「九条の会・わかやま」 291号を発行(2016年02月09日付)

 291号が9日付で発行されました。1面は、第7回「呼びかけ人懇談会」開催 九条の会・わかやま、統一候補擁立めざして和歌山市で集い開催、九条噺、2面は、「市民連合」シンポジウム開催 1300人が参加、「ミナセン」市民勝手連がシンポ   です。

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第7回「呼びかけ人懇談会」開催
九条の会・わかやま




 1月31日、和歌山県JAビルで第7回呼びかけ人懇談会が開かれ、呼びかけ人の江川治邦氏、副島昭一氏、中西重裕氏、花田惠子氏の4氏と事務局員5名が出席しました。
 冒頭、柏原事務局長から、安倍政権が安保法制を強行した後も廃止を求める運動が続いている一方、夏の参院選で明文改憲を争点にすると安倍首相が明言するなど緊迫した情勢、参院選で安保法制廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、立憲主義・民主主義を取り戻すことで一致する統一候補を立てるための全国の動き、前回の呼びかけ人懇談会で決めた「連続講座」を実施したことを報告しました。
 続いて事務局で用意した資料に基づき昨年5月31日、7月19日、9月12日に開催した「九条の会・わかやま連続講座『戦争しない国をいつまでも』」の実施結果報告が行われ、3回合計で延べ150人の参加があったことが報告されました。また、昨年2月7日の第6回呼びかけ人懇談会以降の1年間の日常活動の報告も行われました。ホームページからの情報発信は、05年10月30日の開設以降、10年3カ月継続して実施中で、アクセス数累計は3万6923件に上ること、会紙(ニュース)『九条の会・わかやま』は06年6月20日の発刊以降、継続して発行中で、現在290号になっていることが報告されました。



 次いで、前日の30日に行われた「安保法制の廃止を求める和歌山の会」の「第1回賛同団体・賛同者の集い」への参加報告がありました。集いには約100人の参加があり、呼びかけ人の花田惠子氏もリレートークで発言、何としても野党各党に統一候補の擁立をと求めたことが報告されました。
 次いで、近況報告を兼ねて問題意識を出し合いました。周囲の政治について冷めた雰囲気、管理が強まる中で熱狂のないファシズムに近づいている印象などが指摘されるとともに、戦争法の廃止に向けて大きな共闘で参院選に勝つ意識変革の必要性、熊本県で成立したような共闘の動きが全国で目指されている、運動に若い人たちが参加してきているなど積極面も出されました。和歌山県でも過去のいきがかりは一旦置いておき、支持政党なしのような人たちにもアピールできる体制づくりが大切との意見もありました。また当面の課題も大切だが、生命や文化の大切さを基礎において会の活動を進めるべきとの指摘もありました。
 最後に、2000万人署名の推進に協力すること、和歌山市とその近くの九条の会が共同でイベントを行う方向を事務局で具体化していく、との提案が了承されました。



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統一候補擁立めざして和歌山市で集い開催



 次の参議院議員選挙で和歌山県選挙区から安保法制の廃止を求める候補者の擁立を目指している「安保法制の廃止を求める和歌山の会」は1月30日、統一候補の擁立に向けた初めての集いを開きました。
 「安保法制の廃止を求める和歌山の会」は、憲法9条を守る和歌山弁護士の会などが母体となって去年末に結成され、これまで、夏の参議院議員選挙・和歌山県選挙区に公認候補を出す予定の野党などに、統一候補の擁立を働きかけてきました。そして、30日午後2時から和歌山市北出島のプラザホープで初めての集いが開かれ、民主党や共産党をはじめ、統一候補の擁立に賛同する団体や個人およそ100人が参加しました。
 集いでは、「安保法制の廃止を求める和歌山の会」の豊田泰史弁護士が挨拶し、「安保法制を巡る安倍政権の暴走を止めるためには、次の参議院選挙で民意を示さなければならない。時間は残されていないが、決して諦めず、勝てる候補の擁立に向けて今日から活動をスタートする」と宣言しました。この後、安保法制に反対するさまざまな団体の関係者が意見を述べました。このうち「戦争をする国づくりストップ!田辺・西牟婁住民の会」の津村恵子さんは、「選挙では、しがらみも多い。平和でなければ、何もできないことをもっと多くの人に知ってもらわないと、投票行動は変わらない」と訴えました。
 会場には、民主党や共産党の関係者も訪れ、参加者の意見に耳を傾けていました。「安保法制の廃止を求める和歌山の会」では、今後、独自候補の選考を行った上で、すでに候補者の擁立を決めている政党との話し合いを重ねる予定で、2月中の統一候補擁立を目指します。
 会には、30日の段階で、56団体、18人が賛同する意思を示していて、豊田弁護士は、「野党の統一候補というよりは、安保法制の廃止を求める候補として擁立し、自民党支持者からも投票してもらえるような形にしていきたい」と語りました。(「和歌山放送ニュース」1月30日付)



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【九条噺】

 相撲、サッカー、テニスと、最近テレビに釘づけの日が続く。用があっても後回し、テレビの前に座って力と技に酔いしれる。人間の限りない可能性や美しさといったことにひかれるのだろう。試合後、双方が讃え合うのも清々しい▼それに引き換え、ここまで厚顔無恥になれるのかとあきれることが続く政治の世界。憲法尊重擁護義務は、「私だけは関係ありません」とばかりに改悪に前のめりの首相は言うに及ばず、口利き・現金授受疑惑の大臣。周囲が陰謀説を出してかばえば、本人も同調し、決まり文句のように「記憶が・・・」と言う。大臣辞任ですむ問題ではないと思うのだけれど▼昨年末に日韓で合意した「慰安婦」問題。日本軍の関与を認め、元「慰安婦」の人たちに心からの反省とおわびの気持ちを述べるというのなら、なぜ日本大使館前の少女像の撤去を交換条件でもあるかのように執拗に迫るのか。日本政府の言葉と行動に納得し理解が得られれば、謝罪を受ける側が「撤去しましょう」となるのではないか。それまで待つのが反省する側ではないかと思ってしまう▼しかし、政治の世界にも無数の美しいものがある。翁長知事が語る沖縄の誇り。その知事と一体になり、辺野古で座り込みを続ける人々や支援の人たち。戦争法廃止のため、寒い中を多様な取り組みを進める全国各地の人々。震災の復興のために力を合わせる福島や東北の人々。憲法はこれらの人々の側にあり、限りなく励ます。力強い宝物。(真)

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「市民連合」シンポジウム開催、1300人が参加



 安全保障関連法に反対する学生団体「SEALDs」や学者の会などの有志で設立した団体「市民連合」が23日、東京都内でシンポジウムを開いた。「イヤな時代をどう押し返すか」と題したパネルディスカッションでは、夏の参院選に向けた議論も交わされた。
 オウム真理教のドキュメンタリーを手がけた映画監督の森達也さんは、「ひとつに向かう集団化が起き、同調しないものの排除が進んでいる。それはオウム真理教で起きていたことと同じ」と分析。上智大学の三浦まり教授は、学生から「政権への批判は中立的ではないから良くない」と言われたエピソードを紹介。「国家に対する一体感を求めている。そちらにいれば安心できるから」と指摘した。
 自民党が改憲の候補に挙げる「緊急事態条項」について、学習院大法科大学院の青井未帆教授は「市民が勉強しなければいけない」と語った。SEALDsメンバーで筑波大院生の諏訪原健さんは「野党共闘ができても参院選での勝利は簡単ではないが、勝つと言い続ける。言葉をどう発していくかで社会は作られるから」。一方で、「選挙で一喜一憂せず、その先の社会をどう描くかも大切だ」と述べた。
 シンポジウムには俳人の金子兜太(とうた)さんも出席。昨夏の反安保デモで、参加者が掲げたプラカードに書かれた「アベ政治を許さない」との文字を揮毫したことに触れ、「今も安倍政権を許さないという気持ちだ。野党が痛ましい状態は耐えられない」とあいさつした。(「朝日新聞デジタル」1月24日付)



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「ミナセン」市民勝手連がシンポ



 今夏の参院選で野党共闘を呼び掛ける全国各地の市民団体が22日、共同して参院議員会館でシンポジウムを開いた。約300人が参加し、「市民が手を携え、立憲主義を取り戻そう」と声を上げた。
 昨年9月、安倍政権が強行採決の末に安全保障関連法を成立させた後、法廃止を求める市民団体が全国各地で市民勝手連を結成。参院選でより多くの野党候補者を勝利させようと、39の勝手連が名を連ね、全国ネットワーク「ミナセン(みんなで選挙)」を立ち上げた。
 シンポでは、各地区の代表者が活動を報告。神奈川からは勝手連「ミナカナ(みんな、かながわ)の世話人・石井麻美さんが「安保関連法に反対する街宣活動や学習会など、さまざまな場面で知り合えた市民の方、学者の方と『何かできないか』とスタートした。市民それぞれの力を結集させ、皆さんの考えや願いをかなえる一歩にしたい」と思いを語った。安倍晋三首相は参院選で憲法改正を争点に掲げ、改憲の国会発議に必要な定数3分の2以上の議席を目指すと公言している。「明日の自由を守る若手弁護士の会」(あすわか)の武井由起子さんは「憲法違反を続ける安倍政権を止めるため、まず有権者である市民がつながり、声を上げていこう」と呼び掛けた。
 各勝手連はそれぞれ活動を続けるが、今後も情報や意見交換を行っていくという。(「神奈川新聞」1月23日付)

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