交・防衛・テロ・国に脅威を与える活動の4つの分野が対象になっている。マスコミの取材の自由とか知る権利を明記すると言っても、何の担保にもならないことははっきりしている。何故かと言えば秘密が何かが分からないからだ。「秘密は何か、それは秘密です」となっている。国民にとっては自分が接触しようとしている対象が何なのかが分からないので、知らなくて接触したり、漏らしても全部有罪になる。秘密保護は今でも国家公務員法、自衛隊法にもある。自衛隊法の懲役5年が最も重いが、それを10年にしようとしている。10年というのは最たる重罰だ。安全保障に関わる特定秘密は40万件あると言われる。それを関係の行政長の判断で決められるというのが法案の中身だ。それを中心的にやるのが内閣官房にいる人だが、どんな人かというと警視庁関係者、警備警察の責任者、警視総監、警察庁の外事担当者が入っている。公安の連中が官房の中心的なところにたくさん入っていて、関係部署と秘密を指定することが出来ることになっている。「特定秘密保護法案」の問題点はたくさんあるが、大きな問題のひとつとして適性評価制度がある。これは秘密を取り扱う部署にいる人はこういう人はダメだと採用段階でチェックできるようになっている。犯罪を犯したか、薬物の乱用は、精神疾患は、飲酒の節度は、信用状態・経済状態などを調べることができる。プライバシー侵害であり、非常に怖い法律であると言わねばならない。「特定秘密保護法案」が通れば大変なことになるということを九条の会が中心になって一気に広げ、世論の力で阻止しなければならない。「特定秘密保護法案」「NSC法案」が通り、9条を変えずに「国家安全保障基本法案」が通ってしまうと、9条改憲は後追いになり、運動として機能しなくなるのではないかと心配している。
 私たちを取りまく情勢は複雑である。アメリカも日米同盟が基軸とは言っているが、中国との関係で、日本と離れる可能性は十分にある。アメリカは財政危機から毎年5兆円の軍事費削減を10年間義務付けられている。日本の防衛力強化を自らの軍事力の補完にしようとしている。それがまさに安倍政権がさせられている自衛隊の海兵隊化とか、集団的自衛権行使とかだ。アメリカの肩代わりをして、形の上ではアメリカと一緒にしようと考えているが、そのこと自体がこれからアメリカの対日政策に不安定要素を非常に増していくのではないかと思う。尖閣の問題では日米安保の対象だとしているが、アメリカは何時だって変わる可能性はある。だから、集団的自衛権の行使ではなく、集団安全保障体制、武力事態が発生しない取り組みを常日頃から心がけていなければいけない。そのために9条があり、軍事力では物事を解決しないという国際紛争解決のシステムを作り上げていくのが今の最優先事項であることを声高に言わねばならない。それを無視して、「国家安全保障基本法」「NSC法」「特定秘密保護法」みたいなものを作って戦時体制に入ることをするのは愚の骨頂だ。
 9条に関っている現役でない人はもちろんやらねばならないが、若い人や現役の人たちも仕事をしながらの厳しい状況にはあるが、やらねばならぬことはやらねばならない。(おわり)

    ------------------------------------------------

【九条噺】

 当たり前だけれども、テレビや新聞では秋の深まりを実感することもできず、日々風の冷たさに首をすくめるうちに師走の声を聞く。何とも味気ないものだ。かつてまだ身体に若さも元気もあった頃に秋を求めて訪ねたきょうと≠ノ思いをうつす。その京都には、憲法を守り、景観や自治・平和のために努力を惜しまぬ仏教者が数多おられることに勇気をいただく▼聖護院門跡は山伏の宗教(本山修験宗)の総本山で、金峯山寺や醍醐寺、熊野三山も元々統括していたとのこと。修験道は山に籠って厳しい修行を行って悟りを得るという日本古来の山岳信仰を仏教に取り入れたものらしい。聖護院門跡の門主宮城泰年師は、「山伏となって50有余年、紀伊半島の葛城山や大峰山をはじめ山岳で修行を積んだ」とのこと▼宮城泰年師はその厳しい修行で鍛えられた力強い思いを憲法を守るたたかいでも存分に発揮されている。他府県の宗教者などの集まりにも積極的に出かけ、「軍備拡大の動きの中、一般人が持たなければならないのは宗教の『人の命を大切にする慈悲の心』であり、『非暴力の精神』だ」と指摘、「『無抵抗の抵抗』『非暴力の抵抗』を示さねばならんときである」と強調される▼「秘密保護法案」に対しても「戦後最大級の悪法です・・・命を何より尊重する宗教者として、この法案の廃案に力を合わせたい」とこぶしをかためる。(佐)

    ------------------------------------------------

Stop! 秘密保護法
緊急パレード(デモ)実施

 11月30日の共同通信は「特定秘密保護法案に反対する市民らが29日夜、国会に近い東京・永田町の参院議員会館前で集会を開き『今すぐ廃案』『戦争する国、絶対反対』と抗議の声を上げた。市民らは法案が衆院を通過した今月26日から連日、官邸前や国会周辺で抗議集会を開催。この日は『国民の声を聴け』『強行採決は許さない』と書かれた紙を掲げた市民らが『自由のない国、絶対反対』『私たちは怒っているぞ』と訴えた」と報じています。
 和歌山市でも衆議院通過の翌日(27日)に「Stop! 秘密保護法」緊急パレードが行われました。好天にも恵まれ、12時15分に和歌山市役所前を出発し、京橋プロムナードまでのデモ行進でした。緊急の平日昼休みデモにもかかわらず、約200名が参加しました。
 引き続き「緊急パレード」は12月4日に同じコースで実施され、220名以上が参加しました。6日にも実施されます。

    ------------------------------------------------

各新聞社説、厳しく指弾
特定秘密保護法案の衆院通過受け


 特定秘密保護法案には、日弁連や全国の弁護士会、ジャーナリスト、学者、文化人、宗教家などをはじめ、全国で廃案を要求する声が大きくなっています。国際人権団体や国連も「国際人権規約」に違反すると表明しています。全国の新聞社も衆院通過を受け、社説や論説で問題点を一斉に取り上げています。強引な国会運営や「知る権利」侵害の恐れ、修正協議の問題点。大半の新聞が審議は不十分とし「採決強行は国会の自滅行為」「情報の国家統制を強める」「欠陥法案だ」と指弾しています。



(共同通信 11月30日より)
    ------------------------------------------------

自民・石破幹事長が暴言 「デモ=テロ」

 自民党の石破茂幹事長は11月29日付の自身のブログで、デモ活動について、「主義主張を実現したければ、民主主義に従って・・・支持の輪を広げるべき。単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」と、デモがテロ行為と同じだと暴言を吐きました。
 特定秘密保護法案の「テロ」行為とは、「主義主張を強要」した場合と「恐怖を与える目的で人を殺傷」した場合の二通りの読み方ができます。石破氏の考え方なら「テロ防止」を名目に警察は市民活動を取り締まれることになります。石破発言は特定秘密保護法案の危険な役割を国民の前に明らかにしたと言えるのではないでしょうか。

    ―――――――――――――――――――――――――――――
(2013年12月05日入力)
[トップページ]