「九条の会・わかやま」 275号を発行(2015年06月21日付)

 275号が21日付で発行されました。内容は、戦争法案反対 国会包囲、和歌山でも 第12回「ランチタイムデモ」実施、守ろう9条 紀の川 市民の会 スーパー前で街宣活動実施、田辺市でも街宣活動、第2回「ふじと台デモ」実施、憲法9条の最初の大きな危機は朝鮮戦争の時(小森陽一氏B)、九条噺   です。

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[本文から]

戦争法案反対

国会包囲、2万5000人

 6月14日、戦争法案に反対する「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」が国会を人の輪で取り巻く抗議活動を行い、2万5000人が参加しました。

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和歌山でも

第12回「ランチタイムデモ」実施

 「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」主催の第12回「憲法の破壊を許さないランチタイムデモ」が11日に行われました。あいにくの雨の中120名以上が参加し、市役所前から京橋プロムナードまで、「戦争法案認めない」「憲法守ろう」「平和を子どもたちにつなごう」と声をあげて訴えました。次回は、集団的自衛権容認の閣議決定から1年目の7月1日(水)です。 

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守ろう9条 紀の川 市民の会 スーパー前で街宣活動実施

 13日午前10時から約1時間、和歌山市平井のオークワオーストリート和歌山北バイパス店前で、「守ろう9条 紀の川 市民の会」の会員25名が、「戦争する国づくりNO!」を訴える街頭宣伝行動を実施しました。  次回は場所を変えて28日(日)の予定です。

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田辺市でも街宣活動

 田辺市では街頭宣伝の場所と時間の計画を作り、都合の良い場所・時間に集合する形で実施中。13日は「輝け!9条芳養の会」などが、国道42号線沿いの「しまむら」前と、上万呂の2カ所で実施しました。

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第2回「ふじと台デモ」実施

 17日、和歌山市北部のニュータウンで第2回「ふじと台デモ」が行われ、和歌山大学前駅→ふじと台→和歌山大学門前のコースで、沿道の住宅、通りがかりの自動車、下校中の大学生に向けてアピールしました。

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憲法9条の最初の大きな危機は朝鮮戦争の時

 5月23日、「5月の風に… 県民のつどい」が開催され、小森陽一氏(「九条の会」事務局長)が、「草の根運動で九条の無効化阻止するとき」と題して講演されました。要旨を4回(予定)に分けてご紹介します。今回は3回目。
小森陽一氏 B

 54年7月1日に防衛庁と自衛隊が創設されている。自衛隊の60歳の誕生日の昨年7月1日に安倍首相は全く異質な軍隊に転換した。祖父・岸信介が出来なかったことを、岸の在任期間を超えて長期政権になったところで一気にやろうとしている。今でなければ出来ないからだ。私たちもここで押し返したら、もう出来なくなる。でも、戦争を知らない若い人たちは騙すことが出来るが、戦争の問題をきちっと考えてきた人たちが高齢化しておりこの辺がぎりぎりだ。
 憲法9条の最初の大きな危機は朝鮮戦争の時だ。50年6月25日、北朝鮮が38度線を越えて韓国に軍事侵攻し、朝鮮半島を統一しようとした。国連憲章第2条違反で、安保理で北朝鮮への制裁が話し合われた時にソ連は欠席した。それは中国問題だった。日本にポツダム宣言を突きつけた時の中国は蒋介石の国民党政権だ。日本が無条件降伏をして中国から撤退した後、抗日戦争を戦った国共合作が崩れ、内戦となった。共産党軍が勝利し49年10月1日には中華人民共和国の建国宣言をし、蒋介石の国民党政権は台湾の亡命政権となった。しかし、国連安保理の常任理事国は蒋介石政権のままだった。ソ連はそれを理由に欠席し、残りの4カ国の利害は一致し、北朝鮮に軍事制裁をすることになった。この時日本を占領していたのは連合国軍だった。北朝鮮に軍事制裁をするということは、総司令官・マッカーサーが日本列島にいる全連合国軍を率いて朝鮮半島に上陸して北朝鮮軍を追いやるということだ。この時ほどマッカーサーは憲法9条2項を、日本国民を主権者にして与えてしまったことを後悔したことはないと思う。何故なら連合国軍は日本から一斉に出なければならない。日本は空っぽになるので、日本の軍隊を作る以外にないとなった。しかしマッカーサーでも軍隊を作ることは出来ず、基地を守る力を持っている。警察予備隊を作って、一斉に9月に朝鮮半島の仁川に上陸し、中国国境にまで迫った。そこで中国は義勇軍という形で参戦し、51年1月にマッカーサー軍はソウルまで追いやられ、3月に38度線で膠着した。トルーマン大統領は、マッカーサーを更迭し、日本を独立させ、軍事同盟を結べば、国際法の方が国内法よりも上だということで、憲法9条があっても日本に再軍備させることは出来ると考えた。51年9月8日サンフランシスコ講和条約と旧日米安保条約を結んだ。朝鮮戦争の只中で講和条約と安保条約を結ぶということは、朝鮮戦争のためにアメリカが日本列島を軍事的に使い放題ということになる。沖縄、小笠原、奄美大島は基地の島として日本の施政権から引き離され、9条があるにも拘らず、日米安保条約前文でアメリカは日本に最低限度の防衛力を持つことを要求するという再軍備の要求が入った。日米安保条約が発効したのが52年4月28日で、その年に海軍力と陸軍力を持った保安隊と保安庁が創設され、2年後の54年に自衛隊と防衛庁が創設された。
 余りにも対米従属の吉田政権に対する国民の不満を利用して政権を取ってしまおうと考えたのが岸信介だった。公職追放されていた鳩山一郎に声をかけ、日本民主党を作り、どのように国民のナショナリズムに火を点けるかを考えた。ここで出てくるのが「押しつけ憲法論」だ。本当は、国民は安保条約を押しつけられ、その前文で再軍備を押しつけられ、憲法違反の自衛隊が出来てしまったことに怒っているのに、それを全部ぐちゃぐちゃにして、これを「押しつけ憲法」のせいにした。アメリカから押しつけられた憲法を変えて自主憲法を制定して、憲法9条を変えて自衛隊を日本軍にして真の独立を獲得しようと訴え、政権を取った。でも、民主党だけだと3分の2の明文改憲はできないので、55年に自由党と民主党が保守合同して自由民主党が出来た。しかしこれでも総選挙で3分の2以上は取れなかった。そこで、自衛隊を機能させるために「戦力ではなく、自衛のために最低限の実力だ」と説明した。そこで出てきたのが個別的自衛権だ。日本の領域内に攻撃があった場合、日本の領域内だけで反撃する。だから米軍が世界のどこかでやられていても自衛隊が出て行くことはあり得ないという説明を繰り返していた。自衛隊のすべての装備にそのような縛りがかかっている。自民党が多数を取っているが憲法を変えることが出来ない。護憲野党が3分の1以上を取って憲法を変えさせないが、政権を取れないという状況を「55年体制」と言った。
 「55年体制」が崩れる時に自衛隊の海外派兵の問題が出てくる。崩れたのは90年の湾岸戦争の時だ。イラクがクウェートに軍事侵攻し、国連憲章違反で直ちに安保理が開かれた。89年秋にベルリンの壁が崩れ、ヨーロッパの東西冷戦が終り、核兵器による戦争の危険性がなくなったという雰囲気の中で、安保理はイラクが91年1月15日までにクウェートから撤退しなければ軍事行動を起すと決め、アメリカ軍を中心に多国籍軍が編成され、日本に自衛隊派遣の圧力がかかってきた。海部俊樹政権は自衛隊を出すと決め、国連平和協力法を国会に出したが、当時の内閣法制局長官が「今までの自民党の説明原理から言えば自衛隊は日本の領域内で攻撃があった場合にそれに反撃することしか出来ない。海外に出ることは憲法違反だ」と指摘し、廃案になった。世界のマスメディアは日本には憲法9条があって海外に装備を持ち出し戦闘することは出来ないと報道した。日本は1兆数千億円を差し出したのに、アメリカは「日本は金だけ出して血と汗は流さないのか」と言ってきた。これに恐れをなした小沢一郎幹事長らは、国連の安保理決議があれば、いつでもどこでも自衛隊を出しても構わないと解釈を変更しようとしたが、自民党全体では了解されなくて、海部政権は潰れ、宮沢喜一政権となった。 (つづく)

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【九条噺】

 6月4日の「事件」の主役を演じた長谷部恭男氏と小林節氏が日本記者クラブで15日記者会見を行った。長谷部氏の発言は端々に自公政権に対する怒りが滲み出ている。発言の一部を紹介する▼集団的自衛権の行使は憲法9条を改正することなくしてはありえない。個別的自衛権と集団的自衛権は本質を異にする。前者のみが許されるとする論拠が、後者の行使を容認するための論理になるはずがない▼「我が国の存立が脅かされ…」。この文言はいかにも限定的に見えるが、地球の裏側まで自衛隊を派遣して武力行使をさせようという意図との間には、常人の理解を超えた異様な乖離がある▼安倍首相はあれはしない、これもしないと言うが、明日あるいは来年になって、彼が考えを変えればそれまでの話で、歯止めは存在しない▼砂川判決を持ち出すことは国民を愚弄していると思う。ワラにもすがる思いで砂川判決を持ち出したのかもしれないが、ワラは所詮ワラ▼仮に私が安全保障の素人だとしよう。自民党は特定秘密保護法案の参考人として私という素人を呼んだ。明らかな人選ミス。この法案に賛成の意見を表明したのは、参考人のうち2人だけで、1人は私。つまり安全保障の素人だ。これは、この法律の成立の経緯に重大な欠陥があった以上、政府与党はただちに特定秘密保護法を廃止し、ゼロから作り直すべきだと私は考える▼両氏の発言詳報を当会HPに掲載したので、是非読んでいただきたい。(南)
発言詳報→ここをクリック http://home.384.jp/kashi/9jowaka/shinbun3/HKkaiken.htm

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(2015年06月21日入力)
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