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2008年第53回和歌山県母親大会
第12分科会「平和憲法の守り手に〜地域・職場から」 参加記

2008.6.1 九条の会・わかやま事務局  柏原 卓

6月1日(日)午前9時30分から12時過ぎまで、和歌山県母親大会の分科会が海南市立下津小学校で行われました。「平和憲法の守り手に」の分科会には助言者の金原徹雄弁護士を含め21名が参加し、参加者自己紹介、金原氏から約1時間の講演と質疑、経験交流の順に進められました。その様子の一端を紹介します。

〔講演要旨〕
金原氏は、
@近代憲法がフランス人権宣言に始まる「権利保障、権力分立」の性格をもつ基本法であること(明治憲法も)
A日本国憲法9条1項の源流として、大戦の惨禍の反省に立った第1次世界大戦後の「パリ不戦条約」(日本も批准)や第2次世界大戦末期の「国連憲章」における「国際紛争解決のための戦争の禁止」があること
Bしかしその9条1項から9条2項「戦力不保持、交戦権否認」の間には大きな飛躍・思想の大転換があること
などを述べた上で、現在の問題に入りました。

改憲の動きのねらいについて2005年自民党改憲案をあげ、前文から削られているのは「戦争の惨禍への痛み・平和的生存権」であり、9条1項は残しつつ2項を「国軍を持ち、アメリカが国益で始める戦争に協力する」という内容にしたいのだと指摘しました。

「9条の会」の増加、9条改正不支持の世論調査結果という成果はあるけれども、楽観してはいけないとして、
@国民世論と国会政党勢力の齟齬
A改憲を主導する国会外の勢力(主要経済団体等)
B国民への憲法理念(平和主義)の浸透不十分(中国・北朝鮮等)
の諸点をあげました。

最後に、9条を守るためには、
@「排除の論理」を捨てて結束を! 
Aあらゆる地域・職場で(顔の見える範囲で)「9条の会」を!
B説得を諦めない! 
が大切だと強調しました。

なお、手に入りやすい参考文献を精選して、
 『石橋湛山評論集』岩波文庫
 半藤一利『日本国憲法の二〇〇日』文春文庫
 豊下楢彦『集団的自衛権とは何か』岩波新書
を紹介しました。

(講演はA4版1枚のレジメを使って行われ、講演後にA4版10頁に詳しい発言内容と参考文献紹介を記したプリントが配られました。)

〔質疑〕
Q1. 日本国憲法は明治憲法を改正した物なのですか。
A. そのとおりです。天皇が自ら主権を国民に渡す改正の矛盾は言われています。

Q2.改憲勢力はなぜ戦争できる国にしたいのですか。
A. 品川正治さんの言われる、中国台頭のもとで日本の覇権を確保したいという点もあるかも知れませんが、アメリカの戦争に協力するという事で役に立つのかどうか。

Q3.県民大署名はどんな効果がありますか。
A. @9条改憲反対の運動の到達点を知らせ勇気づける、
 A国民の過半数が9条改悪に反対していることをアピールし、国会議員にプレッシャーを与えて、改憲案を発議させない効果をある程度期待できる
 B署名要請を行う過程で、多くの国民に問題意識を持って貰うことができる
の3点です。

Q4.若い人の運動への参加を得るには。
A.@とっかかり、まず若い人と接触することが大切です。
 A若向き企画だけでは限界があります。核となる若い人をつかんで広げることが重要です。
 B大学のような若い人が多い所でがんばってほしいです。

Q5.署名に入ると北朝鮮の問題が必ず出るのですが。
A.@核や軍事力の脅威に対してそれを上回る備えをして抑止するという抑止論に対しては、完全な抑止はできないこと
 A脅威をなくす外交努力が重要であること
 B中国や北朝鮮が日本を攻めるメリットがあるのか
 C歴史上、中国(漢民族の)や朝鮮が日本を攻めたことがあるか
などでかなり反論できます。

Q6.「排除の論理」とはどのような事ですか。
A. 支持政党などで分け隔てすることを言います。国民投票で過半数を取って9条を守るためには、他の点では対立があっても、それは脇に置いて協力することが絶対必要です。

〔経験交流〕
白浜:農村部で事前にチラシを配ってから署名に入っていますが、反応が良いです。「自衛隊の息子が戦闘地域に行かされたらいけない」とか。創価学会の家でも。

伊都橋本:駅前署名で高校生も応じてくれます。ただこれからの情勢によっては厳しくなるかも知れません。

岩出:身の回りで署名集めしてきましたが8月から月1回地域に入っています。事前にチラシを入れています。自民議員でも「署名はできないが言っていることは分かる」という人もいました。これから新婦人の班で地域に入ることも検討中です。

田辺:いろいろな署名に関わっているので、後期高齢者の署名とセットで持っていき、町内会を回っています。一人ひとりの関心を考えて出す順番を変えています。

 以上たいへん不十分なメモですが、初めてこの分科会に参加して地道に地域で署名に取り組んでいらっしゃる様子が分かり心強く思いました。そして「金原先生の講演や質疑で憲法9条について認識が深まって良かった」という発言が多く出ていました。同感です。
 最後に金原氏から、7月5日の「和歌山県『9条の会』交流集会」、「九条の会・わかやま」ホームページの「県内の取組」欄の紹介までしていただき、恐縮でした。

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(2008年6月3日入力)
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