(朝日新聞・和歌山 2020.09.25)



安保法成立5年「法秩序の毀損」
市民団体、和歌山で集会

 「安全保障関連法」を「戦争法」と批判する市民団体が18日、和歌山市美園町5丁目のわかちか広場に集まった。2015年9月19日の成立から5年。「立憲主義の破壊」「法の秩序の毀損(きそん)」と声をあげた「あの日」を忘れず、声をあげ続けていくことを誓った。
 集会は「戦争させない!9条壊すな」。県平和フォーラムが呼びかけ、護憲団体や「安保関連法に反対するママの会@わかやま」などが賛同して開かれた。
 これまで予どもの視点から平和や人権を考える「こどもピースフェスタ」を開 いてきた社会福祉士の馬場潔子さん(51)=和歌山市=は「日本はコロナで急に大変になったのではない」と語りかけた。安保法制を強行した安倍晋三政権のもとで「ひとりひとりが大切にされない社会が着々と準備されてきた結果だ」と 指摘し、「まともな政治」を取りもどそうと呼びかけた。
 安倍政権が集団的自衛権の行使を容認した14年7月の閣議決定以降、月1回のデモを続けている藤井幹雄弁護士は、菅義偉政権も引き続き沖縄・辺野古での米軍新基地建設を強行するだろうと指摘し「それを許していいのか。9・19を忘れずにこれからも活動していく」と話した。 (下地毅)