「九条の会・わかやま」 307号を発行(2016年10月01日付)

 307号が10月1日付で発行されました。1面は、私たちは決して忘れない 戦争法強行採決一周年「戦争法ただちに廃止!和歌山アピール行動」 実施、「九条の会」が全国交流討論集会を開催 12人の世話人会設置(世話人一覧)、九条噺、2面は、みなべ「九条の会」がピースアピール、和歌山障害者・患者九条の会が「秋の交流ハイキング」を実施   です。

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[本文から]

私たちは決して忘れない 戦争法強行採決一周年
「戦争法ただちに廃止!和歌山アピール行動」実施




 集団的自衛権の行使を認める安保関連法(戦争法)が成立してちょうど1年が経った9月19日、和歌山城・西の丸広場で「採決強行から1年/違憲立法・安全保障法制(戦争法)ただちに廃止!和歌山アピール行動」が実施され、280人が参加しました。
 呼びかけ団体「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」「戦争をさせない和歌山委員会」「憲法9条を守るわかやま県民の会」「9条ネットわかやま」「平和と憲法を守りたい市民の声」「安保法制に反対するママの会@わかやま」「安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会」の代表が順にスピーチし、「安保法制をくい止めるにはもっと運動が必要だ」「9月19日を決して忘れない」「私たちはあきらめない」「安倍政権はルールを守れ」「平和な未来を子どもたちに手渡そう」「もっと声を上げよう」などと訴えました。参院選で野党統一候補として奮闘した由良登信氏も挨拶しました。
 集会後、参加者は「安保法制は憲法違反」「戦争地域に若者送るな」などと訴え、和歌山城周辺を行進しました。
 また、毎日新聞によれば、19日、国会前で抗議集会が開かれ、参加者は約2万3000人。安保法制を巡る安倍政権への批判はやんでいない。この日全国400カ所以上で抗議行動があったと伝えています。



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「九条の会」が全国交流討論集会を開催
12人の世話人会設置




 「九条の会」は9月25日、東京都千代田区の明治大学駿河台校舎リバティー・タワーで「第6回全国交流討論集会」を開催し、約500人が参加しました。南スーダンPKOに「駆け付け警護」などの新任務を自衛隊に付与し、南スーダンに派遣しようとする緊迫した事態のなかで、憲法9条を守ろうと全国の草の根でいきいきと活動している経験を交流。「新しい国民総がかり的な運動を展開していくうえで、『九条の会』の運動をより発展させていく」ために、12氏で構成する世話人会が設置されました。
 14年11月、「守ろう9条 紀の川 市民の会」の「第11回憲法フェスタ」で講演された清水雅彦さん(日本体育大学教授・憲法学)のブログによれば、当日10時半から、新たに設置することになった世話人(仮称)の会議があり、正式に名称がこれに決まり、就任した世話人は、愛敬浩二さん、清水雅彦さんら12人で(裏面に12人の世話人を紹介)、今後はこの世話人が呼びかけ人(梅原猛さん、大江健三郎さん、澤地久枝さん)と一緒に諸活動をしていくことになったとのことです。
 そして、11時からの全国交流討論集会では、小森陽一事務局長が問題提起で、戦争法の実行や沖縄の基地建設強行を許すのか、許さないのかと合わせて、「憲法9条を守り生かすのか、明文改憲の方向にいくのかが運動の焦点になっていく。改めて『九条の会』の役割が重要な意味をもつ」と強調し、世話人会の新設とメンバーの氏名を発表しました。
 呼びかけ人の澤地久枝さんは、「九条の会がどんなに広がっているか思い知ることがあります。個人が自発的に集まってグループになって何かやるということは、この時代のなかで力になると思っています」と挨拶しました。
 その後、世話人の紹介と集会に出席した6人の世話人からの挨拶がありました。
 全体会後、7つの分散会で、パレードや署名行動など創意工夫を凝らした各地の取り組みを交流。幅広い共同を広げるなかで、野党共闘を進めてきた経験についての発言もありました。

九条の会世話人(敬称略)

 愛敬 浩二 (名古屋大学教授・憲法学)

 浅倉むつ子 (早稲田大学教授・労働法)

 池内  了 (名古屋大学名誉教授・宇宙物理学)

 池田香代子 (ドイツ文学翻訳家)

 伊藤 千尋 (元朝日新聞記者)

 伊藤  真 (弁護士、日本弁護士連合会憲法問題対策本部副本部長)

 内橋 克人 (経済評論家)

 清水 雅彦 (日本体育大学教授・憲法学)

 高遠菜穂子 (ボランティア活動家)

 高良 鉄美 (琉球大学法科大学院教授・憲法学)

 田中 優子 (法政大学総長・江戸文化研究家)

 山内 敏弘 (一橋大学名誉教授・憲法学)

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【九条噺】

 「三権分立」は小学生にも解るとまでは言わないが、中学生なら解るだろう。この裁判官は「三権分立」を解っているのか。福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長のことだ▼9月16日、翁長知事が行った「埋め立て承認取り消し」を取り消すよう求めた国の「是正の指示」に知事が従わないのは違法だとの判決を出し、「海兵隊の航空基地を沖縄本島から移設すれば機動力、即応力が失われる」「県外に移転できないという国の判断は現在の世界、地域情勢から合理性があり、尊重すべきだ」などと新基地建設の妥当性にまで踏み込み、翁長知事の「埋め立て承認取り消し」を「日米間の信頼関係を破壊するもの」とまで言い切った。「民意」についても、「辺野古基地建設に反対する民意に沿わないとしても、基地負担軽減を求める民意に反するとは言えない」「普天間飛行場の被害を除去するには新施設を建設する以外にない」と、その判決文は、翁長知事が「あぜん」という言葉を繰り返すほど、国側に媚びた内容だ▼これらは「抑止力」論や「普天間基地の危険性除去」という安倍政権の施策をそのまま述べたものだ。多見谷裁判長は安倍首相の代弁者に成り下がったのか。これでは司法は行政のお先棒担ぎだ▼さらに、和歌山県選出の沖縄・北方相の鶴保庸介氏が訴訟について、「注文はたったひとつ、早く片付けてほしいということに尽きる」という沖縄県民の感情を逆撫でする発言も断じて許せないものだ。(南)

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みなべ「九条の会」がピースアピール



 「戦争法案」強行可決から1年、みなべ「九条の会」は9月19日、全国の行動に連帯し、ピースアピールを実施しました。この日、台風16号が紀伊半島を狙っている中、町の南端の堺漁港に出向き実施しました。
 「昨年9月19日、10万人を超える人々が国会を取り囲み、『戦争法案反対』という叫びが夜中まで続く中、参議院本会議で戦争法が強行可決されました。南スーダンPKOに派遣される自衛隊員は戦争法で、武器の使用も可能な『駆け付け警護』をしなければなりません。現地の人を殺し、自衛隊員も死ぬという危険は現実のものとなっています。戦後ずっと『憲法9条』に守られ、戦争で人を殺すことも、殺されることもなかった平和な日本が、昨年9月19日に成立した戦争法によって大きく変えられています。日本がテロの対象になる危険も強まります。私たちは、平和主義を守り『憲法9条が輝く国』であることを願い、『戦争法廃止』を訴え続けます」とアピールしました。(会の平野憲一郎さんより)



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和歌山障害者・患者九条の会が「秋の交流ハイキング」を実施



(戸谷新右衛門の碑の前で)

 和歌山障害者・患者九条の会は9月25日、JR和歌山駅から和歌山県福祉バスを利用して橋本・九度山方面への、会の結成10周年記念バスツアーを行いました。
 参加者は28名(内、障害当事者18名)、現地の橋本九条の会からは6名が参加してくださり、親しく交流を行いました。
 橋本九条の会の古倉さんの案内で、県指定史跡「義人・戸谷新右衛門(とやしんえもん)」の墓に参拝、顕彰碑を見学、江戸時代の民衆運動の歴史を学びました。
 老舗料理屋「堺屋」で紀の川を臨みながら昼食を囲み、橋本九条の会の皆さんとの交流、双方の会が結成10年を迎えるとのこと、我々の会の障害者の状況、自己紹介と続く中で「遠くに戦争の足音が聞こえるようだ。軍事費が増大し、社会福祉予算が削られている。25条を守り、そして9条を守ることが今こそ問われている」などの発言が相次ぎました。今後、ますます会の活動の発展を期して、交流を終え、午後は女人結縁の寺として知られる慈尊院を訪ねました。視覚障害の方が多かったこともあって、特別に住職にお願いして、慈尊院にまつわる講話をしていただくことができました。道の駅で地元産の果物などの買い物を楽しみ、帰路につきました。
 天候にも恵まれ、皆で歴史と平和を満喫した秋の一日となりました。今回、我々の会に初めて参加してくださった方が数名おられました。会としてはこうしたお楽しみ企画も大事にしていこうと考えています。(事務局の野尻誠さんより)

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(2016年10月01日入力)
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