戦争・安保法制 西谷さんが講演 フリージャーナリスト
(朝日新聞・和歌山版 2016.04.27) 2016年4月26日に和歌山大学内で行われた、WAASA(安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)主催の講演会を報じた、朝日新聞・和歌山版(4月27日付)の記事です。 【写真】 【文字情報】
朝日新聞・和歌山版 2016年4月27日
戦争・安保法制 西谷さんが講演 フリージャーナリスト 中東の紛争地で取材を続けるフリージャーナリストの西谷文和さん(55)が26日、和歌山市栄谷の和歌山大で「戦争のリアルと、安保法制のウソ」と題して講演をした。 主催は安保法制の問題点を検討している「安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会」。和大生約10人を含む約30人が熱心にメモをとっていた。 西谷さんはまず、報道機関の姿勢を批判。ジャーナリストの後藤健二さんらを人質にし殺害した「イスラム国(IS)」の報道は「米国がISを生んだという歴史的な背景を説明せずに恐怖をあおった」とし、「『対ISの戦争はさすがに賛成しなきゃいけないのではないか』と思わせ、冷静な判断を促す材料を提供していない」と述べた。 また、人質事件時の日本外交について、「安倍首相はイスラエル国旗の前でIS批判の演説を行うなどして敵を作っている」と危機感を募らせる。武器輸出三原則を撤廃し、武器の輸出を本格化させている現状には「戦争でもうかる大企業が日本にある。政府は報道機関も利用して周到に事の本質をごまかし、戦争に着実に向かっている」と話した。 (森本大貴) |