安保法問い続ける あす施行 各地でデモ(朝日新聞大阪本社・社会面 2016.03.28)

 2016年3月27日に行われた各地のデモとともに、和歌山城西の丸で開かれた「サウンド ウォーク フェスタ『民主主義は止まらない』」も報じた、朝日新聞大阪本社・社会面(3月28日付)の記事です。


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朝日新聞大阪本社・社会面 2016年3月28日

安保法問い続ける
 あす施行 各地でデモ

 違憲とする指摘が根強く残るなか、29日に施行される安全保障関連法。「これからも問い続けていく」。施行が迫る27日、各地の街燈で声が上がった。
 東京・渋谷では、若者たちが繁華街を練り歩いた。掲げた横断幕には「戦争には行かない! 主権者は私たち」。首都圏の「平和な未来をつむぐ高校生の会」が法施行を前に企画し、約300人(主催者発表)が参加した。
 関西を拠点にする高校生団体「T-ns SOWL west(ティーンズ・ソウル・ウェスト)」も協力し、メンバーのユイさん(18)は「政治に『無関心』でいられても、『無関係』ではいられない」。知人に誘われて初めてデモに加わった女子高校生(18)は「安倍政権がやりたい放題しているのは私も感じる。止めなければ」と話していた。
 大阪市では、中之島の市中央公会堂で「廃止しよう!戦争法 とめよう!辺野古新基地建設 関西集会」があった。約1千人分の席が埋まり、立ち見も出る中、沖縄県名護市の稲嶺進市長が「辺野古もそうだが、安保法に反対と言うだけでなく、廃止に追い込むことが重要」と述べた。
 集会のあとには抗議行進も。参加した会社員の女性(44)の自宅は複数の自衛隊の拠点がある兵庫県伊丹市内。女性は「『夫を戦場に送り出すことになるかも知れない』と心配する奥さんもいます」と語った。
 和歌山城(和歌山市)の周辺でも、大学教員や弁護士らによる集会やデモがあった。集会で登壇した服部涼平さん(22)=和歌山大3年=は「自衛隊員が死んだり殺したりすることが普通のjニュースになる日本は見たくない。流されず、もう一度この法整備の影響を考えよう」と呼びかけた。