「九条の会・わかやま」 260号を発行(2014年12月07日付) 260号が7日付で発行されました。1面は、「田辺・9条の会」が総会&講演会開催、集団的自衛権行使は憲法を改正しないと出来ない(清水雅彦さん①)、九条噺、2面は、集団的自衛権行使容認に反対 「九条の会」都内で集会、不条理な戦争-軍隊や武器で紛争を解決する戦争は幻想だ-③ です。 | ||
「田辺・9条の会」が総会&講演会開催 |
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集団的自衛権行使は憲法を改正しないと出来ない
11月8日の「守ろう9条 紀の川 市民の会」の「第11回憲法フェスタ」で日本体育大学教授(憲法学)・清水雅彦さんが「ちょっと待った!集団的自衛権~日本を戦争する国にさせない~」と題して講演されました。その要旨を4回に分けてご紹介します。今回は1回目。 |
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集団的自衛権行使は憲法を改正しないと出来ないものだ。憲法改正はハードルが高い。そこで安倍首相は96条改正を提案したが、猛烈な反発を受けて断念し、立法改憲か解釈改憲かでやろうと方針転換をした。立法改憲は12年に「国家安全保障基本法案」を考え、この法案を今年の通常国会に出すつもりが、公明党や内閣法制局の抵抗、基本法で時間がかかること、自民党内も一枚岩ではないため進んでいない。そこで選択したのが解釈改憲だ。第1次安倍内閣で安保法制懇が4つの類型を自衛隊ができると提案した。集団的自衛権に関係する①公海上での米艦への攻撃への応戦は、世界最強の米軍に攻撃する国などあるのか。②米国に向かう弾道ミサイルの迎撃は、朝鮮半島からアメリカ本国にミサイルを撃っても日本の上空は飛ばない。前提がおかしい。集団安全保障に関係する③PKO活動での駆け付け警護、④国際平和活動への後方支援も問題がある。
国連の集団安全保障は、国連憲章41条でどこかの国が攻撃した場合に安保理が中心になって攻撃した国に非軍事的な経済制裁などの措置で攻撃をやめさせる。42条は、41条で不十分な場合は国連軍が軍事的な制裁を加えるというものだ。これに対してPKOや安保理決議に基づく多国籍軍は国連憲章のどこにも書かれていない。集団安全保障は常任理事国に拒否権があり米ソ冷戦下では安保理が機能しない。そこで北欧やカナダなどがPKO活動を始めた。必ずしも大国でない国が丸腰で、相手国の受入同意がある時に介入し紛争をやめさせるもので、一定の評価があった。米ソ冷戦が終るとPKOが変質して大国も関与するようになり、相手国の受入同意、停戦合意がなくても、重武装の部隊が介入するようになった。冷戦後のPKOは国連の原則への違反がある。しかし今マスコミはPKOを無批判にこれも集団安全保障と報道している。国連憲章の集団安全保障と冷戦後のPKOは区別し批判的に見ていく必要がある。集団安全保障とは安保理決議に基づく多国籍軍の活動だという認識も間違っている。
【九条噺】
集団的自衛権行使容認に反対 「九条の会」都内で集会 |
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憲法9条の堅持を訴える市民団体「九条の会」は24日、東京都千代田区の日比谷公会堂で集会を開き、12月2日公示、同14日投開票の衆院選に向けて、憲法改正に意欲を示す安倍晋三政権に対抗する勢力の結集を呼び掛けた。全国各地から約2500人が参加。集会後はJR東京駅近くまでの約2キロをパレードし、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定の撤回などを求めた。
不条理な戦争 |
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(2014年12月11日入力)
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