改憲を参院選で訴える。 <安倍首相、年頭記者会見で>
安倍首相は4日の年頭記者会見で、「憲法改正をぜひ私の内閣で目指していきたい。参院選でも訴えていきたい」と述べました。国民投票法案も自公与党と民主党の調整で通していく構えと報じられています。
「防衛省」昇格・自衛隊の海外活動本務化の関連法を成立させ、さらに改憲によって本格的に海外で戦争する国をめざそうとする政治は、いっぽうで表裏一体に医療などの社会保障をはぎとろうとしています。
憲法9条と平和を守る世論をさらに広げて、改憲の企みを押し返していくことが、いっそう求められています。
以下に、首相の年頭記者会見要旨を「朝日新聞」の報道から引用します。
安倍首相の記者会見の要旨は次の通り。
【教育再生】
教育の再生は安倍内閣の最重要課題だ。教育再生会議で具体案をとりまとめ、必要な法改正を次期通常国会で行う。
【憲法・安全保障】
今年は憲法施行60年。新しい時代にふさわしい憲法をつくる意思を明確にする。各党との協議を進める。安倍政権のうちに改正を目指す。参院選でも訴える。時代にあった安全保障のための法的基盤を再構築する。集団的自衛権と憲法との関係を個別類型に即して研究を進める。
戦略的な観点から、主張する外交を本年は本格的に展開する。
【社会保障】
子供は国の宝だ。家族の素晴らしさや価値を再認識し、本格的な施策を打ち立てる。
信頼を失った社会保険庁は廃止、解体し、6分割して信頼される組織に変える。そのための法案を通常国会に提出し成立を目指す。
今年7月には決算や医療制度改革の効果も見えてくる。その上で精緻な議論をする必要がある。参院選で税、保険料、給付のどこを調整するか、説明する必要があると考えている。
【松岡農水相問題】
松岡農水相から、働きかけや要請をした事実はないと報告を受けている。内閣府からも同様の報告を受けた。詳細は担当大臣に聞いてほしい。
(「朝日新聞」2007年1月4日夕刊)
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