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「第16回憲法フェスタ」開催
守ろう9条 紀の川 市民の会
11月3日、「守ろう9条 紀の川 市民の会」の「第16回憲法フェスタ」が和歌山市・河北コミュニティセンターで開催され、約80人が参加しました。
(展示の部屋)
午前10時から「展示の部屋」では、会員の人形・押し絵・書画・着物リフォーム・絵手紙など、数多くの趣味の作品が賑やかに展示され、コーヒーなどを飲みながら会員同士のおしゃべりが弾みました。
(映像の部屋)
隣の「映像の部屋」では午前10時30分からDVDの上映が行われました。今年はメイン会場での講演「戦場へ行く自衛隊~改めて安保法制の違憲性を考える~」に因み、『憲法と自衛隊』、そして例年と同様のドキュメンタリー沖縄映像『速報 辺野古 2018年5月』の2本を2回上映しました。
(リサイクル広場)
同じく数年前からやっている「リサイクルひろば」も10時15分から開かれました。いらなくなった物をみんなが持ち寄り、気に入った物があれば「タダで」持って帰ってもらうというもので、好評を博しています。
午後1時30分からは多目的ホールでのメインプログラムです。
(原通範代表)
最初に原通範代表から開会の挨拶があり、原代表は最近、安倍政権の経産大臣、法務大臣がたて続けに辞任し、萩生田文科大臣の「身の丈に応じた」という発言も大問題として追及されている。7月の参院選では改憲派は3分の2割れとなったが、安倍政権はそれを挽回するために改憲派に議員を取り込み、3分の2を確保するかもしれない。改憲反対の世論を大きく広げるために全力をあげたい。そのために今日の講演をしっかり聞いて私たちの力を大きくしていきたいと訴えられました。
(MAYAHUACA)
次は和歌山のフォルクローレ・グループ「MAYAHUACA(マヤウァカ)」の5人がアンデスの民族衣装・ポンチョを着て登場。民族楽器も駆使して素晴らしい演奏が繰り広げられました。演奏された曲は、「コンドルは飛んでいく」「エスペランサス」「ブルヒタ」「もらい泣き」「ジェガステアミ」「花まつり」の6曲でした。
(江川治邦氏)
続いて、「紀の川 市民の会」の会員であり、「日本エスペラント協会」の会員でもある江川治邦さんが、エスペラント語が作られた経緯やその意義について話された後、2015年7月にフランス北部のリール市で開催された「第100回世界エスペラント大会」に参加され、当地で「憲法9条にノーベル平和賞を」という分科会を開き、署名活動も行い、署名は1日で約500筆が集まり、分科会は70人ぐらいが集まって議論が行われ、「日本の9条が無力化され、集団的自衛権が行使される危険をはらんでいるが、それに反対する日本の意見がドイツまで伝わってこない」という意見もあったと、その活動内容について話をしていただきました。
(長岡徹氏)
最後は、関西学院大学教授(憲法学)・長岡徹氏の講演「戦場へ行く自衛隊~改めて安保法制の違憲性を考える~」が行われました。
長岡氏は、参院選で改憲勢力の3分の2を覆し、改憲策動の加速化は防いだが、安倍改憲を断念させるほどの結果でもなく、対決は新局面に入った。安倍首相は、改憲加速化には失敗したが、安倍改憲の危険性が十分に理解されているわけでもないので、「①自民党全党を挙げて憲法改正に取り組む体制を作る。②野党を分断し、改憲論議に誘い込む。③10月18日の和歌山集会のような世論形成」をしようとしている。従って我々の安倍改憲阻止の課題は、「①草の根からの世論形成。②安倍改憲の危険性を知らせる。③実質改憲阻止のたたかい」だ。自民党の「9条の2」案の「自衛隊を書き込むだけで、現状は変わらない」というのはフェイクだ。書き込めば「ふつうの国の軍隊」が出来上ると話されました。
長岡氏の講演要旨は次号以降に掲載の予定です。
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日本は歴史と向き合い「解決済み」と門前払いでなく対話が必要
飯田 光徳 氏 ②
10月15日、和歌山県民文化会館会議室で「日韓問題の本質とは!~安倍政権の日韓対応のねらいは何か~」と題する講演(講師:日本コリア協会大阪理事長・飯田光徳氏)が行われました。その講演概要をご紹介します。最終回。
日韓の「泥試合」の根源である1965年体制《日韓基本条約・請求権協定など》は、米国が戦略上日韓の国交条約を急がせ、日韓両政権とも強行採決で批准したものだ。日韓基本条約には、①日本の植民地支配への反省は一切ない。②植民地支配への賠償ではなく、経済協力の名目で5億ドル(無償資金3億+有償2億、その他民間借款3億ドル)しかも無償資金3億ドルは現金でなく、日本の「生産物」と「役務」で日本企業の利益になり、「3億ドルのエサで3000億ドルを奪う」と民衆の反発を受けた。要するに「日韓の国交回復のスタートは完全に誤った方向で始まった。植民地問題は解決していない。だから日本軍『慰安婦』、徴用工問題が再燃する」のだ。日本でも日韓条約反対運動は盛り上がったが、軍事同盟への危惧が主で、植民地支配への反省を求める声は希薄だった。
では、なぜ安倍首相は嫌韓なのか。日韓条約締結時の中心人物は、日本側が佐藤栄作首相で韓国側が朴正熙大統領。佐藤は岸信介の弟だ。岸は満州国経営に関わりA級戦犯から首相になった。安倍首相は岸の孫だ。朴正熙は満州国軍官学校から日本軍将校「高木正雄」を経て韓国軍将校になり、クーデターで大統領になった。朴は日本の謝罪を棚上げにして経済復興を急いだ。その手本が満州「産業開発5ヶ年計画」(官僚岸信介策定)だった。ところが現在の韓国大統領は朴正熙の娘・朴槿恵から、反独裁民主化の闘士の文在寅に替り、半世紀以上も前の妥協の産物を、民意を背景に根底から批判している。水と油の葛藤が生じている。解決に向けて、日本は「解決済み」と門前払いでなく対話が必要だ。歴史と向き合い常に振り返ることを前提にすべきだ。①徴用工問題は人権問題であり解決すべきだ。「事実の認定、謝罪と賠償、賠償方法」については、徴用した日本企業、65年体制で利益を上げた韓国企業、韓国政府で財団をつくり、次世代への継承を行う。②民間の草の根交流の実施、③メディアの右ずれ是正と冷静な報道が必要だ。
憲法9条は、紛争を武力でなく平和外交で解決するという誓いで、北東アジアでも国際平和のメカニズムとして注目している。北東アジアでの戦争14回のうち日本が起こしたのが10回。日本が動かなければ平和だった。私たちが出来ることは、草の根で楽しく交流し、北東アジアの人々の視点も知り、日本の過去を見据えれば、未来への日本の役割が見えてくる。(おわり)
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【九条噺】
ラグビーワールドカップ日本大会が終った。南アフリカの優勝を讃えたい。筆者はこの1カ月半、ラクビーばかり見ていた気がする▼英国大会では、南アに勝利し「史上最大の番狂わせ」と賞讃された日本は、予選で3勝したのに8強に進めなかった。今回は挌上のアイルランド、スコットランドにも勝ち、4戦全勝で8強の目標を達成した。準々決勝で南アに敗退したが、世界で賞讃の声が上がっている▼日本は、体格が上回る相手をスクラムとスピードで圧倒した。オフロードパスも見事だった。英国大会ではリスクが大きいと禁止されていたそうだが、リスクを覚悟してやらないと次の高みに進めないということだろう▼今大会はリスペクトという言葉が似つかわしい大会だと思う。国歌・代表歌を歌う時にマスコットキッズがその国の歌を歌ったのを始め、スタンドでも日本人が他国の歌を歌って応援した。ラグビーはサポーターがスタンドで入り交じって応援し、試合が終れば互いに健闘を讃え合う、その光景も多く見られた。豪雨で試合が中止になったカナダは釜石で泥かきボランティアまで行った▼日本チームは約半数が外国出身者。それをとかく言う人がいるかもしれない。代表とは、人種、国籍など関係なく、今、日本という「地」で生活している人、つまり「地縁」のある人が「日本代表」だろうと思う▼「日本人、日本人」と言うなかれ。ラグビーチームのように考えれば、偏狭なナショナリズムも克服されるのではないだろうか。(南)
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改憲世論喚起を狙う自民
改憲集会、和歌山からスタート
自民党は18日、和歌山市で憲法をテーマにした千人規模の集会を開いた。安倍首相(党総裁)の意向を受けて憲法改正の機運を高めるねらいで、今後、全国各地で支持者らを対象に集会を重ねる計画だ。全国の皮切りとなる18日の集会は、二階幹事長の地元・和歌山県での開催となった。
「現行憲法も制定から70年余りが経過し、時代にそぐわない部分は改正していくべきではないか」。安倍首相はそんなビデオメッセージを寄せ、改憲への意欲を強調。二階氏も「和歌山に負けないようにしようと、みんなが張り切ってくれると思う」と訴えた。
9月の党役員人事で改憲に関わる陣容を一新した首相は、党幹部を積極的に関与させて改憲への意気込みを示したい考えだ。今月下旬には、岸田政調会長が主導する「地方政調会」で憲法を取り上げる。月1回のペースで地方議員らとの意見交換を進めていく予定だ。
各地で改憲に向けた世論を喚起し、国会で憲法審査会での審議に応じるよう野党に促す。自民はそんな「二正面作戦」で停滞する議論の歯車を回す戦略を描く。(朝日新聞10月19日付より)
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