「九条の会・わかやま」 123号を発行(2010年1月28日付) 123号が1月28日付で発行されました。1面は、憲法解釈は政治主導であってはならない 阪田雅裕さん(前内閣法制局長官)、高遠菜穂子氏講演会「命に国境はない」、九条噺、2面は、鳩山首相「改憲在任中考えない」、「九条の会」近畿ブロック交流集会に参加して(「九条の会・きし」世話人・雑賀敏樹さん)㊤、近畿ブロック交流集会第3分科会(青年学生)から 下 です。 |
||
![]() ![]() |
||
憲法解釈は政治主導であってはならない ☆
歴代の法制局長官は、憲法をはじめとする法令について政府がどのように理解してきたかの説明を重ねてきた。あくまで内閣を補佐する立場なので、(国会答弁が)必要ないというのなら、それはそれで差し支えないことと思う。 ただ、「法制局長官が答弁しないことになれば、法令の解釈が変えられる」ということならば、話はまったく違ってくる。政治判断で法令の解釈がころころ変わることはあってはならない。それでは立法府はいらなくなってしまう。法治国家の何たるかを理解していない議論と言わざるを得ない。(中略) 「法制局が憲法解釈を壟断(ろうだん=ひとりじめすること)している」との批判が一部にあるが、法令の解釈は理屈の世界。法制局は法律問題の専門家集団として内閣を補佐する役割を負っているわけで、その職責を一生懸命に果たしてきただけ。内閣として憲法の解釈は一元的でなくてはならないし、政権交代のたびに、あるいは内閣が代わるたびに解釈が変わるのでは、法に対する国民の信頼は保たれない。憲法解釈は政治主導であってはならない。だからこそ法治国家であり、「法」なのだ。 議院内閣制では与党と内閣は一体で、法令を改正できる立場にいる。政府や立法府は解釈を変えるのではなく、時代に合わせて法律を変えるのが本来の役割ではないか。憲法9条が時代に合わなくなったとすれば、解釈を変更するのではなく、改正のための努力をすることこそ政治なのではないかと思う。賛否は別として、改正の手続き法は整備されているのだから。(中略) 自衛隊発足以来、歴代内閣は一貫して「自衛隊は合憲。しかし海外での武力行使はできない」と言ってきたし、与党もこの解釈を是としてきた。私は小泉内閣で法制局長官を務めたが、憲法解釈を変えよという圧力はまったく感じなかった。 憲法9条は、国会での長い議論の積み重ねがある。その解釈を安易に変えるのは天に向かってつばするようなもの。「今まで政府の言ってきたことはまったくなしにします」ということが許されるとすれば、国会論議は何だったんだということになる。大きく言えば、民主政治の否定になるのではないか。
高遠菜穂子氏講演会(告知) |
||
![]() |
||
イラク支援ボランティア。70年1月14日北海道千歳市出身。麗澤(れいたく)大学外国語学部英語学科卒。卒業後、東京で1年間の会社員生活。退職後はアメリカへ。黒人解放運動の田尻成芳氏の元を訪れ、生き方を学ぶ。30歳を機に仕事を辞めてからは、インドのマザーテレサの施設や孤児院、タイ、カンボジアのエイズホスピスでボランティアに専念する。 ☆
日時:2010年2月18日(木) 午後6時30分開演 会場:プラザホープ4Fホール (和歌山市北出島1丁目5番47号) 入場:無料 主催:憲法9条を守る和歌山弁護士の会 連絡先:パークアベニュー法律事務所(073-422-1858)
【九条噺】
鳩山首相「改憲 在任中考えない」
「九条の会」近畿ブロック交流集会に参加して |
||
![]() |
||
昨年の全国交流集会も「非常によかった」との話も聞いていました。今年はブロック別開催で近畿は大阪吹田市の関西大学が会場とのこと、近くでもあり「何かヒントをもらえるかもしれない」と思い参加を決めました。 |
||
![]() |
||
アメリカの志願制の実態は「貧困徴兵制」だ |
||
![]() |
||
(薄井) アメリカはベトナム戦争以後は志願制になっているが、その実態は「貧困徴兵制」だ。つまり、お金がない、仕事もないので仕方なく軍隊に行く。1人親家庭では若い母親も軍隊に入る。アメリカは攻められたらどうするか、より強い軍事力を持ち、攻められる前にやっつけてしまおうという先制攻撃の考え方だ。戦争はすればするほど敵を増やし、憎しみをもたらす。戦争では解決しない。 |
||
| ||
(2010年2月21日入力)
| ||
[トップページ] |