「九条の会・わかやま」 258号を発行(2014年11月7日付) 258号が7日付で発行されました。1面は、理想と現実が違うから憲法の存在意義がある(伊藤真さん ④ )、「集団的自衛権NO! 楠見でもデモ」実施、九条噺、2面は、侵略か自衛かを問わず軍隊を否定する日本国憲法(小林武さん ② )、不条理な戦争 -軍隊や武器で紛争を解決する戦争は幻想だ-② です。 | ||
理想と現実が違うから憲法の存在意義がある |
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多数意見が常に正しい訳ではない。多数意見でも奪えない価値、それを人権や平和として、頭が冷静な時に書き留めておく、この人権や平和を守るために国家権力を制限するのが憲法の役割だ。近代憲法共通の目的は人権保障だ。日本の憲法はさらに戦争放棄を目的にした。
「集団的自衛権NO! 楠見でもデモ」実施 |
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【九条噺】
侵略か自衛かを問わず軍隊を否定する日本国憲法 |
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憲法の側から集団的自衛権の本質を押さえると、第1点は、憲法は個別的自衛権も武力によって行使することは認めていない。集団的自衛権が悪いと言うと個別的自衛権は良いと思えるが、原点に戻れば、日本国憲法は国家主権として自衛権を認めているが、必ず平和の手段で実現することを命じている。他国は軍隊を持つことを否定しないが、日本国憲法は侵略か自衛かを問わず軍隊を否定している。正しい憲法解釈からすれば自衛隊は憲法違反になるし、日本に駐留させている米軍も憲法違反になる。第2点は、集団的自衛権を認めてしまうと9条は有名無実になる。地球の裏側にまで出かけてアメリカの戦争に参加する国が平和憲法を持っていると言っても世界の国々は日本を平和国家としないだろう。日本は今日でもなお平和国家として世界に遇せられている。安倍首相は日本国憲法に守られて外交をし、日本国憲法を壊そうとしているのだ。第3点は、日本の統治構造の根本は憲法だが、集団的自衛権行使を認めるとそれは安保体制になる。日米安保は現代の「国体」だ。第4点は、軍事的な価値が社会の表面に出て、自由・平等・民主主義・国民主権の上に軍事が置かれ、「軍のために」ということが大きな力を持ってくる。現在、徴兵制は政府も含めて否定しているが、軍の価値が高まれば「徴兵制は苦役ではなく、気高い国民の義務だ」ということも考えられる。第5点は、憲法の根幹が解釈によって変更されるので、立憲主義が取り払われてしまう。
不条理な戦争 |
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(2014年11月08日入力)
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