「九条の会・わかやま」 342号を発行(2018年02月16日付)

 342号が2月16日付で発行されました。1面は、第9回総会と「沖縄・平和を歌う会」開催 和歌山うたごえ九条の会、3000万署名をやりぬきましょう 精神科医・香山リカさん、九条噺、2面は、第44回「ランチタイムデモ」実施、「安倍9条改憲NO!」3000万署名ハガキ付チラシ作成  です。
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第9回総会と「沖縄・平和を歌う会」開催
和歌山うたごえ九条の会




 2月3日、「和歌山うたごえ九条の会」主催の「沖縄・平和を歌う会」があいあいセンター(和歌山市)6階ホールで開催され、75人が沖縄につながる歌を聞き、歌いました。「歌う会」に先立って第9回総会も開催されました。

「今闘わねば」と活動再開

 総会は14年4月のお花見総会以来、4年ぶりの開催となりました。安倍首相が「9条に自衛隊を書き込む」と、改憲を日程にまで乗せてきた中で、「今たたかわずして、いつたたかうや」の思いで活動を再開、3000万署名に積極的に取り組もうと確認されました。また役員体制はそのままに、会費は無料(入会金1000円のみ)にし、財政はカンパで賄っていくことが提案され承認されました。
 「歌う会」は、第1部「発表」、第2部「みんなで歌おう」に分けて、前半の「発表」では3組が発表しました。

生協コーラス「みらい」は

 まず始めにみんなで声出しということで、会長の由井勝さん指揮で「早春賦」と「町」を歌い、同じく由井勝さん指揮で生協コーラス「みらい」が「みんなの願い」「タンポポ」「芭蕉布」「月桃」「今私たちは」の5曲。美しい女声合唱を響かせてくれました。

「うたごえオールスターズ」も

 続いて、「うたごえオールスターズ」が沖縄創作曲を3曲発表。「やんばるトゥバラーマ」は、八重山民謡「トゥバラーマ」をもとに創られた曲。「雨の記憶-ある少年ゲリラ兵の記憶-」と共に、昨年の日本のうたごえ祭典で発表されました。
 「雨の記憶」は14歳から17歳の少年たちが、過酷な訓練で短期間に少年ゲリラ部隊「護郷隊」の兵士に仕立て上げられ、やんばるの山でアメリカ兵と戦いました。心を壊された少年たちは、何も語らずに戦後70年を生きてきたのです。元隊員を取材して生まれた曲です。
 「沖縄(チムグリサー)は初披露。「チムグリサー」=「肝が苦しい」=「胸が痛い」。沖縄の人たちは「かわいそう」とは言わず「チムグリサー」と言う。上から目線の「かわいそう」ではなく、痛みを共有する「チムグリサー」と。

堀田さちこさんも駆けつけて



 そして、「うたごえ九条の会」特別会員のシャンソン歌手・堀田さちこさんが、名古屋から駆けつけ歌ってくれました。7枚目のCD『風(かじ)に吹かり』より「アコルディオン」「魚と小鳥」「ひぬくざちぬ風に吹かり(辺野古崎の風に吹かれ)」。「ひぬくざちぬ…」は、うたごえオールスターズの浜波薫と佐古雅哉のコンビが創った曲です。
 第2部は「みんなで歌おう」です。歌詞をプロジェクターで映し出し、リクエストで進められ、全部で10曲、最後は「沖縄を返せ」で締め括られました。
(事務局長・中北幸次さんより)

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3000万署名をやりぬきましょう
精神科医・香山リカさん




 改憲派が3分の2の議席を占めていても、もう遅い、負けたなどと私は決して思いません。何度立ち上がればいいのか、ではなく「今」立ち上がることに大きな意味があるのです。この思いから、私は「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」のよびかけに参加しました。
 『朝まで生テレビ!』で姜尚中(カン・サンジュン)さんや私が、憲法は大事と主張したとき、あるコメンテーターが「だから平和主義者は困るよ」という言葉を投げてきました。収録後、姜さんがしみじみ「香山さん、平和主義って今や侮蔑語になってしまったんですね」と言われたことが忘れられないです。
 私は、人の命を守る仕事をしている人間として戦争に反対しています。戦争は戦闘行為に限りません。ナチスが精神科の患者をガス室へ送ったように、医師も虐殺に加担する。学者もメディアも加担する。戦争は人の健康な心を奪います。戦争ほど健康を害するものはない。私が戦争反対を訴えるのは政治的な主義主張ではなくて、「私の仕事を馬鹿にするな」という職業意識なんです。
 共謀罪法も戦争法も廃止を訴えつつ、使わせないことも大事です。そして安倍政権は簡単には使えません。それは、あれだけの反対運動があり、今もその声が全国で上がり続けているからです。そう考えると、3000万人の署名がどれだけ安倍政権への重圧になるか。改憲発議などとてもできないでしょう。
 総選挙直前に分断を持ち込込まれた市民と野党の共闘は、しかし崩れませんでした。私の知っている地域でも、様々な葛藤や困難、ドラマがありました。けれど共闘に亀裂は走らなかった。この間の市民と野党の共闘を経験していくなかで、市民が互いを尊重し合い、運動が成熟していることに希望を持っています。
 人間にとっての恐怖とか不安は、何が恐怖か分からないことが一番恐ろしいのです。けれど私たちは相手が分かっているじゃないですか。目標もはっきりしています。9条は絶対に変えさせない、この一点の共同で3000万署名をやりぬき、安倍政権の終わりを一緒に見ましょうよ。
(「全国革新懇ニュース」2月10日付396号より抜粋)

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【九条噺】
 昨年の「9条の会共同講演会」で愛敬浩二教授がOXFAM(オクッスファム)を紹介されたが、OXFAMの今年のダボス会議への報告書が公表された▼OXFAMとは世界90カ国以上で貧困克服を支援する国際NGO。報告書は、「昨年、世界で生み出された富の82%を最も豊かな1%が手にし、貧しい半分の37億人が手にしたのは1%未満」「億万長者の資産は、10年以降毎年平均13%増加したが、労働者の賃金は毎年平均2%しか増加していない」と、資産を保有する者が豊かになる一方で、何百万人もが低レベルの賃金で最低限の生活水準を維持できない現状を指摘している▼要因は、労働者の権利保護の衰退、大企業の国の政策決定への過剰な関与、株主利益最大化への企業の容赦ないコスト削減だと指摘。各国政府に、「株主への配当や経営層への報酬を制限し、すべての労働者に最低賃金が生活賃金であることを保証すること」「ジェンダー賃金格差をなくし、女性労働者の権利の保護」「富裕層への相応の税金を納税する施策の導入」「累進課税制度の導入と租税回避への取り組みの加速」「保健医療や教育などの基本的社会的サービスのための予算の確保」を提言している▼億万長者の資産に1・5%のグローバル税を課税すれば、世界中の全ての子どもが学校に通える税収を確保できると指摘。億万長者の増加は、経済的な繁栄ではなく、破綻した経済システムの症状だと指摘している▼アベノミクスの下での日本もOXFAMの指摘と全く同じ状況ではないのか。(南)

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第44回「ランチタイムデモ」実施



 2月14日、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」が呼びかけた第44回「憲法の破壊を許さないランチタイムデモ」が、冬の好天の下で実施され、60人が参加しました  和歌山市役所前でのデモの出発にあたり藤井幹雄弁護士は、「今年は、憲法9条を守り抜くかどうかの奮闘の1年になっている。安倍首相の手段を選ばない攻撃をはね返すため今日も元気に歩こう」と呼びかけました。  参加者は「9条守れ」「戦争する国絶対反対」などを訴え、京橋プロムナードまで行進しました。  次回は3月14日(水)、次々回は4月11日(水)です。

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「安倍9条改憲NO!」3000万署名ハガキ付チラシ作成

 「憲法九条を守るわかやま県民の会」は、3000万署名の推進のために、裏が署名用紙になった、料金受取人払いのハガキが付いたチラシを作成しました。和歌山県内の各団体・各地域での活用が始まっています。



このチラシに関するお問合せは「憲法九条を守るわかやま県民の会」TEL:073-436-3520 まで

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(2018年02月17日入力)
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