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「九条の会・わかやま」 241号を発行(2014年3月13日付)

 241号が13日付で発行されました。1面は、第5回「呼びかけ人懇談会」開催 九条の会・わかやま、望まない戦争に巻き込まれるのを恐れるアメリカ(上脇博之氏 B)、九条噺、「戦争をさせない1000人委員会」発足、戦争をさせない1000人委員会アピール  です。

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[本文から]

第5回「呼びかけ人懇談会」開催
九条の会・わかやま

 3月8日、ホテルグランヴィア和歌山で、第5回「九条の会・わかやま」呼びかけ人懇談会が開催されました。呼びかけ人4名、事務局員3名の7名が出席しました。
 事務局より前回(12年12月2日)以降の活動報告と協議事項の提起を行った後、近況と問題意識を出し合い、それを踏まえて当面の方針を話し合いました。
 問題意識については、「運動の担い手の高齢化」「いろんな工夫をして戦争の恐怖や人権無視の体験を伝えるべきだ」「『慰安婦』・領土・北朝鮮問題などが極右の安倍政権を利している」「若い人に、災害支援・子育て・ピースウォークなど様々なつながりの中で9条も伝えよう」など活発に意見交換が行われました。
 当面の方針として、「九条の会・わかやま」が県下の9条の会に向けてアピールを出すことを議論し、具体的な方向を確認しました。アピールは、「安倍政権は集団的自衛権行使容認をはじめ憲法9条の死文化に向けて暴走しているが、世論は行使反対が多数派、立憲主義否定に与党内からも批判が出るなど有利な情勢も存在する。今こそ『戦争する国づくり』に反対するより大きな運動を皆の英知を結集してともに展開しよう」という内容に、「提起する行動を明確にする」「若者も参加しやすい工夫をすることも提起する」「当面予定されている取り組みや署名など具体的な行動を例示していく」などの意見を加え、事務局で早急に検討します。憲法記念日の5月3日あたりが山場と予想されるので早急にアピールを届けることとしました。

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望まない戦争に巻き込まれるのを恐れるアメリカ

 2月11日、和歌山市で「平和・人権・民主主義2・11和歌山市集会」が開催され、神戸学院大学教授・上脇博之氏が「日本国憲法 自民党改憲案 〜なぜ民意と反する法律が成立するのか?〜」と題して講演されました。その要旨を3回に分けてご紹介しています。今回は3回目で最終回。

上脇博之氏 B

 安倍首相は、自衛の名の下で実質的には侵略戦争に匹敵するような戦争を考えている。自衛隊に敵基地攻撃能力と海兵隊的機能を持たせるという議論だ。敵基地攻撃能力は他国が日本を攻撃する準備をした段階でそれを察知する能力を持ち、反撃する能力を持とうというものだが、攻撃を受ける前に攻撃するもので、先制攻撃だ。相手が日本を攻撃するかは客観的には確認できないし、これでは侵略戦争が可能になる。日本が先にやった時、アメリカはやりたくないのに放置する訳にいかず、アメリカが望まない戦争に巻き込まれていく。これを一番恐れている。従来はアメリカの戦争に日本が巻き込まれると言っていたのが、逆になるということだ。海兵隊は殴り込みをかける部隊だ。自衛隊が敵基地攻撃能力や海兵隊的機能を持つということは米軍のようになるということだ。これはアメリカも一定程度想定していて、アメリカと一緒ならいいと考えている。ところが、日本がアメリカから自立してそんなことをやると、これは歯止めがきかなくなる。
 安倍改憲は国民の反対にあって挫折している面がある。9条を変える前に改正手続きの96条を先に自分たちの都合のいいように改悪してから、後で9条を変えるということをやりたかったが、思いのほか反対が強くて出来なかった。そこで、出来るものからやろうと、出てきたのが特定秘密保護法や日本版NSCだ。アメリカの戦争にも協力し、自分たちにも都合のいいように秘密保護法を作った。憲法を改正して法律を作るのではなく、憲法違反の法律を先に作って、9条改悪の先取りをやっている。既成事実を作って諦めろと言い、「安保法制懇」で提言を発表して、集団的自衛権の行使を認めさせようとしている。
 解釈改憲をするためのひとつのポイントは内閣法制局だ。内閣法制局は一方で自衛隊合憲という解釈をしたが、他方では集団的自衛権行使や多国籍軍への参加はできないという解釈をしてきた。安倍政権は内閣法制局が集団的自衛権行使を認めないので、長官を自分の仲間にすればいいと交代させた。いきなり素人では役に立たないのに、長官の答弁だけで乗り切る道を作ろうとしている。「安保法制懇」は07年にアメリカに向かうかもしれないミサイルの迎撃を提言したが、これが本命ではない。こういうものを皮切りに集団的自衛権を認めるべきだという方向に持っていこうとしている。だがいくつかのハードルがある。ひとつは閣議決定で公明党にOKと言わせなければならない。もうひとつは内閣法制局がまとまるか、長官だけで集団的自衛権行使賛成と言い切れるかどうかだ。また法律を作って集団的自衛権の行使を認めようという動きも出るかもしれない。安倍政権は解釈改憲をした上で、その後に政府提案で「国家安全保障基本法」を作ろうと考えており、さらに「集団的自衛事態法」を作り、どんな手続きを踏めば自衛隊を集団的自衛権行使として出せるかを決めようとしている。この法案を通させないことが重要だ。
 国連決議に基く自衛隊の派遣は今までは特別措置法で対応してきたが、それを最初からひとつの法律でいつでも出せるようにしようと、「国際平和協力一般法」を政府提案で作ろうとしている。解釈改憲が出来れば政府提案だが、出来なければ議員提案になる。議員提案になると党議拘束がかからない可能性があるので、潰せる可能性がある。
 そして総仕上げとして9条改悪だ。公明党には96条を「基本原理は3分の2、その他は2分の1の賛成」にするという議論があり、安倍首相はそうしてもいいと言っている。しかし、これには落し穴がある。一旦そのように96条を変えても、96条そのものは基本原理ではないので、もう一度2分の1で、96条を「基本原理も2分の1でOK」と変えてしまえば、後は何でも2分の1でいいことになる。公明党は全く歯止めにならない。主権者国民に判断する機会が増えるからという論法も出てくる。今年はそこまで行くかは分からないが、大きな反対運動を盛り上げる必要がある。(おわり)

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【九条噺】

 佐藤信淵(さとうのぶひろ・1769〜1850年)は秋田県生まれの思想家、経世家(経済学者)であり、農政学者、兵学者でもあった。江戸時代の「3大農学者」の一人で、1千石収穫地ごとに教育所、2万石以上の収穫地には小学校の設置を提唱したり、教育所→小学校→大学校(都)の進学体系を提唱した。しかし、佐藤信淵の名をさらに広めたのは、天皇を頂点とした絶対主義的な思想であり、それは、明治以後の侵略思想の礎ともなった。著書『宇内混同秘策』などは、戦争のたびに脚光をあび、軍将校の必読書≠ノもなったという▼例えば、『宇内混同秘策』は「皇大御国(すめらおおみくに)は、世界最初にできた国で、世界万国の元(はじめ)である。土地も優れ、人も賢く、他国より勇気があるので、世界を支配する実力を備えている。このすぐれた神の国が愚かな外国を征伐すれば、世界万国を統一する・・・支那人は弱虫で、満州の人間ははかりごとがまずい。攻めやすい土地は満州だ・・・」などと具体的でしかも詳しい。まるで満州(中国東北部)にはじまる日本軍の侵略を見てきたような内容に驚かされる▼しかし、思えば戦前は信淵の亡霊に追いすがって悲惨な末路を迎えたようなもの。少なくともオツムは基本的に変わらなかったように思う。そして、恐いことだが、いま、ワレラ≠フ総理大臣もまだこの種のオツムの持ち主ではないのか、ということだ。(佐)

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「戦争をさせない1000人委員会」発足

 解釈改憲によって日本を戦争をする国にしようとする動きを止めようと、憲法学者や作家らが3月4日、「戦争をさせない1000人委員会」を発足させました。安倍政権の解釈改憲による集団的自衛権行使容認の阻止をめざし、今後、全国に「委員会」を立ち上げ、署名運動に取り組むとのことです。
 5日の朝日新聞は、「憲法学者の奥平康弘・東京大名誉教授は『集団的自衛権の容認とは、日本が米国の手足となり戦争に参加できる国にすること。内閣の解釈だけで憲法9条をないがしろにできる解釈改憲を阻止しなければならない』と呼びかけた。作家の佐高信さんは『集団的自衛権を容認すれば、日本の【自衛】は他の国も守る【他衛】に変わり、米国の戦争に参加する義務を負う』と指摘した。作家の落合恵子さんは『日本は世界の平和に貢献する国となるべきなのに、武器を輸出し戦争ができる国になろうとしている。次の世代に【戦争が嫌ならどうして止めなかったの】と問われかねない。自分の存在のほとんどをかけて反対と言いたい』と話した」、そして名称については「多くの賛同を集めたいと、『1000人委員会』と名づけた」と報じています。
 発起人(敬称略)は他に、雨宮処凛、内橋克人、大江健三郎、大田昌秀、小山内美江子、鎌田慧、香山リカ、倉本聰、瀬戸内寂聴、高橋哲哉、高良鉄美、田中優子、山口二郎の計16氏で、下のアピールを発表しました。

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戦争をさせない1000人委員会アピール

 いま、日本はいままでとまったくちがった国に姿をかえようとしています。わたしたちが願い、誓ってきた、人間と人間が殺し合う戦争はもう絶対にしない、国際的な紛争は粘り強く話し合いで解決する、という人類普遍の理想を、安倍政権は、なんの痛みも感じることなく捨て去ろうとしています。
 東洋の海に浮かぶ島国は、かつて無謀な政府のもとで背伸びをして隣国を侵略し、さらに世界を相手にして戦い、他国で2000万人以上、自国で310万人とも言われる尊い人命を奪い、深く人間の尊厳を傷つけました。
 わたしたちの軍隊が行った侵略戦争は、沖縄戦をはじめ東京、大阪など各都市への空爆とヒロシマ、ナガサキへの原爆投下をもたらし、その傷跡は戦後69年たってなお、いまだ癒えていません。
 焼け跡の中から生まれた「日本国憲法」は、このような過ちを二度と繰り返さない、という心からの誓いによる平和主義を基調としています。この69年間、日本は一度も戦火を交えることなく、武器によって殺しも殺されもせず、世界に平和を訴え続けてこられたのも、この平和憲法が世界で支持されてきたからでした。
 ところが、いま、政府は愚かにも、人類の英知というべき平和憲法を廃棄し、「国防軍」を創設することを公然と語りはじめました。そして、「戦争のできる国」をめざして、これまで憲法違反としてきた「集団的自衛権」行使の合憲化をはかろうとしています。そのため内閣法制局の長官を交代させ、さらに、アメリカに倣った「国家安全保障会議」(日本版NSC)を創設し、ろくに国会で審議をしないまま、秘密国家とすべく重罰を科す「特定秘密保護法」制定を強行しました。また、沖縄の犠牲を解消することなく名護市辺野古への新基地建設も強行しようとしています。
 そして、消費税増税を尻目に防衛予算を増強し、本格的な戦争準備のために、南西地域の防衛体制の強化と水陸機動団の創設、航続距離の長いオスプレイや空中給油機、水陸両用戦車、無人偵察機などの導入を図っています。そればかりか、「武器輸出」を拡大させようとしています。
 このように、戦争のための準備がすすめられています。昨年暮の安倍首相の抜き打ち的な靖国参拝は、政教分離の違反であるばかりでなく、自衛隊員の「戦死」を想定したものとも言えます。また、原発政策の基となる原子力基本法にも、宇宙開発政策の方針を定める宇宙基本法にも、「安全保障に資する」という文言が盛り込まれました。
 ハードとソフトの両面からの戦争体制が整備されていることに、わたしたちは深い疑念と懸念を抱き、いまここで、未来を平和であり続けたいと願う人びととともに、あらゆる行動を起こすことを呼びかけます。
 平和のうちに生きたいとする願いは、世界の人びとの共通のものです。わたしたちはそれをさら拡げるために、憲法九条を空文化し、集団的自衛権の行使を認め、戦争準備をすすめる秘密国家をつくろうとする政府への批判活動と行動をつよめます。

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(2014年3月14日入力)
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