「安保法後」記者語る 戦争展わかやま(朝日新聞・和歌山 2016.07.31)

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朝日新聞(和歌山版) 2016年7月31日

「安保法後」記者語る
戦争展わかやま

 「平和のための戦争展わかやま」が30日、和歌山市北出島1丁目のプラザホープで始まり、防衛問題を取材する半田滋・東京新聞論説兼編集委員(61)が「安保法制後の安全保障・自衛隊はどうなる」と題して市民ら約150人を前に講演した。
 半田記者は、米国軍の戦時に燃料などを運ぶ後方支援に自衛隊が携わるリスクとして「米国軍と戦う相手から見れば自衛隊は敵。命を狙われる」と説明。拘束されると、「交戦当事国でないためジュネーブ条約にある捕虜の扱いは受けられず、拘束した国の刑法で死刑や懲役刑になる」。また、海外に自衛隊を送り出す機会が増えれば、自衛隊員の増員と防衛費の増加が必要になり、「日本をきっかけに、周辺国が防衛費を増加させた揚げ句、アジア全体が軍拡競争で不安定化する恐れがある」と指摘した。
 戦争展は労組などでつくる実行委が主催し、31日も午前10時から午後0時半まで。パネル展示のほか、戦争体験者の講演がある。(森本大貴)