憲法9条を守る和歌山弁護士の会 講演会
 西晃弁護士「日本の安全保障と日米同盟再考
 −脅威を生まない努力と憲法9条−」
  を開催(2011年2月25日)


 さる2月25日、和歌山市勤労者総合センターで「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」主催の講演会があり、大阪弁護士会の西晃(にし・あきら)弁護士が、最近の情勢と日本の安全保障のあり方について考えようと呼びかけました。主催者で参加された弁護士金原徹雄氏の報告文が、2月28日「9条ネットわかやま」MLに掲載されましたので、転載させていただきます。(写真提供も金原氏)



 去る2月25日(金)午後6時半から、憲法9条を守る和歌山弁護士の会主催による西晃弁護士講演会「日本の安全保障と日米同盟再考−脅威を生まない努力と憲法9条−」を開催しましたところ、多くの方にご参加いただきありがとうございました。
 一々お名前はあげませんが、本MLでお馴染みの方が何人も参加してくださいましたし、遠隔地の9条の会からも、「田辺・9条の会」や「九条の会・かつらぎ」などからご参加いただきました。心よりお礼申し上げます。

 さて、西先生の講演の大きな流れは、
    ○ 日本の安全保障をめぐる最近の具体的事象(普天間「移設」をめぐる鳩山氏「抑止力は方便」発言の余波、尖閣諸島領土帰属を巡る中国との軋轢、北方領土返還を巡るロシアとの軋轢、北朝鮮の延坪島砲撃事件)を「日米安保と地位協定による日米関係の“ゆらぎ”」と捉え、その「ゆらぎ」の核心部分で胎動しているものは何かを考える。
    ○ これを「日米同盟の危機」という視点から見るのか、それとも「日米同盟再考」の視点から見るのかという、大局的な見方が問われている。
ということを前提とした上で、具体的な私たち自身の自前の「安全保障観」の確立の必要性を説かれた、というものであったと思います。
 そして、憲法9条を基軸とした自前の安全保障観の具体例として、あくまで講師の「私見」であると断った上で、自衛隊の位置づけ、領土・領海紛争の主張と解決の仕方、国際的な紛争予防・処理システムへの日本の貢献、自らは脅威とならない東アジア諸国とのつきあい方などについて具体的なイメージを提示してくださいました。
 決して、講師の意見を押しつけるのではなく、自ら考える材料を提供しようという西先生の姿勢に共感を抱かれた参加者も多かったのではないかと思います。
 年内にも、また西先生をお招きしようと企画している団体もあるようなので(複数)、今回 参加できなかった方も、別の機会にでも是非参加していただければと思います。






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(2011年3月1日入力)
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