「九条の会・わかやま」 279号を発行(2015年08月18日付)

 279号が18日付で発行されました。1面は、「STOP!戦争法案 楠見でもデモ」実施、戦争法案反対を意見チラシで訴え みなべの住民有志、『安保法案』反対!わかやま10,000人アクション、九条噺、2面は、世界エスペラント大会で「日本国憲法9条」の分科会開催 「憲法にノーベル平和賞を」の署名活動も、第14回「ランチタイムデモ」実施   です。

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[本文から]

「STOP!戦争法案 楠見でもデモ」実施

 8月7日、「楠見子連れ9条の会」が呼びかけた「楠見でもデモ」が70人の参加で、和歌山市中心部から離れた紀の川北岸の楠見地域で実施されました。これは昨年10月31日に続く第2回目です。河西診療所で行われた出発集会では、「自衛隊員の命、私たちの命、外国人の命も大切な命なのにバカにしています」「外国の戦争に参加することがどうして日本のためなのか」などの訴えがありました。集会の後、子ども連れのお母さん・お父さんら参加者は河西診療所から善明寺文化会館まで、約2㎞を「アンパンマンの歌」などを歌いながら、「戦争法案絶対反対」と訴えました。

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戦争法案反対を意見チラシで訴え
みなべの住民有志

 地域紙「紀伊民報」9日付は、「集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案に反対する、和歌山県みなべ町の住民有志が、法案成立に反対する意見チラシを町内の夕刊紙に折り込み、配布を始めた。同町の元南部川村議小川勇さん、主婦の大江畿久代さん、元同町議の山中邦夫さん、イラストレーターの松下恭子さん、元小学校長の平野憲一郎さんの5人が呼び掛け人で実施した。チラシで法案の概要と政府が衆議院で可決した経過などを説明。数にモノを言わす力によって『国民の声を聴く』という民主主義を根底から否定している、と政府の姿勢を批判している。賛同者30人の名前も掲載している。呼び掛け人5人は8日、同町の南部公民館で記者会見し、『この法案が危険な戦争法案であることを町民に知らせたい、との思いで始めた。法案反対の世論づくりに役立てば』と話した。11日には町内全域で配布を終えるという」と報じています。  「意見チラシ」は「政府は戦後70年間、平和国家として築き上げてきたわが国のあり方を180度転換させる危険な道に進もうとしています」「『憲法9条の解釈変更』により、武力行使を可能とし、戦争参加につながる危険なものだと思います。『平和』の名を借りて、憲法9条を実質否定するものです」「『安保法案』の制定に反対し、私たちのこの強い思いを町民の皆さんにも伝えたい」などと述べています。

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やっぱり違憲! ただちに廃案! 空前の怒りの声の大結集を!
『安保法案』反対!わかやま10,000人アクション


2015年8月29日(土)~9月14日(月)
●この期間中に実施する集会、デモ行進、署名活動,街頭宣伝など様々な取組みを計画し、事前に連絡する。
●①企画名称、②開催日時(開始時刻・終了時刻)、③開催場所、④企画内容、⑤主催者、⑥連絡先(公開)、⑦参加予定人数、⑧電話番号・メールアドレス(非公開)を、下記の連絡先に連絡する。
主 催:憲法9条を守る和歌山弁護士の会
連絡先:事務局長 森崎有治氏 〒640-8158 和歌山市十二番丁10番地 本山ビル3階 和歌山合同法律事務所
  TEL:073-433-2241 FAX:073-433-2767

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【九条噺】

 6日の広島平和記念式典で「非核3原則」に触れなかった安倍首相は国民の大きな批判を受け、9日の長崎ではそれに言及した。しかし、国連で「核兵器禁止条約」を求める決議に棄権するようでは、「非核3原則を堅持」と言っても、それを信じる訳にはいかない▼一方、田上長崎市長は平和宣言で、「今年5月、NPT再検討会議の最終文書案には、核兵器を禁止しようとする国々の努力により、核軍縮について一歩踏み込んだ内容も盛り込むことができました」「国の安全保障は核抑止力に頼らない方法を検討してください」「(安全保障関連法案は)70年前に心に刻んだ誓いが、日本国憲法の平和の理念が、今揺らいでいるのではないかという不安と懸念が広がっています。この不安と懸念の声に耳を傾け、英知を結集し、慎重で真摯な審議を行うことを求めます」と核兵器禁止条約の締結を求め、戦争法案への懸念を述べた▼被爆者・谷口稜曄さんは「今集団的自衛権の行使容認を押しつけ、憲法改正を押し進め、戦時中の時代に逆戻りしようとしています。戦争につながる安保法案は、被爆者を始め平和を願う多くの人々が積み上げてきた核兵器廃絶の運動、思いを根底から覆そうとするもので、許すことはできません」と明確に戦争法案への反対を訴え、大きな拍手を受けた▼安倍首相はこれらの声に耳を傾け、核兵器禁止条約締結に努め、戦争法案を取り下げることが被爆者を始め国民の願いに適うことだと肝に銘ずるべきだ。(南)

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世界エスペラント大会で「日本国憲法9条」の分科会開催
「憲法にノーベル平和賞を」の署名活動も

 大会に参加された江川治邦さん(当会呼びかけ人)から活動報告と写真を送っていただきました。ご紹介します。

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 第100回世界エスペラント大会が北フランスのリール市で開かれた。7月25日から8月1日までの1週間は世界各国から約3000人の参加者で賑わい、通訳のいらない国際共通語エスペラントで各種分科会、民族の夕べ、国際芸術祭、一日遠足、晩餐会など多彩なプログラムで「民際交流」が盛り上がった。
 私たち「憲法擁護エスペランチストの会」は7月31日に2時間15分の分科会「日本国憲法9条-世界平和に向けた討論」を持ち、大会場広場で「憲法9条にノーベル平和賞を」の署名活動も行った。分科会の冒頭、日本はこの憲法下で70年間にわたる平和を享受してきたが、現在の安倍政権が解釈改憲でこの平和憲法を逸脱して戦争のできる国に変えようとする現況と背景および歴史的経過を説明。「憲法9条にノーベル平和賞を」の受賞対象者は、提案はノルウェー・ノーベル委員会にはすでに日本国民を対象として受理されているが、将来の受賞対象者は日本国民か、実行委員会またはその代表者か、日本とコスタリカ両国民のどれかになると説明した。日本国憲法9条をエスペラント語で読み上げた後、出席者から前向きな意見が続出した。
 パキスタンの大学教授は「9条は人類にとって重要だ。名誉ある9条を日本の政府要人や政治家が外国訪問時に、何故もっと誇らしげに語らないのか。パキスタンもアフガニスタン市民も戦争に飽き飽きしている。神は人間だけでなく多様な生物の尊厳をも願っている。そのことをもっと深く理解すべきだ」と発言。ハンガリーの婦人は「戦争より平和だ。そのために文化多様性の尊重と異文化間対話の促進こそ必要。世界企業戦略に乗せられてはならない」と。ドイツの開業医は「ドイツから見ていて、何故、安倍政権の福島原発への未熟な姿勢や9条の解釈改憲、福祉の後退という政策は、国民にとってマイナスにも拘わらず議会の多数を占めているのか。特に解釈改憲で将来の子供が戦場に行かねばならなくなる事態に、子供を産み育んできた母親たちからの叫びが聞こえてこない。日本国民はもっと大声をあげるべきでは」と指摘があった。これに対して日本人の文化的性格も説明しながら、それでも最近の世論調査では安倍政権の政策に50%以上の国民が反対であり、私の住む和歌山県内にも、「楠見子連れ9条の会」「9条ママnetキュット」といった若い母親たちの9条改憲に反対する積極的なグループがあり、ネットや会紙で連帯を高め、ホームページも持ち、憲法勉強会、戦争体験を聞く会、イラク市民の悲惨さを聞く会を持ち、時にはデモも行っていると報告した。出席者から「頑張って」と激励の言葉をいただいた。スイスの婦人は「私の限られた情報で考えるに、最近の日本には各種新聞の批判精神の欠如、政府への信頼の低下、東北津波への対応のまずさ、人間関係の希薄化、対策への責任の不透明化が見られ、大変に危惧している」と叱咤激励された。
 その後も多様な意見が飛び交う中、「論議よりも署名だ!」ということになり、分科会は終了。多数の分科会と並行して行われたこの分科会に、多くの国の市民が100人以上も集まり議論が百出し、平和への意志を確認できたことは有意義であった。集まった署名425筆を、帰国後すぐに「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会に送ったところ、「世界の人びとに9条の素晴らしさを伝え広め、草の根の市民が戦争をしないと連帯していくことは、戦争の抑止になると思う」と謝辞をいただいた。

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第14回「ランチタイムデモ」実施

 8月10日、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」主催の第14回「憲法の破壊を許さないランチタイムデモ」が行われ、100名が参加しました。市役所前の出発で藤井幹雄弁護士は、「『戦争法案』の息の根を止めよう」と訴えました。参加者は市役所前から京橋プロムナードまで、「戦争法案を廃案に」「憲法を守ろう」「平和を子どもたちにつなごう」と声をあげて訴え、自転車で通りかかった中高生など、市民の注目を集めました。解散地点では「『安保法案』反対!わかやま10000人アクション」(8月29日~9月14日)への取り組みの訴えがありました。次回は9月14日(月)に行われます。


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(2015年08月18日入力)
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