民主党が憲法審査会の臨時国会での始動を提起(2011.08.31)
 『憲法しんぶん速報版』305号が速報

 憲法改悪阻止各界会議(憲法会議)が発行する『憲法しんぶん速報版』第305号(2011年8月31日)は、同日衆議院議運委で民主党委員が、「憲法審査会を臨時国会で始動したい」と重大な提起をしたことを速報しました。

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「憲法審査会、臨時国会で動かしたい」
民主党 議運で表明、自民・公明党も同調


国会最終日の31日の衆議院議院運営委員会で、民主党委員が「憲法審査会は参院でも規程が決まり、衆参同時に動かすことになっており、臨時国会で動くようにしたい」と提起しました。これには自民党、公明党の委員も「やろう」と同調、重大な事態となっています。
設置にも、始動にも反対してきた民主党が、新政権のもとで音頭をとって始動させようというものです。臨時国会にむけ、国会でも地元でも議院運営委員に対し、「始動しないでほしい」「国民は改憲を望んでいない」などの声を集中し、始動を断念させましょう。

【衆議院議院運営委員会メンバーの連絡先は続報します】

野田佳彦氏が新首相に、党役員は改憲派が軸

30日の衆参本会議で第95代首相として野田佳彦氏が選出されました。
野田氏は同日の記者会見で、「社会保障・税一体改革成案」を踏まえて、2012年の通常国会に法案を提出することを表明。自民、公明党との協議、協力を得ることを掲げ、原発の推進や普天間基地の辺野古新基地建設など、財界とアメリカの求めに全面的に応じ、旧来の自民党政治そのままに、国民や被災者を無視した悪政強行を最初から宣言しました。
「私は改憲派」 「保守の王道$ュ治を受け継ぐわが決意」(「正論」平成2009年5月号のインタビュー記事)で、民主党広報委員長だった野田氏は、支持団体との関係・影響力を問われて、「日教組や自治労が格別の力を持っているわけではない。例えば憲法問題でも、日教組などは護憲だが、民主党は論憲、そして私は改憲だ。」と述べています。
また、「民主党の帆柱を立てる─政権交代は可能なのか?」(「公研」2002年11月号)では、「憲法を情緒的に考えない。国のデザインだ。時代に適合できるように柔軟に考えてもいい。白紙から見直したっていい。平和主義、主権在民という理念は否定しないが、一字一句変えてはいけないという強い警戒心をもつことはない」などと、早野透氏との対談で語っています。
「衆院は小選挙区300で充分」 「民主党では比例代表を80人削減しようというコンセンサスができている、約2割の削減だ。私個人としては、小選挙区300だけでいいと思っている」「定数削減の可能性としては、自民党と民主党が、小異を捨てて協力できるかにかかってくる」などと比例定数削減論者を自認しています。(2009年7月新潮新書323「民主の敵─政権後退に大義あり」第2章「国会議員は多すぎる」から)
政調会長に、9条改定を主張する前原誠司氏 前原氏は、日米同盟の深化・強化を掲げ、「集団的自衛権の行使は当然必要」、と繰り返し発言し、憲法9条改正を主張するなど、よく知られた親米・タカ派・改憲論者です。

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(2011年8月31日入力)
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