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 知事防衛相会談 大臣は米国のご用聞きか
   2011年10月18日 琉球新報社説


 一川保夫防衛相が17日、仲井真弘多知事と会談し米軍普天間飛行場の移設先として日米が合意した名護市辺野古のアセスメント結果をまとめた「環境影響評価書」を年内に県に提出する考えを伝えた。
 知事は大多数の県民の意向を踏まえ普天間飛行場の県外移設と危険性除去を求めている。稲嶺進名護市長も受け入れに断固反対する姿勢だ。沖縄の民意に反して移設手続きを強行するのは、民主主義の常道を逸脱した暴挙だ。
 防衛相は、日米合意の進展を促す米国の声に唯々諾々として従い、知事に方針を伝えただけだろう。県民から見れば、米政府のご用聞きとしか映らない。
 アセス提出の要求自体、米政府の自発的な判断でなされたものなのか。大いに疑問がある。内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した米外交公電によると、オバマ大統領の広島訪問を控えるよう駐日米大使に働き掛けた外務事務次官さえいたほどだ。走狗(そうく)のような官僚が裏で米政府に入れ知恵した可能性も十分にある。
 野田佳彦首相、玄葉光一郎外相、一川防衛相に求めたいのは、役所の言いなりに動くのではなく、基地が極端に集中する沖縄の現実を自身の目で見て、自分の頭で解決策を考えることだ。沖縄の広大な米軍基地は悲惨な沖縄戦を経て強制接収された。国土の0・6%にすぎない県土に全国の米軍専用施設(面積)の74%が集中する現状は差別以外の何物でもない。
 この上、普天間飛行場を県内に移すのが正しいことなのか。在沖海兵隊は本当に抑止力として機能しているのか。沖縄以外の99・4%の国土に、あるいは国外に、移せる場所はないのか。面倒な作業を嫌がる怠惰な官僚に言いくるめられてはいないか。いま一度立ち止まって考えてほしい。
 県は、米軍の沖縄駐留の必要性を説く冊子「在日米軍・海兵隊の意義及び役割」(防衛省作成)に対する質問書をことし6月、防衛省に提出した。いまだに回答がないのは冊子の内容がこじつけにすぎないからだ。
 沖縄の民意を冷静に分析すれば、県内移設は不可能だと分かる。できもしない日米合意に固執するのは県民のみならず米国の信頼も失う。政府・民主党は「米軍再編見直し」の政権公約に立ち返り、オバマ米大統領に日米合意の見直しを求めるべきだ。

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(2011年10月22日入力)
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