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第72回「ランチタイムデモ」実施
「沖縄慰霊の日」である6月23日、第72回ランチタイムデモ(「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」呼びかけ)が行われ、60人の市民が参加しました。
沖縄県でも弁護士をされていた藤井幹雄弁護士は、デモ出発に先立ち、「今日は75回目の沖縄慰霊の日でもある。当時12歳だった義父は、戦禍の中を歩き続け、姉を失い、母と離れ離れになった。母と再会したのは、のちに捕虜収容所においてであった。義父は認知症になった後も、『戦争だけはダメだ』と言い続けている。現在世界には、当時の沖縄と同じような状況の地域がいくつもある。その中で日本の果たすべき役割は、憲法9条を活かして平和を築くことではないか。武力をもって抑え込む方法が成功しないのは、歴史を見れば明らかだ」と話されました。
参加者は京橋プロムナードまで行進し、行進後、沖縄戦の犠牲者に黙祷をしました。
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会紙400号発行に当り思うこと
新自由主義経済の下での保健所の統廃合を憂える
「九条の会・わかやま」事務局・奥野和博
当会紙『九条の会・わかやま』がコロナ禍の真っ只中で400号の発行を迎えた。新自由主義経済の下、世界的にも医療体制の危機が言われている。
私の父は昨年3月、98歳で天寿を全うした。亡くなる前年の4月に入院中の病院より、結核を発症しているとの連絡があり、和歌山県美浜町にある「独立行政法人国立病院機構 和歌山病院」へ転院することになった。私は先日閉園した「みさき公園」のある大阪府泉南郡岬町に住んでいる。週に一度見舞い兼洗濯のために通うことは、かなりの負担となったが、父のためにということで何とか頑張れた。その後経過も良く大阪府泉南市の一般病院に転院した。しかし体力の衰えには勝てず、あの世へ旅立った。
父の結核発症の後、約3カ月後泉佐野市の保健所から連絡があり、濃厚接触者である私たち夫婦の検査が必要であると告げられた。訪問してくれた若い女性に過去には阪南市の尾崎に保健所があったのではと尋ねたが保健所の統廃合について、彼女は何も言わなかった。この時初めて保健所の統廃合が進んでいるのを目の当たりにした。今日の新型コロナウイルス感染症の拡大は、合理化の名の下で進められた保健所の統廃合や人員削減が大きく関わっている。「健康で文化的な生活」を保障する日本国憲法の精神を踏みにじり新自由主義による合理化や競争を推し進めてきたのはどの政権かと言いたい。
アベノマスクは、6月13日にやっと届いたが、アベノミクスのトリクルダウンを一度も実感したことがない一般庶民の鬱憤はつのるばかりである。
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検察庁法改正案廃案へ
17日、政府・与党が今の国会での成立を見送った検察庁法の改正案を含む国家公務員法の改正案について、与野党は協議した結果、継続審議とする手続きは行わないことを決め、法案は廃案となりました。火事場泥棒的な憲法破壊の暴走が破綻しました。黒川弘務検事長を安倍政権の守護神とすべく定年延長をしましたが、賭け麻雀で辞職し、安倍政権の企みが破綻した結果です。政府は次の国会で修正して法案を提出すると言っています。
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「奴隷解放記念日」の19日、全米各地でデモが
米国の「奴隷解放記念日」の19日、人種差別に抗議するデモが全米各地で行われた。ミネソタ州での白人警官による黒人男性暴行死事件を機に人種差別抗議デモが広がったのを受け、改めて注目が集まり、祝日に指定する自治体も相次いでいる。
ニューヨーク・タイムズ紙は「何百万人もの米国人がかつてない規模で祝った」と伝えた。
「奴隷解放記念日」は、南北戦争で奴隷制度存続を主張した南軍のリー将軍が降伏した後の1865年6月19日にテキサス州ガルベストンで最後の黒人奴隷が解放されたことを記念する日である。
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【九条噺】
奇妙なタイミングと感じた。6月15日に河野防衛相が発表した、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田、山口両県への配備計画の停止だ。ミサイルのブースターを安全に基地内に落下させるには、改修にコストや時間がかかるからだと言う▼翌日の自民党国防部会・安全保障調査会では「党とすり合わせず突然の発表」「防衛力後退」「今後の説明なく無責任」等の批判が吹き出した。政府与党間の通常の連携さえ無視して、防衛相の独走が際立った▼官房長官は「米側とすり合わせた上のことと、了承した」と説明したが、内容は明らかでない。「莫大な違約金」「イージス艦建造」で米側は笑いが止まらないのではないか▼17日に会期末を迎えた国会で野党の追及を避けようとした発表時期の感もある。住民に危険な配備計画が無くなること自体は歓迎すべきことだが、計画の過程を思い起こせば、秋田の地点選定の説明に使用した地図がずさんだった等の無理があった。北朝鮮のミサイル発射が相次ぐ中で「Jアラート・避難訓練」など危機を煽りながら超高額兵器の導入を閣議決定した政府の責任が問われる▼今後の方向も問題だ。防衛省は陸上イージスが撤回された場合のイージス艦の追加を検討し始めた。北朝鮮情勢が緊迫する中でミサイル防衛力を維持する狙いとされる▼時を同じくして、北朝鮮が16日南北共同連絡事務所爆破を予告通り実施した。日本は脅威論に利用せず、平和を呼びかけるべきだ。(柏)
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会紙400号発行に当り思うこと
日本国憲法に根差した社会づくりへ
「九条の会・わかやま」事務局・田畑安敏
私事ですが、特別養護老人ホームに勤務してまもなく2年、勤務するまでは、特養は生活の場、所得の低い人でも入居できる施設と認識していたのですが、その認識はかなり甘いものがありました。
一つは、毎日の朝礼、入居者さんの健康状態の報告が中心になります。便が出たか、熱はどうか、食事はとれているか、などなど、医療的ケアが欠かせない方が多いのにビックリ。生活の場といっても医療・看護の比重は大きい。
二つに、1カ月の利用料として13万円台のお金を持参される方が何人もおられることにびっくり。市民税非課税など所得に応じて食費、居住費が軽減されるため、7万円~9万円台の利用料の方もおられますが、13万円台となるとどのように工面されているのだろうかと考えてしまいます(個室の居住費負担が大きい)。Aさん、Bさん、Cさんと入居者の顔を思い浮かべると、利用料負担で差(しかも2倍近い差)があるのは納得がいかない。自己負担1割から2割、3割への増加などは論外。所得に応じて保険料負担で差はあっても、利用料負担はなしか、極力低額にすべきだと痛感します。
コロナ禍で日本の公衆衛生や医療・介護の軽視に目が向けられましたが、コロナ後をめざす政治・社会政策が日本国憲法に根差して進められることを期待せずにいられません。
日本国憲法を守り生かす活動に九条の会は大きな存在です。「九条の会・わかやま」の会紙が400号を超える継続は大きな力です。事務局の一員として、この活動を若い人たちに引き継げるように努めていきたいと思います。
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言葉 安倍首相の「敵基地攻撃能力」
敵基地攻撃能力とは弾道ミサイルなどによる敵の攻撃に際し、相手の領域内にある発射基地をたたいて防ぐ能力。具体的には目標となる基地へ正確に誘導できる巡航ミサイルや、十分な航続距離を持ち、敵レーダーに捕捉されず接近できるステルス戦闘機などが想定される。
政府は冷戦期から「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨だとは考えられない」(1956年の鳩山一郎首相答弁)として、他に手段がない場合は許容されるとの立場だ。ただ、憲法9条から導かれる「専守防衛」を逸脱しかねないとの懸念もあり、歴代政権は装備導入を否定してきた。
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「相手の能力がどんどん上がっていく中で、今までの議論に閉じこもっていていいのか。抑止力とは何か、突き詰めて考えないといけない」。安倍首相は安保戦略見直しを打ち出した18日の記者会見で、こう強調した。
念頭にあるのは、国際社会の制止をよそに核やミサイルの開発に固執する北朝鮮だ。近年は潜水艦発射式や複雑な軌道を描く弾道ミサイルの開発を進めているとされ、従来の防衛体制では対処が難しくなっているとの指摘がある。
政府が政策判断として保有を否定してきた敵基地攻撃能力について、安倍首相が検討に意欲を示したのは初めてではない。2013年5月の国会答弁では「今まさに日本を攻撃しようとしているミサイルに対して『米軍が攻撃してください』と頼む状況でいいのか」と問題提起。17年には自民党の提言に「しっかり受け止めたい」と応じた。
ただ、敵基地攻撃能力の保有検討を求める自民党の度重なる提言に対し、政府が具体的な行動を起こすことはなかった。連立を組む公明党内に反対論が強かったためだ。
18日の会見で、安倍首相は「わが国の防衛に空白を生むことはあってはならない」と訴えた。首相側近は、想定外のイージス・アショア計画停止を受け、首相が「代替案もないまま空白を長引かせてはいけない」と判断したと解説する。
一方、前のめりとも取れる姿勢からは、計画停止を「奇貨」として、タブー視されてきた議論を進めようとする思惑をかぎ取る向きもある。しかし、新型コロナウイルスへの対応が批判され、重用してきた河井克行前法相夫妻の逮捕が追い打ちとなって政権基盤は弱体化。実現が見込めない新方針を打ち出す余力は乏しいのが実情だ。
実際、公明党幹部は首相発言を受け、「敵基地攻撃能力は持つべきでない。わが党の立場は変わらない」と言い切った。自民党国防族も「どさくさ紛れでやろうとしても公明はついてこないだろう」と突き放す。
(時事ドットコムニュース6月20日付より)
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書籍紹介 『いまこそ、野党連合政権を!』
新型コロナウイルス感染症に対して安倍政権が繰り出す愚策の数々に、国民は怒り心頭の状態だ。7年間の悪政は民主主義破壊、憲法破壊、政治モラル破壊などを招き、もはやこの政権は去っていただく以外に日本再生の道はない。
この本はその対抗軸となる野党連合政権実現のためのリアルで希望ある提言を、それぞれ専門の立場からまとめた。
<内容>【第1章】真実とやさしさ、そして希望の政治を
【第2章】野党共闘と本当の民意、そして安倍改憲との闘い
【第3章】野党は連合政権構想を今すぐに
【第4章】「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」と立憲四野党一会派の項目の共通政策
<著者>冨田宏治、上脇博之、石川康宏
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A5判、156ページ 定価:1,300円+税
初版年月日:2020年5月10日
日本機関紙出版センター
電話:06-6465-1254 FAX:06-6465-1255
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