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教育基本法に「愛国心」を入れる動きについて天皇が発言
 アジア歴訪前の記者会見で答える
 (「朝日新聞」電子版2006年6月7日)

 天皇皇后の東南アジア歴訪を前にした記者会見の中で天皇が、記者からの教育基本法に「愛国心」を盛り込む動きについての意見を問われ、直接の回答は避けつつも、次のように答えました。  戦前に大臣ら要人が殺され、議員や国民が自由にものを言えない状態になったことを指摘、「先の大戦に先立ち、このような時代のあったことを多くの日本人が心にとどめ、そのようなことが二度と起こらないよう日本の今後の道を進めていくことを信じています。」と答えました。
 以下、その部分を引用します。

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【本文から】

両陛下あす東アジアへ出発

 天皇、皇后両陛下は8日からのシンガポール、マレーシア、タイ訪問に先立って6日、宮内記者会や外国報道機関代表と会見した。両陛下は旧知の人々との再会や新たな出会いに期待を示し、天皇陛下は「歴史を理解し、その上に立って友好関係が築かれることが大切」などと語った。 (中略)

 ――天皇陛下にお伺い致します。愛国心を促す方向で日本の教育基本法の改正が進められています。しかし、陛下が訪問されます国も含めました近隣諸国では、そういった動きが戦前の国家主義的な教育への転換になるのではと恐れられています。陛下もそうした見解に共感されますか。

 〈陛下〉教育基本法の改正は、現在国会で論議されている問題ですので、憲法上の私の立場からは、その内容について述べることは控えたいと思います。教育は国に発展や社会の安定にとって極めて重要であり、日本の発展も、人々が教育に非常な努力を払ってきたことに負うところが大きかったと思います。

 これからの日本の教育の在り方についても、関係者が十分に議論を尽くして、日本の人々が自分の国と自分の国の人々を大切にしながら世界の国の人々の幸せについても心を寄せていくように育っていくことを願っています。なお、戦前のような状況になるのではないかということですが、戦前と今日の状況では大きく異なっている面があります。その原因については歴史家に委ねられるべきことで、わたくしが言うことは控えますが、事実としては、昭和5年から11年、1930年から36年の6年間に要人に対する襲撃が相次ぎ、そのために内閣総理大臣、あるいはその経験者4人が亡くなり、さらに内閣総理大臣1人がかろうじて襲撃から助かるという、異常な事態が起こりました。帝国議会はその後も続きましたが、政党内閣はこの時期に終わりを告げました。そのような状況下では議員や国民が自由に発言することは、非常に難しかったと思います。先の大戦に先立ち、このような時代のあったことを多くの日本人が心にとどめ、そのようなことが二度と起こらないよう日本の今後の道を進めていくことを信じています。 (後略)

「朝日新聞」電子版 2006年06月07日00時05分
http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY200606060627.html

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(2006年6月7日入力)
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